タイ&日本 国際遠距離恋愛日記

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Nov 30, 2007
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カテゴリ: 旅行☆
翌日行ったのは、障がい児の家(名前が違っているかもしれません)。

同じところに行けば、要領も少しは分かるけれど、
新しい場所へ行けば、また何も分からず、何もできないだろうと思ったので。
でも、私がカルカッタに滞在できる時間は長くない(これからインド旅行が始まる時だったので)。
それなら、できるだけ多くの場所を見ておきたい、と、迷った末に決めました。

前日、自分の甘さを思い知らされたばかりなのに、
障がい児の家に行くに当たって、また私は甘い考えを持っていました。
「子どもだから、コミュニケーションは大人よりも簡単かも」と。

行った中で、私にとっては、ここが一番厳しかったです。

そこでは、洗濯はありませんでした。
着くなりまた、慣れている人たちは、子どもの名前を呼んで一緒に遊んだり、
障がいのある足や手をマッサージしたり、リハビリの介助を始めたりしています。
でも前日と同じく、私は何をして良いやら分からない…。
周りを見回して、私にできそうなことを探した結果、
元気に走り回っていた子どもたちと遊ぶことにしました。
でも、一人一人が持っている障がいや、その程度が分からないから、本当に恐々でした。
それに、元々子どもの相手が得意ではない私…。
必死で(?)遊んでいたものの、
そのうち、一人の3歳くらいの男の子が興奮して、叫んだり走り回ったりし始めました。

気付いたベテランの欧米人のボランティアさんが、名前を呼んで色々と話しかけると、
やっと落ち着いてくれました。
…落ち込みました
役に立つどころか、迷惑をかけてしまっている。
その子にも、嫌な思いをさせてしまいました。


すごく上手に子どもたちの相手をしている欧米人の女性に話を聞いたところ、
その人は、自分の国で幼稚園の先生をしているそう。
「子どもって、本当に可愛い。すごく楽しんでやってるわ。」と言っていました。
私のボランティアに対する動機って、
恐らく「『自分が』何かを得たい、役に立ったという実感が欲しい」というものだったと思います。
不純だなぁ、私にボランティアの資格は無いな、と反省しました。

休憩を挟んで、シーツ交換や食事の配膳が始まりました。
体が妙な具合に曲がっていて、知的障がいも併せ持っている子のシーツ交換は、
どう抱き上げたら良いのか、とか、
誤ってこの子にとって不快なことをしてしまうんじゃないか、という思いが強くて、
かなり恐る恐るでした。
でも、その子の目はとても静かで、見ていると、良く分からないけれど、
何だか涙が出そうな気持ちになりました。
でも中にはやっぱり、私のやり方がまずかったのでしょう、
また興奮して叫びだしてしまう子もいました。

私が食事の介助をしたのは、ずーっとニコニコ微笑んでいる知的障がいを持った女の子。
シスターが、私でも介助ができそうな子を選んでくれました。
何か言葉を発するわけではないのですが、彼女の笑顔を見ていると、
また何とも言えない感情が沸いてきました。
同情ではない、悲しいわけでもない。
この時に味わった感情が何なのか、未だに自分でも良く分かりません。

そして、ボランティア2日目も終わりました。
印象に残ったのは、シスター達のこと。
シスターに対しては、勝手に「すごく優しくて柔らかい人」とう印象を持っていたのですが、
ここのシスターに限らず、みんな強い!!
テキパキしていて、あまり笑顔でいる感じではありませんでした。
もちろん、みんな優しかったけれど…。
実際にわずかながら自分でも経験した後では、
患者さんの相手は、優しいだけではできないもんなぁ、と分かったのですが。


3日目。今度は、女性の家に行きました。
どういった人たちが患者さんなのかは分かりませんが、
普通に元気に歩いたり喋ったり、という人もいれば、点滴を受けて寝たきり、という人もいました。
年齢も、10台からおばあちゃんまで様々。
元気な人が多いせいか、少し英語も通じるし、
ボランティアも患者さんも女性同士ということもあって、とても明るい雰囲気でした。

ここでも、洗濯から始まりました。
ここでは消毒液ではなく、煮沸消毒を行っていました。
洗濯をしている脇で、知的障がいのある人でしょうか、一人の患者さんがおしっこを始めました。
ちょっと抵抗は感じるものの、こういうことにも少し慣れてきたなぁ、という感じでした。

洗濯の後は、シーツ交換と食事の配膳や介助。
ここでは、元気な患者さんも手伝ってくれて、和気藹々とした感じでした。
お互いに冗談を言ったり、ちょっかいを出し合ったり。
食事の後は、寝たきりのおばあちゃんにマッサージをしました。
そのおばあちゃんが、言葉は分からないけれど、ずーっと話しかけてくれました。
私も、「うん、うん」と相槌を打っていれば、満足そうでした。
そして話の最後に、その度、そこだけ英語で「サンキュー」と言ってくれるのです。
すごく嬉しかったです。
私も、ここではほんのわずかですが、役に立てた感じがして、
明日からここに通おう、と決めました。

ところが、急遽先を急がなければならない事情ができてしまい、
私のボランティアはたった3日で終了してしまいました。

良い経験だったと思います。
でも、あの経験を生かせているか…と聞かれたら、完全に「NO」です。
日本に帰ってきてから、一切ボランティアはやっていません。
ボランティアを必要としている人は、何もマザー・ハウスだけではなく、日本にも沢山いるのに…。
もちろん、ボランティアをすれば良い、ということではありませんが、
あの経験によって、自分の中で、何かが変わったとも思えません。
結局私は、自分が可愛くて、自分のことしか考えていない人間なんだと思います。


マザー・テレサが来日した際に語った言葉を、少しだけ要約して引用したいと思います。
「豊かそうに見えるこの日本で、心の飢えは無いでしょうか。
誰からも必要とされず、誰からも愛されていないという心の貧しさ。
物質的な貧しさよりも、心の貧しさは深刻です。
心の貧しさこそ、一切れのパンの飢えよりももっと貧しいことだと思います。
豊かさの中で、貧しさを忘れないでください。」


何だか、えらくクソ真面目な内容になってしまいましたが
書いているうちに色々と思い出して(意外にも結構覚えているもんだなぁ)、
そして改めてこうして自分の感じたことを書き記すことができて、良かったです。
長々と書いてしまいましたが、読んでくださった方、ありがとうございました





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最終更新日  Nov 30, 2007 12:49:32 PM
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