ライフキャリア総研★主筆の部屋

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2004年03月23日
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「銀行って、まだまだサービス業っぽくないと思いまん?」

 とは、今年1月、三井住友銀行世田谷西支店長に就任した毛塚里栄さん(36)さんのコメント。昨日の朝日新聞夕刊に紹介されていた。

 4大銀行の支店長としては最年少の1人で、総合職以外の女性支店長の誕生も初めてだそうだ。

 このニュースはありきたりな「女性第1号誕生!」を祝う記事と読めるが、よく調べてみると、その背景には銀行および金融業界全体の再編成と構造改革の動きがあり、生き残りを賭けた未来戦略の中のひとつの重要な布石であることが見えてくる。なーんて書くと大げさですが、ま、色々と面白いことが分かりました。

 その1、総合職じゃないとすると?

「総合職以外の女性支店長の誕生も初めて」と記事にはあるが、ならば一般職出身かと思いきや、少々違った。 

 三井住友銀行が2001年に創設した「コンシューマーサービス職(CS職)」という、リテール(個人取引)を専門に担当する職種である。「昇進・昇格のルール」でいうと、総合職と一般職の中間的存在で、異動の地域は同一ブロック内に限定される。「地域限定総合職」という呼び方もある。三井住友銀行の新卒者採用情報ページにはこんなふうに書かれていた。

>「コンシューマーサービス職」は、「ライフプランコンサルティングのプロフェッショナル」として三井住友銀行の個人業務の中核を担う職種です。

>個人のお客さまを対象としたライフプランなどの提案・コンサルティングの仕事に意欲のある方、将来「支店長」として個人部門の拠点をマネジメントしたいと考えている方、あるいは「プライベートバンカー」として高度な相談業務にチャレンジしようと考えている方、FPやAFP・CFP、社会保険労務士、税理士といった専門資格を活かして仕事をしたいと考えている方

>多様化するお客さまのニーズに的確にお応えし、お客さまの期待を超えるサービスを提供し続ける努力が「最高の信頼」を得ることにつながります。大切なのはそれを継続していくこと。……それには皆さんの今まで培われた知識や、意欲、熱意……すべてが必要です。

>1人1人のお客さまの「一流の相談相手、プロのコンサルタント」になって、三井住友銀行の個人業務を一緒に創っていただきたいと思います。


 なかなか面白そうな仕事じゃないか。スペシャリスト指向の人は、心を動かされるだろう。

 その2、「4大銀行の支店長としては最年少の1人」とは?



 調べてみると、みずほ銀行にも36歳支店長が存在した。同行は、30代の行員に絞った支店長の公募制度を導入。これまでの2回の募集で計29人が合格し、22人がすでに支店に赴任した。その最年少者が36歳の男性で、東久留米支店長である。

 りそなグループも支店長の公募を実施して、約100人の応募者の中から最年少の篠宮克彦・埼玉りそな銀行日進支店長(35)ら8人が合格した。

「顧客の目線に立てる人物」を支店長に起用する基準にしており、若手や女性の支店長を今後も積極的に増やすとのこと(以上、2月6日日経金融新聞より)

 若手と女性を支店長に起用するねらいは、「収益力の強化が至上命題の銀行が、やる気と実力のある人材を積極的に登用することで、組織を活性化しようとしているため」という。その前段として、リストラが一段落し、だぶついていた中高年層がスリム化され、若手を登用しやすい環境になったのだろう。

 しかし、「30代の若手に絞った公募制度」とは!40代の行員の皆様は、モヤモヤしたものが胸に残ったのではないだろうか。

 その3、「サービス業っぽい銀行」って何?

「リテール」「個人客」「銀行」をキーワードにYAHOO!で検索してみたら、朝日新聞のサイトにこんな文章を見つけた。

>再編による店舗統合などのリストラが一段落する中で、各行は個人部門を将来の収益の柱に育てる戦略だ。銀行の都合で不十分なサービスを続けていては、個人客にそっぽを向かれるという危機感もある。個人部門の強化は、銀行が真のサービス業へと変わるかどうかの試金石になりそうだ。
http://www.asahi.com/money/kaisetsu/TKY200310100091.html


「真のサービス業」ねえ……お堅くて、融通がきかなそうで、エラそうな銀行も、遂に変わるのか、本当に変わるのか。

 その「本気度」を、どこに着眼して測ったらいいのだろうか。私としては、三井住友銀行に「優」評価をあげてもいいと思った。

 女性、若手、非総合職の支店長起用が評価理由の第1。冒頭で紹介した朝日の記事の続きは、こうである。

>まかされた支店は、都内の閑静な住宅街の中。「あそこに行って相談しよう」と思ってもらえる店づくりを進め、銀行の持つ堅いイメージを変えるのが目標だ。「14人の支店員と知恵を出し合い、チーム力で勝負します」

 なかなかイイことを言っているじゃないの。期待が持てそう。世田谷西支店はバスで行ける距離なので、ご祝儀気分で口座を開設するのもいいかなと考えたりして。



 都内は渋谷、新宿、池袋の3箇所に開設した。無料で開催している お金のレッスン の内容も役に立ちそうだ。

 規制緩和により、銀行の窓口で扱える金融商品の幅はどんどん広がっている。存知のように2002年10月、生命保険商品(変額・定額の個人年金保険と財形保険)の銀行窓口での販売も解禁された。さらに2008年に株式の窓販が解禁されれば、銀行で預金を引き出し、そのまま株式を購入する、保険に加入する、といったことが一度に行えるようになる。

 個人客の視点から見れば、幅広い金融商品の知識に精通していると同時に、個人のライフスタイル、ライフプランに応じたきめ細かいアドバイスをしてくれる専門家が、親身になって対応してくれれば有り難い。

 あたりのソフトな女性のほうが、そんなコンサルティング業務には向いているだろう。ただし、若手がいいとは限らない。年配者にとっては、病気がちになったり、体が不自由になったり、年金だけに頼らなければならなくなった時の心細さが分かってくれるような、共感的姿勢のベテランが望ましいだろう。












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最終更新日  2004年03月23日 16時49分05秒


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