異論・極論・直言――マスコミが言わない解説、提言

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2010.09.01
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カテゴリ: カテゴリ未分類
(官僚の権益拡大の構図)

自分たちにとって追い風の時は勿論、逆風の時でも、自分たちの
権力拡大、権益拡大に全力をあげる。

 多くのパターンは大変だ、大変だと大騒ぎして、世論がそんな
に大変なら、役所は何とかしないといけないというムードを作る。
そして、それだけ大変なのだから、対策をしないといけないとい
うようになり、新規に予算を獲得していくのだ。

 多くの国民が日本の農業は国際競争力がなく、老齢化が進み、
援助、補助が必要だと考えている。だから、小沢氏などが熱心な


 しかし、農業問題の専門家に言わせると、日本の農業は強い。世
界全体で第5位の規模、力を持っている。先進国の中ではアメリカ
に次いで、世界2位の力なのだという。現に日本の米や牛肉は、海
外で高い評価を受け、リンゴの中南米からも注文が来るほどだ。

 では、どうしてそうしたイメージを多くの国民が抱くかと言えば、
農水省がそういうデータを嫌という程、記者に示し、記者に「日本
の農業は弱い」という原稿を書かせているからである。

(弱いことをアピールして対策費を獲得)
 なぜ、そうするか。食の問題は国家の存立にかかわるので、外国
に席巻させる訳にはいかない。だから、農家に補助金を出して、外
国との競争に耐えるようにしないといけないというように、国民が
思う風潮を作り、農水省は巨額の予算を獲得するのである。


日本のデータはエネルギーベースという海外では使われていない変
な方式で計算している。理由は簡単だ。エネルギーベースにすると、
自給率が下がるからである。

 普通の国が使っている金額ベースだと、自給率は50%を越える。
そもそも、肉牛などや牛乳などは、自給率がゼロやゼロに近い数字に

勝手の理由からである。データの都合のよい改ざん、方式の変更は
官僚にとって朝飯前である。

(国の補助で強くなった業界はない)
 多くの予算を獲得すれば、天下りなどの組織も自然にできてくる
し、利権も多く生まれてくる。官僚にとっては、おいしいことにな
る。

 しかし、日本だけでなく、世界の経済の歴史でも、国が補助金を
つけて保護した業界は、本来、淘汰されるべき弱者が多く生き残り、
一生懸命に仕事をして、規模を拡大することができる強者の拡大を
阻害する。結果、非効率が生き残り、業界としての競争力は保護で
逆に弱まっていくのである。

 農業の減反政策などはその典型で、全農家に一律に減反を強いた。
その結果、海外と競争しても勝てるようにという発想の下で開墾さ
れた八郎潟の干拓地などは、行ってみるとわかるが、ペンペン草が
生えているくらい無残な状態である。

 今、民主党が成立させようとしている農家の戸別保障も、それで
農家に補償金が入るということを見込んで、法律の成立を前に、既
に、コメの価格などは下がってきていて、補償金が入っても、農家
にとっては何のメリットもなくなってきているという。

(事業仕分けは財務省の省益だけの話)
 農水省だけではない。民主党政権下で一番、権益を拡大している
のが財務省である。国民に喝采を浴びた、民主党政権下で唯一の得
点と言われる事業仕分けだが、実はどの事業が問題で、どの事業を
仕分けるべきだというデータは全部、財務省に頼っている。

 財務省は自分たちに都合のよいデータを出し、切りたい事業をこ
れは無駄ですと、民主党の議員に示す。それを元に民主党の議員が
テレビ映りのよいパフォーマンスをする。結果は、財務省の思惑通
りに進んでいる。

 財務省が大所高所から、国のために仕分けを真剣に考えて、民主
党の力を借りて、予算の仕分けをしているなら、それでも、まだ許
せるが、自分の省庁のことは、切らないといけない部分も事業仕分
けの俎上に乗せずに、逆に過去に無駄とか、民間化が相当と言われ
た事業を復活することを画策している。

(「族議員」は「悪」ではない)
 自民党は派閥政治だから駄目、族議員が暗躍するから駄目という
のは、マスコミがずっと書いてきたことである。しかし、「族議員」
という言葉は「悪」のイメージがあるが、実際は1年生議員の時か
ら、どこかの部会に入り、自分の専門分野を作って、その勉強をし
ていっているというのが族議員の実態である。

 この結果、かつての橋本元首相のように、厚生族として30年と
か、森元首相のように文教族として何十年という議員が自民党には
多くいる。こうなると、官僚が好き勝手に、自分たちの都合のよい
ようにデータを作り、権益を拡大しようとしても、「それは駄目」と
いう歯止めをかけることができる。

 キャリア官僚は1、2年で、自分の担当が変わる。従って、それ
ぞれの分野に実はそれほど詳しい訳ではない。だから、族議員に権
力でなく、知識、経験で勝てなくなってくるのだ。だから、自民党
政権下では、不正や癒着もあったが、官僚の暴走に歯止めがきいた。

 だが、今の民主党政権では、この族議員、つまり、それぞれの分
野での専門家がいない。だから、必要な対策がとれないし、変な自
称、専門家のアドバイスにひっかかり、普天間で前より事態を悪く
したり、円高対策も打てないのだ。

 年金問題の追及で、国民的人気を博した長妻厚生労働大臣は、今
では、あまりの無知、見識のなさ、定見のなさから、官僚からバカ
にされ、相手にされていない。だから、厚生労働省は確実に自民党
政権下時代よりも、機能不全に陥っている。

(官僚を使いこなせない人は大臣にはなるな)
 自ら、通産省の高級官僚として活躍した堺屋太一氏が「官僚組織
を解体しないと日本の再生はない」という趣旨を言っているのは、
官僚の実態を知っているからである。

 官僚は歯止めをかけないと暴走する。今、民主党政権下で、官僚
は高笑いをして、好き勝手を始めようとしている。

 かつて、東京都庁で青島幸男氏が都知事になった時、官僚を指導
する知識も見識も、ビジョンもないために、官僚は好き勝手ができ
たと大喜びだった。大阪府庁での横山ノック氏が知事だった時も、
同じである。

 政治家が見識を持ち、ビジョンを持って、官僚に指示できるよう
でないと、官僚はまずはそっぽを向き、次第に、この人なら、何を
やってもわからないだろうと、好き勝手なことを始める。そして、
大臣を好きに使いだすのである。

 菅首相が、ある日、唐突に消費税の話をし始めたことなどは、そ
の裏に財務省官僚の入れ智恵があったと考えると、合点がいく。官
僚は頭がよくて、ずる賢い。だから、自分たちの都合のよいように
政治家を使う。それを見抜ける人でないと、大臣、ましてや、首相
になってはいけないのだ。

 こう書くと、菅首相はだめだが、小沢氏なら大丈夫という小沢支
持派の議員の声が聞こえてきそうだが、小沢氏は農家の戸別保障政
策1つとっても、俯瞰的に国の未来を見据え、ものごとを考えてい
るとは到底思えない。

 小沢氏は自分を大きく見せることがうまい政治家である。実際に
首相になれば、すぐ化けの皮がはげるだろう。だから、彼は民主党
代表選挙に勝っても、自分が首相にはならないだろう。

 もし万一、勝って総理になったら、説明は一切せず、問答無用の
政治姿勢は独裁国家になり、新進党が短期で離脱者が相次ぎ、崩壊
したような状態になるのは必至である。

 国民にとっては大いに不幸だが、その民主党を国民が選んだのだ
から、文句は言えない。





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Last updated  2010.09.02 00:46:42
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