プレリュード

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2010年09月28日
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「名曲100選」  チャイコフスキー作曲 「弦楽セレナーデ」作品48

チャイコフスキー40歳の作品(1880年)。 曲冒頭に演奏される「ドー・シー・ラー」の旋律が強烈に存在感を示す、チャイコフスキー会心の名作。 ワルツを愛し、ワルツ音楽を書くことが得意だったチャイコフスキー(バレエ音楽などでワルツの魅力を楽しませてくれる)の真骨頂がこの作品にも表れており、第2楽章に「ワルツ」が使われていて華やかな色彩に彩られている。

チャイコフスキー自身が「初演の日を待ち切れないほど愛している作品」と書いているだけに、彼としても会心の作品だったのだろう。  

チャイコフスキー音楽の最上の魅力とされる「親しみやすい甘美な美しい音楽」であり、「スラブ的な郷愁を誘う旋律美」であり、弦楽合奏だけなのに「実に見事な色彩」に満ちあふれた素晴らしいチャイコフスキーの音楽世界を味わえる一品。

セレナードは本来は恋人の家に忍び寄り、彼女の窓の下で囁くように歌う「恋歌」でしたが、この曲は演奏会用として書かれた規模の大きな曲です。

蛇足ですが、4楽章構成で弦楽五部(第1、第2ヴァイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバス)で演奏され、この曲は第2楽章に「ワルツ」が入っているものの、全編にロシアの哀愁のような、チャイコフスキー独特の哀切で、美しく華麗な旋律美に溢れた弦楽合奏の名作です。 第3楽章などはエレジーとして暗く、哀愁に満ちた、チャイコフスキーの甘美な旋律を堪能できます。 悲愴なムードいっぱいの実にロシア的な切なさに溢れた楽章で、私のチャイコフスキー音楽で最も好きな内の一つです。

1970年製作のロシア映画「チャイコフスキー」では、この「弦楽セレナーデ」が非常に効果的に使われていました。チャイコフスキーが初演などの不評に打ちのめされて、ロシアの荒れ地を徘徊する様などに、第3楽章「エレジー」が使われており映像と共に強烈に印象に残っており、それがこの作品のロシア的哀愁を余計に感じるのかも知れません。

愛聴盤   

オルフェウス室内管弦楽団

F00G27093 1984年録音
(グラモフォン原盤 F00G27093 1984年録音 廃盤)



カラヤン指揮 ベルリンフィル盤(1967年録音)と共に楽しんで聴いています。






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最終更新日  2010年09月28日 12時41分21秒
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