異論・極論・直言――マスコミが言わない解説、提言

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2010.11.23
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カテゴリ: カテゴリ未分類
(北大教授の懺悔告白)
 先週末の新聞紙上で、北海道大学の山口教授が「自分が政権奪取を
主張、推進してきた民主党の現状をみて、国民に顔向けができない」
という趣旨の原稿を書いている。鳩山前首相の混迷の時にも、評論家
の田原総一郎氏が雑誌上で、誕生を推進した民主党のお粗末ぶりを嘆
いた原稿を書いた。2人に限らず、政治評論家や政治部の記者でも、
こうした発言が目立つ。

 マスコミに頻繁に露出し、日本の政治や政党、政策、政権交代につ
いて数多く発言してきた著名な政治学者や評論家のこうした発言を聞


 筆者は経済記者として多くの企業や官僚を取材してきた。経済記者
として、経済官庁の重要法案には政治家の判断が重要なので、政治家
の取材もしてきた。しかし、基本は経済記者で政治は専門ではない。

 だが、それでも、取材の中から、政治家や政権について多少の知識
は持っている。その筆者から見て、政権与党が民主党に移れば、今日
の混乱は十分に予想された。政権を担うのはそんなに簡単なことでは
なく、民主党には無理なことは少し取材した者ならわかる。

 それを理解せずに、「自民党は駄目、民主党は歓迎」と言い続け、
民主党政権誕生を推進した政治学者や評論家は、何を見て、何を考え
てきたのかまったく理解に苦しむ。

(マスコミが誘導した民主党への政権交代)
 自民党から民主党への政権交代は、国民が自主的に選択したもので

口を揃えて、自民党の駄目ぶりを主張し、民主党への期待、政権交代
を国民に呼びかけた。

 麻生元首相の漢字の読み間違い、理解違いを繰り返し新聞やテレビ
が報道したことなどは、自民党の選挙での敗北、民主党の勝利にどれ
だけ貢献したかわからない。実態は、麻生氏が特にひどい訳ではなか

いたのに、ことさら、麻生氏だけが無能のような報道ぶりだった。

 「小泉元首相が格差を拡大し、失業を増やした」という話もそうで
ある。事実はデータを調べてもらえばわかるが、小泉政権下では、貧
冨の格差を示す国際的な指標であるジニ係数はむしろ縮小し、貧富の
格差は縮小している。失業も小泉政権下では減少しているのにである。

(政治家を叩き、選挙制度を変えて、日本を駄目にした)
 日本のマスコミは戦後、ずっと、日本の政治は二流で、政治家はど
うしようもないと問題点ばかり書いてきた。そして、それに比べて、
東大出の官僚や企業経営者は優れていると主張してきた。

 しかし、その論調が結果的に東大出身の官僚の暴走を招き、天下り
や特殊法人の膨大な無駄を招いた。経営者も優れているとマスコミは
書いてきたが、今の日本企業は韓国、中国に追い上げられ、追い抜か
れ、日本企業はかつての強さが見る影もなくなってきている。

 選挙制度でもそうだ。中選挙区制度は派閥の温床だからと政治評論
家や学者、マスコミが大合唱して、小選挙区にさせた。しかし、その
結果はと言えば、国会議員が地方議員と同じように狭い地区の利益代
表者に変質し、天下国家を考え、論じる政治家が消滅するということ
になってしまった。

 マスコミや政治評論家、学者は自民党の派閥はけしからんと二言目
には言い続けた。本当だろうか。派閥のどこがいけないのか。企業で
も役所でも、人間が一定数集まる所には必ず派閥はできる。人間の心
理である。

 自民党の派閥は、派閥の権力闘争だと見るから、叩きたくなるのだ。
自民党の派閥について、昔のある有力政治家は、「自民党はいくつかの
派閥による連立政権だと考えた方が実態に近い。だから、かなり右の
人も、社会党よりも左の人も抱えてこれて、誰かが駄目になった時に、
まったく違うタイプに人間が次に首相として登場してこれるのだ」と
語ったことがある。

 筆者も全く同感で、自民党のよさはその幅の広さであり、派閥の長
は次は自分の番だと思って、準備もし、自分が政権をとった時には、
何をするかという政策も練ることもしてきた。しかし、それをマスコ
ミや学者、評論家の大合唱で出来上がった小選挙区制度で、叩き潰さ
れてしまった。日本の政治を壊したのはあなたたちだと言いたい。

(国の重大期に無策民主党政権は邪魔なだけ)
 今の日本は大きな岐路に立っている。貿易でも、国際外交でも、年
金福祉問題でも、国の大きな方向をどうするかという重大な決断をし
ないといけない時期である。にもかかわらず、民主党政権は何もしな
い。今の時期は何もしないことは犯罪に近い罪悪なのである。

 イギリスの保守党政権は、福祉の削減、増税という国民にとっては
厳しいが、国の将来を見据えた政策を決め行動し始めた。今の日本に
とって、まさにこうした行為が必要な時期なのに、民主党政権は何一
つ決められないで、先送りにしている。

