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2003年08月27日
疲れがたまるほど働かなくてもいいじゃない
テーマ:
自分を生かすキャリア(73)
カテゴリ:
カテゴリ未分類
同調査は5年に1度実施されるもので、今回は昨年10月、1万2000社(回収率78.3%)と従業員1万6000人(同72.8%)を対象に調べたといいますから、かなり大掛かりな調査ですね。
従業員に普段の仕事での体の疲れを聞いたところ、「とても疲れる」と「やや疲れる」を合わせると70%を超え、女性(75.7%)が男性(70.1%)を上回りました。仕事のストレスを強く感じている人は男性(63.8%)が女性(57.7%)より多くなっています。
従来から指摘されているように、男性のほうがストレスに弱いという結果がここにも現れています。また、女性のほうが疲れに対する身体感覚が鋭敏であると言えるでしょう。
ストレスの内容は「職場の人間関係」が35.1%でトップを占め、以下は「仕事の量」「仕事の質」「会社の将来性」の順。これを男女別に見ると、女性は「人間関係」(44.4%)が1位だったのに対し、男性は「会社の将来性」(34.2%)が最も多くなっています(調査は3つまでの複数回答)。
「会社の将来性」がストレスの元になるとは、まだまだ男性はキャリアに対する柔軟性がないと言えるのではないでしょうか。
一方、女性は結婚相手によって、あるいは老親の介護などといった家庭の事情によって、人生がどうにでも変わってしまうという意識が強いので、定年まで同じ会社に勤めるなどという「就社意識」が低く、見方を変えればキャリアに対する柔軟性が高いとも言えます。
同調査で、ストレスの元が「会社の将来性」であると答えた女性は19.9%でした。
それにしても、普段の仕事で疲れていると答えた人が7割以上とは驚きです。「癒し」がブームになるのもうなずけますね。
疲れる理由は何でしょうか。いくつか挙げてみましょう。
1)リストラや採用抑制、さらには人材派遣などのアウトソーシングの活用により、ギリギリまで人数を抑えているため、1人あたりの業務量の負担が増え、かといって残業してもルールどおりの手当をもらえない「サービス残業」で不満感が募っている。
2)業務の質への要求度が高まっている。成果主義の導入により、成果(業績)と給与がリンクする人事制度を運用する企業が多い。
3)成果主義の結果、同僚や先輩が「労働の喜びを分かち合う仲間」ではなく、「成果を競い合うライバル」になってしまったため、職場における協調関係、仕事を教えあい、励ましあい、敬い合ういい意味での「師弟関係」が消失してしまい、緊張度が高まり、人間関係がぎくしゃくしている。
4)人件費の抑制傾向の中で、定期昇給の廃止、賃下げなどが起こり、仕事の達成感と評価のバランスが崩れたため、職務満足度が低下し、ストレスにつながっている。
5)サービス残業、賃下げなどにより可処分所得が減少し、かといって「生活の質」を下げることには抵抗感があり、夫婦関係や家族関係の不和を引き起こし、家庭が安息の場でなくなり、働く人の心の「居場所」がなくなってしまった。
ひとことでまとめれば、「働けど働けどわが思い報われず、ぢっと手を見る」と言ったところでしょうか。
そこで、提案です。
そんなに疲れがたまるほど働かなくてもいいじゃないの。会社からもらうお金が減っても、ぼろきれのように疲れきって病気になったり死んだりするよりは休んだほうがマシですよ。
「もっとしっかり働いてくれなくちゃ、家計が成り立たないわ。困るのよ!」などと専業主婦の奥さんが文句を言ったら、「お前も少しは協力してくれないか」とお願いしてみましょう。節約、パート、何だってできるはずです。
疲れるほど働かなくちゃ暮らしが成り立たないという反論もあるかもしれません。でもそうだろうか? 森永卓郎さんが盛んに書いているように、年収300万円でも豊かな暮らしができるし、消耗するだけの働き方をするぐらいならいったん辞めてより高度な職業技術を身に付けるための学校で勉強し、ステップアップをねらったほうがいい。
もう、「仕事、仕事」だけの人生は終わりにしちゃいましょう。もっと自分の時間を楽しみましょう。
「仕事で疲れがたまっている」なんて思いが残るようじゃ、人間、半人前です。
人生、楽しまなきゃ。1日の心身の疲れを翌日に持ち越さないように、再生産の時間をたっぷりとってこそ1人前の人間であるといえるし、社会的責任を果たしていけるのではないでしょうか。病人や疲れ切っている半病人には、社会的責任を果たす気力も体力もありません。
ワークシェアリングは、掛け声ばかりで一向に進みませんが、これを進めれば、若年者や高齢者の雇用の問題はかなり解決されるでしょう。ただし、ワークシェアリングには、企業におけるフルタイム労働者の労働時間短縮つまり賃下げという「流血」を伴うため、抵抗が強いわけですね。
長引く不況の中、企業で働く「権利」を手にすることが、あたかも「椅子取りゲーム」のようになってしまっているのではないでしょうか。
ひとつの椅子にしがみつかなくても、立ったり座ったり、椅子を取り替えたりを自由にできるだけの心の余裕がほしいものです。
ひとりで「椅子取りゲームを」抜けるのは難しいのかな?でも、本心ではみんな抜けたがっているんじゃないかな?
労働時間を少なくして、余暇時間を含めた再生産の時間が豊かになれば、衣食住と心身の健康づくりや遊びに関する、いわば「人生再生産サポートビジネス」が活性化するでしょう。
たとえば食の分野。さほど美味しくない、安い、健康に悪いと三拍子揃ったファーストフードがあれほどウケて、誰も文句を言わないのは、忙しくて食事を楽しむための心の余裕がないからではないでしょうか。
まずいものはまずいとクレームをつけなければ、もっと「人間らしく扱ってほしい」と主張しなければ、サービスは一向に改善されません。
毎日毎日、贅沢な外食を楽しむことは誰にでもできることじゃないかもしれませんが、「ちょっと高くてもあそこではホンモノの味が楽しめるから、せめて1週間に1回は行きたいよな」と思える小商いの店が、もっとたくさん生き残れるような社会であってほしいな。そういう店をみんなで支えあえるようであってほしいと思います。
大資本をバックに大量出店、セントラルキッチンによる大量生産で効率化して低価格を実現したような店に私たちの食を依存してしまっていいのでしょうか。
食以外の娯楽の分野にしてもしかりです。
時間がない、面倒だ、煩わしいとの気持ちが先立って、お膳立てされた、「つくりもの」の娯楽で満足してしまっていないでしょうか。
私たちの人生はもっと豊かでクリエイティブなものであるはずです。
「疲れた」とひと言発するたびに幸せが逃げていきます。疲れがたまるほど働かなくてもいいじゃない。疲れがたまったら休もうよ。心がリフレッシュできるような自分だけの時間をたっぷりとって、そこでの過ごし方もうんと自分らしく、豊かにしようよ。お仕着せのもので間に合わせたって、結局は幸せになれないよ。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/saigai/anzen/kenkou02/index.html
厚生労働省、平成14年労働者健康状況調査の概況
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最終更新日 2003年08月27日 13時42分23秒
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