異論・極論・直言――マスコミが言わない解説、提言

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2018.02.13
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(ダイバーシティーをご存知ないとしか思えない社会学者)

 このコラムを読んで、この社会学者と称する女性の意見もさることながら、こんなに偏った意見を掲載する日経新聞の神経を疑ったし、何よりも、多様性が大切だと言いながら、一方的な価値観を押し付ける紙面作りに信じられない思いがした。
 ダイバーシティー(多様性)とは、一方的な価値観を押し付けるのとは真逆の考えで、人には多様な人種、性別、宗教、価値観などがあり、それを尊重し、様々な人がいる事が会社や社会の発展につながるし、差別もなくなるというものなのに、このコラムは一方的な価値観で決めつけているからだ。

(古い価値観を押し付けるなどという批判)
 「あたし おかあさんだから」という騒動を知らない人もいるだらうから、簡単に書くと、この歌は、独身時代にはハイヒールを履き、爪も伸ばしてマニュキュアを塗って仕事もし、独身ライフを楽しんでいた女性が、結婚して子供を作ってからは、爪も短くし、なりふり構わず、睡眠時間を削って子供のために、必死におかあさんをしているというものである。
 この歌をNHKの歌のお兄さんが歌い、テレビなどでも流れたことから、ネットを中心に、「子供を持てない女性の気持を考えていない」とか、「そんな古い母親の価値観を押し付けるのか」というような批判が出て、作詞者ののぶみ氏の対応があまり要領がよくなかった事もあって、批判が多く寄せられ、炎上騒動になったというものである。

(理想的な母親になる事は自由を捨てる事という社会学者)
 日経のコラムを読んでいない人のために、この社会学者と称する人が紙面で言っている事を書くと、彼女は、「(批判が多かったのは)『子供のためにすべてをささげて自己犠牲に励む母』対『自分のことだけを考えるキャリアウーマン』二項対立図式が独善的であること」とし、「母の自己犠牲の程度が極端で、俗世を離れ、一切の我欲を捨てるべしという、修行僧か修験者のような子育てを推奨する点だ」と分析している。
 そして、作詞に謳われているような母では、子供の「健全な巣立ちも自立も困難なるのではあるまいか」とまで述べ、「極論すれば、この国では『理想の母親』になることは、『人として当たり前の自由や権利の放棄』に結びつくほど苛烈だ」と信じられない論理を展開している。
 更に、日本は「『美しい』『正しい』母親像の称揚によって、女性たちに『自発的に』自由を捨てることを強いて来た」とまで書いている。
 全く一方的な、しかも偏っていて、事実として間違っている価値観の押し付けの記事を書く社会学者と称する人の神経も疑うが、それを「あたし おかあさんだから」を批判している人の立場に100%立って、作詞した人をバッシングしているとしか思えない、日経新聞の編集姿勢に大いに疑問を感じた。

(多様な考えを理解する事がダイバーシティー)

 人には様々な考え、価値観がある。例えば、憲法9条についても、「アメリカに占領されていた時代に押し付けられた日本弱体化政策の一環で作られたもので、普通の国になるために改正すべき」という人もいれば、「憲法9条があったから、日本は戦後70年、平和だった」という人もいる。
 筆者自分の主義主張は別として、両方の言いたい事は国民の一定の賛同を得ている事も事実である。
 また、歌謡曲で、恋人と別れた後、「後も見ないで前を向いて行く」という歌もあれば、「私、いつまでもあなたが帰って来るのを待っています」という歌もある。真逆の考え方だが、それぞれに支援する人がいる。そうした違う価値観、考えを認めることがダイバーシティー(多様性)なのである。