 TPPへの加盟は内閣としての結論が出ないでいる。かつて、自民党
の佐藤政権は、当時、日本の中心産業だった繊維業界のアメリカへの
洪水のような製品輸出に歯止めをかけるために、繊維機械の政府によ
る買い上げ、打ちこわしを実施までして、沖縄返還を実現した。勿論
繊維業界には、機械の買い上げという形で、補償をした。

 TPPの農業問題も、佐藤政権が実施したようなやり方で、援助策を
とって、関税の引き下げをすればよいだけのことである。農業の自由
化に反対しているのは専業農家ではない。農業に関係している農協な
どの関係者である。

 考えれば、すぐわかることだ。スーパーで国産よりも安い米国産や
豪州産の牛肉が売られているが、ほとんど売れていない。中国や米国
から安い米が入ったからといって、どれだけの日本人が国産の米を買
うのを止めて、外国産の米に走るか。ごく一部の人にだけ起きる現象
である。

(いくら時間をあげても、悪くなるだけ)
 民主党政権は初めての政権運営なので、時間をあげるべきだという
いうことを言う人がいる。また、どうしようもない今の菅政権につい
ても、1年でコロコロ首相を変えるべきではないからという理由で、
もう少し政権を担当させるべきだという人もいる。

 しかし、その人たちに言いたい。尖閣列島での中国漁船問題や、ロ
シア大統領の北方領土視察問題は、鳩山前首相の普天間発言で米国と
の間に大きな亀裂が生じ、そこをついて中ロ両国が挑発したものだと
いうことを。

 海上保安官が中国漁船の衝突映像をインターネットに流出させたこ
とは、政府の中国に対する弱腰に対する義憤から起きたものだが、そ
れはそれとして、官僚が政府のやることに絶望して反旗を翻すという
ことは、国として、極めて危険なことである。こうしたことが起きる
最大の原因は民主党政権が何もしないのではなく、日本という国をど
んどん悪い方に持っていっているからである。

(打ち震えて政治倫理審査会にも出席できない小沢一郎)
 普天間問題での鳩山発言だけではない。小沢一郎は国会の場で、疑
いを持たれた政治資金について、説明をしようともしない。証人喚問
に応じないだけではない。証人喚問は偽証罪に問われる。だが、国会
で何か説明をしないと事態は収まらないということで、政治倫理審査
会というのができた。形だけでお茶を濁すだけの説明の場である。

 これまで多くの政治家がこの政治倫理審査会で説明をすることで、
問題をどうにか逃れてきた。そして、この政治倫理審査会は何を隠
そう小沢一郎が制度作りに努力したものである。その形だけの場す
ら、小沢一郎は出て来ない。豪腕と言われているが、実は小心で、
批判に打ち震えているのが見て取れる。それだけ、自分が有罪であ
るという思いが強いのであろう。

 小沢一郎が何をどう考えてもよいが、まともな政党なら彼を除名
したり、離党勧告をしたりして当然である。でも、民主党政権はそ
れもできない。除名すれば、今の政権の人気があがるのにである。

(民主主義はベストの制度ではない)
 戦後の日本で教えられてきたことは、いくつもの大きな間違いがあ
る。その1つが民主主義についてである。戦後の日本はマッカーサー
から与えられた民主主義をベストのものと教えた。しかし、これは間
違いで、民主主義はベストの制度ではない。

 有能な独裁者がいれば、民主主義よりは遥かに効率的な国家運営が
できる。13億人の国民がいて、多くの問題を抱えながら、中国が短
期に急発展をしたのは、共産党独裁政権だからである。

 天安門事件などで民主化運動も起きているが、あの時に、民主化運
動を武力で弾圧せずに民主化していたら、多分、今の中国は大混乱の
状態になっていたであろう。武力弾圧はほめられたことではないし、
そんなことはないに越したことはないが、国の発展には段階というも
のがある。

 民主主義はベストの制度ではなく、ベターな制度である。時間も手
間もかかる。でも、独裁よりはましということで、近代化国家では採
用されている。それだけに、国民が理解し協力し、育てていかないと
いけない。民主主義は60点、70点の制度なのである。

(何もわかっていない評論家)
 民主党政権の誕生に大きな役割を果たしたマスコミ、評論家、学者
たちの大きな間違いは、民主主義を90点、100点の制度だと思い、
政治に問題があると、責め立てたことである。60点、70点だと言
って自民党政権を排除したら、民主党政権はマイナス30点だったと
いうのが現状ではないか。

 筆者にも経験がある。経済記者をしていて、多くの有名企業の経営
者に企業経営についてアドバイスを求められた。一家言をもっていた
ので、助言をしたし、それが企業で実行されたりした。

 しかし、自分が会社を作ってみて、わかったことは、いかに経済記
者として、多くの企業取材をしてきても、あくまでも外から見た評論
家であって、自分が経営してみたら、全く何もわかっていなかったと
いうことである。ずっと横にいて観察していても、自分がするのとは
まったく違うのである。






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Last updated  2012.03.22 11:45:26
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