2005.05.25
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今日も昨日の続きを書こうと思う。

不動産屋さんで働いていたある日、一人の男性が店にやってきた。

宅建免許を持っていていつも不在がちな上司がたまたま事務所にいたときで彼が事務所に入ってきたのをみて驚いた。
「○○さんやない?どうしたの?」

男性は上司の知り合いだった。

男性は口ごもりながら話す。

「実は離婚することになって僕が住む部屋を探してるねん」

上司はさらに驚いていった。

「なんでまた、浮気でもしたん?」だがその問いかけには男性はあいまいに笑って答えない。



そばで話を聞いているとその今妻子と住んでいる家を紹介したのも上司だったらしい。

結婚の時と離婚の時二度もひとりの人生にかかわるなんてなんと言う偶然だろる。

上司も感慨深げだった。

男性は自営業をしていた。紹介予定のアパートの家主さんは男性に収入の証明を求めた。

自営業と言ってもどれくらいの収入があるのか、家賃をきちんと払っていくことが出来るのか不安に思ったらしかった。

男性はその場で元妻に聞いてみるという。一緒にいたとき経理の一切は元妻がやっていたので男性は自分の年収も知らないという。

男性は元妻に電話をかけた。

どんな理由から離婚になったのか分からないが普通に和やかに話している。

「僕の年収やけどどれくらいやった?」

「一億?」一億もあるのかと聞いていた私は内心ビックリ。

しかし自営業で人もつかっていたとしたらそれくらいは当然かもしれない。



当分は一人で仕事を終えて帰って来る時誰も待っていない部屋を開けて明かりをつけるのは辛いことだろう。

離婚の理由は分からないからもしかしたら男性の自業自得なのかも分からないがちょっと男性の立場に同情してみたりする私。

そしてまた別の話。今度のお客は60歳くらいの女性。

娘と孫の為に部屋を借りたいという。

娘さんは高校を中退して周囲の反対を押し切って好きな人の下へ嫁いだ。



家に帰ってきたものの子供を抱えて高校中退では思うような仕事もない。

そして他の兄弟たちは皆大学を出ていてきちんとしごとについているのでその娘さんを馬鹿にするような言動をするという。

母親はその娘さんが不憫でならない。

部屋を別に借りてやって今から手に職をつけるように専門学校へでもやってやる
つもりだという。

周りの家族はそこまでする必要はないというらしいが母親は娘に金銭的にも精神的にも援助を惜しまないらしかった。

女性はぐちのような話を誰に言うわけにも行かずつい部屋を借りに来た不動産屋さんで話をしてしまったようだ。

私は小さなアパートでの慎ましやかな親子の暮らしを想像してみた。

顔も知らないこの親子の幸せを祈らずにはいられなかった。






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最終更新日  2005.05.25 06:53:21
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