
みなさん、「失敗」と聞くとどんな気持ちになりますか?
恥ずかしい、隠したい、避けたい…。多くの人がそう思うのではないでしょうか。
先日、本屋さんで目にとまった一冊があります。
マシュー・サイド著『失敗の科学』。
この本は、「失敗こそ最大の学びのチャンスだ」と説いています。
航空機のブラックボックスのように、一つひとつの失敗を丁寧に解析し、次の改善につなげる。
失敗を隠すのではなく、むしろ公開して共有する。そこから大きな進歩が生まれるのだと。
一方で、私が取り組んでいる「伎芸『ぎげい』型おもてなし商売道」は、同じ失敗でも少し違った見方をします。
現場での失敗や言い間違いを、そのまま「芸」として笑いに変えてしまう。
お客様との会話の中で、ちょっとした失敗が「場を和ませるきっかけ」になることだって多いのです。
背筋が寒くなるような失敗も、舞台に立つ役者のアドリブのように笑いへ転換できれば、それは大切な思い出になります。
つまり、同じ「失敗」を扱いながらも、
『失敗の科学』は“理性”で捉えて未来にす活かす。
伎芸型おもてなし商売道は“感性”で受け止めて笑顔に変える。
どちらも大切な学び方ですが、私はやっぱり「人の心が温かくなる失敗の活かし方」を選びたいと思います。
みなさんは、どちらの「失敗の使い方」が自分らしいと思いますか?