名古屋弁と茨城弁が交差した “
サーキット商い ”
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伎芸『ぎげい』型おもてなし商売道の真髄
―
昨日の土曜日、午後 2
時過ぎ。
道の駅常総のキッチンカー前に、エネルギッシュな笑い声が響きました。
お話を伺うと、愛知県の豊橋市と名古屋市からお越しの 50
代・ 60
代の男女グループ。
日曜日につくばサーキットで開催されるレースに出場するため、
前泊で下妻市のホテルに滞在されているとのことでした。
10
人のチームで、車はなんと 1,000
万円以上のレーシングカー。
エンジン音を聞くだけで胸が高鳴る、そんな “
速さの舞台人 ”
たちです。
私はというと、バイリンガル店主。
茨城弁と名古屋弁の “
二刀流 ”
で会話のハンドルを握ります。
「どえりゃあ、うみゃあコロッケだがね!」
「ほれ見でみぃ、茨城の人も中日ファンだっぺ!」
と、尾張弁と三河弁が飛び交うその場は、
まるでサーキットのピットのような賑わいでした。
18
年しか名古屋に住んでいなかった私ですが、
久しぶりに思い出した “
ピストル打線 ”
のような名古屋弁が、
懐かしさとともにお客様の心を打ったようです。
途中、「茨城弁になっとるがね!」とツッコミを受け、
笑いのエンジンがさらに全開。
「おじさん、名古屋弁まだいけるじゃん!」と
拍手までいただきました。
そして最後に私が一言。
「車とかけて、看護師さんと解きます。
どちらも “
駐車(注射) ”
が決め手です!」
大爆笑と拍手。
この瞬間、笑顔が 10
倍= **
笑倍(しょうばい) **
に広がりました。
まさにこれこそ、伎芸『ぎげい』型おもてなし商売道の真髄。
土地も言葉も違う人たちと、 “
笑い ”
と “
共鳴 ”
で心を結ぶ。
方言は、地域を超える心のパスポートです。
名古屋弁と茨城弁が交差した一日。
サーキットの轟音にも負けない笑い声が、
道の駅常総の秋空に響き渡っていました。