(関白宣言も101回のプロポーズもパロディー)
 「あたし おかあさんだから」の歌の歌詞に関連して、かつて、さだまさし氏が作って歌った「関白宣言」がネットで話題になっている。
 これについても、「そんなことをいう人は信じられない」という人も言えば、「あれはパロディーだよ」と笑っている人もいる。筆者はもう大分前だが、この歌を最初にテレビで聞いた時、「男の悲しい願望」「実際に起こり得ない話を笑って、さだまさしが書いて歌った」と感じた。
 当時は今のようなネット時代ではなかったが、当時でも当然、批判する人はいた。でも、多くの人が「悲しき願望」「あり得ない話」と受け取り、笑いながら聞いたのである。
 同様に、かつて、テレビで大ヒットした「101回のプロポーズ」というドラマでは、学歴も、社会的な存在でも、また、容姿が冴えない男が、何もかもなくした後、素敵な女性にプロポーズして、相手の承諾を得るという話である。
 このドラマが大ヒットしたのは、多くの男が冴えない自分を理解しながら、「あり得ない夢を主演の武田鉄矢と一緒にしばし見る」と考えたからである。
 日経のコラムを書いた社会学者と称する女性は、写真から見ると、この「関白宣言」や「101回のプロポーズ」が世に出た時には、もう物心がついていたと思われるが、今回の「あたし おかあさんだから」と同様な反応をしたのだろうか。

(マスコミよりも情報が充実しているネット)
 日経に限らないが、新聞やテレビでは、〇〇学者とか、△△大学教授という肩書の人を登場させ、何か意見を言わせる事が多い。筆者が若い頃には、なるほどと参考になる話が結構あったが、今では、この人何を言っているのかと、首を傾げる事が少なくない。

 今やネットの時代で、マスコミが報じない事でも様々な専門家が多くの事を書いているし、マスコミの報じ方がおかしければ、専門家だけでなく一般の人もマスコミのおかしさを書くようになって来て、しかも、マスコミの言う事よりも、ネットの書き込みの方が、具体的なファクトを書き込み、遥かに説得力がある話が多くなってきている。
  マスコミの嘘に多くの人が気が付き、それがつい先日の沖縄の名護市長選挙のような結果につながって来ているのである。
 勿論、ネットにも嘘の書き込みはあるし、極論も少なくない。でも、多くの異なった意見、情報を並行して読めば、その具体的な内容、データから、読む人間は比較して、どちらがより説得力があるか、わかるようになって来た。
 ネット時代はまさに多様性、ダイバーシティーを推進しているのである。
 マスコミが絶対的な情報量を独占して、庶民に伝えるという時代はとっくに終わっている。でも、新聞、テレビで働いている人達は、この事実に目をつぶり、情報独占時代の発想のままで紙面作り、番組作りをしている。まさにドン・キホーテ状態である。

(偏った自己主張が強くなった日経の家庭欄、文化欄)

 それは経済記者になりたくて日経に入ったは良いが、午前零時まで毎日のように仕事をする経済記者の仕事に仕方に疑問を持った社員が、出世を諦める代わりに、のんびり記事を書ける部署を選んで異動する人が結構いた事によるものだと、記者時代に、日経の同僚記者から聞いた事がある。
 しかし、最近の日経の経済記事以外の社会面や文化、家庭欄の記事には、かなり偏った内容もものが目立つようになって来た。今回の日経の「あたし おかあさんだから」についてのコラムは、まさにその典型例である。
 特に、女性の社会進出や、社会的な地位、夫婦別姓などというようなテーマになると、最近の日経新聞は異常なまでに自己主張的な記事が目立って来た。
 女性が結婚、出産後、仕事に復帰する人もいれば、専業主婦で良いと思う人もいる。全員が社会復帰を望んでいる訳ではない。まさに人様々である。そうした異なる価値観を認める事こそがダイバーシティーなのである。
 保育所に子供を預けられないので、仕事に思うように復帰出来ないという待機児童問題はマスコミではよく取り上げられる。
 しかし、マスコミが書かず、一方で、最近のネットの情報で、保育所に願書を出して合格した人の中で、東京の地区によっては、2割くらいの母親が子供の入園を辞退しているという。
 行政当局者のそれを認める発言まで載っているので、嘘ではないようだ。
 なぜ、辞退するかと言えば、子供を保育園に入れれば、フルタイムで働くことが求められ、復帰したばかりの時は、週に2、3日くらいからの働きをしたいという人が多いという事である。納得が出来る考え方である。
 日経新聞がしないといけないのは、「あたし おかあさんだから」の歌を批判することや、保育園が足りないと他のマスコミのように叫ぶ事ではなく、保育園を利用する母親にフルタイムの働き方だけでなく、週2、3日働く人も利用できるように柔軟の行政姿勢を求める事ではないだろうか。
 それこそ、ダイバーシティー進化論である。





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Last updated  2018.02.13 12:04:38
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