2003年07月12日
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 この日  その時

 私は最初に生まれたいとしい我が子を抱っこして、半分うとうとしながら揺れていた。

 「お姉さん!(と、当時夫は私を読んでいた)地震!」

 と緊張した夫の声に自身の動きを止めてみて、ただ事ではない揺れの大きさに思わず子供を抱きしめる。

 時どきあった小刻みなゆれとは全く違う。今まで経験したことがない。さながら「お盆に入れた水をこぼさないようにしながらゆっくり回している」かのように。

 北海道が地盤から揺れている・・・・・

 急いでNHKを入れると既に北海道が丸ごと「津波警報」。
 海のそばにすむ両親や妹一家、弟一家はどうなってしまうかという不安。どうしようも出来ない苛立ちに、落ち着いて休めなかった夜。

 朝、テレビから流れた映像に、再び驚く。


 被害の大きさ、失われた命の多さに、ただただ息を呑む。「島にもこの子のような小さな子もいただろう、その子の親も・・・」と思うと涙が出る。

 親戚一同に大事はなかったが、同僚の母がたまたま遊びにいっていて、ホテルごと生き埋めになってなくなった。

 あれから十年

 島の自然は戻り、安全宣言もされ、復興は順調に進んだようだ。

 しかし、いまだに行方不明のままの方もいる。どこで眠っているのか、遺族の気持ちを考えると「過去のこと」としてはいられない。もしそれが「我が子だったら」私は一生あきらめられずに想いつづけるだろう。

 この日、そして1月17日・・・私は子供たちに命の尊さを話さずにはいられない。





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最終更新日  2003年07月13日 05時39分39秒
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