SF拡張の原理

SF拡張の原理

2009.08.27
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カテゴリ: 文学
カルペンティエール/マルケス 集英社世界の文学28

カルペンティエール「失われた足跡」★★1/2
ある男が幻の楽器を探しに南米の山奥へ旅するうちに時代をも遡っていく話。やたらねちっこいフェティッシュな情景描写が特徴。音楽の薀蓄がだらだらと長くてウザイ。主人公も館長の前で見栄を張って知識を見せびらかそうとして失敗したり、旅しながら妻を捨て浮気をしたりなど人間としていけ好かない最悪のやつで共感不可。力作なのは認めるが読み続けるのはつらかった。やはりおれはマジックリアリズム糞食らえな人間なんだと自覚した。
マルケス「大佐に手紙は来ない」★★★★
これは面白かった。マジックリアリズムに毒される前の普通小説で、超現実的事象は起こらず分かりやすい分、テーマ性がストレートに伝わる。退役軍人が裁判まで起こし、延々年金支給決定通知を待ち続けるが、待てど暮らせど連絡はなく、ついには息子の形見の闘鶏まで売らねばならないほどの貧乏になる話。南米の後進国の不条理な暮らしぶりがよく伝わってきて、読後に残るペーソスがたまらない。
マルケス「土曜日の次の日」★★1/2
マジックリアリズムに毒されかけた作品。その分読みにくくなり、つまらなくなっている。部屋に飛び込んで死ぬ鳥の話と、狂信的な神父の話が最後まで結びつかず、構成に失敗している感じ。





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Last updated  2009.08.27 23:08:08


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