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2006.08.20

TSU○YAのビデオコーナーでほめられていたので，テレビ放映を録画しておいてから観た。

○ストーリー
14世紀のヨーロッパ，騎士たちの馬上槍試合（ジュースト）は，貴族の出世のための力比べとして，そして人々の間の娯楽スポーツとして大人気だった。主人のエルダー卿が試合の直前に急死してしまい，そのままでは路頭に迷ってしまうという状況の中，平民のウィリアムは貴族のフリをして試合に出る。ウィリアムは勝ち進み，ヨーロッパ各地を転戦する間に，個性的な仲間にも出会い，そして貴族の娘とも恋をする。しかし，ワールドカップの決勝の直前，平民であることが明かされてしまう。ウィリアムは試合に出るどころか，捕まってしまい，処刑されそうになる。その時・・・

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ストーリーは，コメディ仕立てのスポ根＋立身出世物語で平凡だが，中世の物語にロックのメジャーな曲を付けてある。日本語タイトルの『ロック・ユー！』なんて使われているQueenの曲のサビそのままなワケだ。これがBGMじゃなくて，なぜか試合の前に中世の平民たちが皆で手拍子打ちながら歌ってるんだよねえ。いや，ホント。

で，その開き直りのおかげで，平凡なベタなストーリーが小粋なコメディに生まれ変わっている。もっとも音楽以外でも，カメラワークや演技なども現代的でスッキリしていて楽しめる。

詩人のチョーサーや，エドワード王子なども登場し，（分からないけど）物語に真実味を与えている。ただし主人公のヨロイに付けられたナイキのマークはフィクションだろう，いくらなんでも。

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主人公のウィリアム青年をヒース・レジャーが爽やかに演じている。そこそこハンサム，そこそこ無骨，そこそこおバカなイメージが，設定にピッタリだ。『ブラザーズ・グリム』ではインテリの方のメガネをかけた弟を演じていたのに，今回は筋肉バカの役だなあ。

女性にもてるのもフシギと言えばフシギだけど，まあ主人公だからしょうがないか。でも惚れる相手のお嬢様ってのが，性格悪いのかいいのか，なんだかよく分かんないヒトだったなあ。

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「カンタベリー物語」（出だししか読んでないけど）を書くことになる詩人のチョーサーを，ポール・ベタニーという俳優さんが演じている。主人公を含めた平民5人組は，みんな魅力的なんだけど，ことにこのチョーサーがぶっ飛んでいて，主人公のウィリアムを食っていた。

まずは素っ裸で登場。主人公たちが助けてあげると，偽造の家系図を作ってくれて，試合の前口上として，まったく新しいタイプのものを述べてくれて，観客を大いに沸かせる。できるじゃん，このオヂサンと思っていたら，ギャンブルに手を出して，またまた素っ裸で主人公に泣きつく。なんという大物！（いや，その部分は写ってないが・・・）

他の仲間たちは，前の主人に仕えていた平民仲間がほとんどなんだけど，チョーサーは学もあり，確信犯的に主人公を支えている，というあたりも面白かった。僕としてはこの映画でイチオシのキャラクターだ。

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仲間皆で，ウィリアムのためにラブレターを書くシーンはなかなか楽しげでいい雰囲気だったなあ。

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