こんにちは、とっしぃです!
「月曜日の朝が憂鬱...」「あの上司と顔を合わせるのが嫌で嫌で...」「残業がなかなか減らない...」
こんな悩みを抱えている人、めちゃくちゃ多いですよね。実際、厚生労働省の調査によると、仕事に強いストレスを感じている人の割合は、20代で57.6%、30代で64.4%、40代で59.4%、50代で57%と、全年代で半数以上にのぼっています。
今日は奥田弘美さんの著書『会社がしんどいをなくす本』を参考に、職場での「しんどさ」への対処法を紹介していきます。実はこの本、メンタルの危機的状況、心が疲れ切っている人たちをケアするための内容がぎっしり詰まっているんです!
まず、会社でのストレスについて、この本では大きく6つに分類しています:
今回はこの中から特に「同調圧力」と「成果ストレス」に焦点を当てて、その対処法を解説していきます。
同調圧力とは、「和を大切にしよう」という精神から来るものです。聞こえはいいですが、組織内で「和」を保とうとすると、個人の主張や希望は必ず抑制されてしまいます。
例えば:
私も似たような経験があります。社会人4年目の時、結婚して新婚旅行のために長期休暇を取ったのですが、旅行から戻った時に「4年目なのに長期で休暇とかありえないんだけど」と女性の先輩に嫌味を言われました。さすがに腹が立ったので、その人だけお土産を渡さなかったという小さな反抗をしましたね(笑)。
実は、この同調圧力は日本の教育による影響が大きいんです。日本では幼い頃から「みんなと仲良くすることが大切」「わがままを言うのはダメ」「喧嘩をしてはいけない」と教え込まれます。
学校、部活、友人関係など、あらゆる場面で集団のマジョリティに従うことが求められ、「一人勝手な行動は慎むべき」という暗黙のルールが刷り込まれていきます。
さらに興味深いのは、日本人の「村気質」も影響しているという点です。アメリカのバージニア大学のトーマス・タルヘルム博士の研究チームが2014年に発表した研究によると、米を栽培する地域の人々は、小麦を栽培する地域の人々に比べて集団的で全体主義的な傾向が強くなるそうです。
米の栽培は労働力が多く必要で、近隣の人と協力する必要があったため、相互依存性が強くなったと考えられています。日本は伝統的に米を栽培してきた国なので、個人より集団が優先され、集団の雰囲気に流されやすい文化が根付いているんですね。
また悲しいことに、日本人は欧米人よりも「いじわる行為」をしやすい傾向があることも研究で報告されています。大阪大学社会経済研究所の西条辰義教授らの実験では、日本人はアメリカ人や中国人よりも「自分の取り分を減らしてまでも相手の取り分を減らそうとする傾向」が強いという結果が出ています。
西条教授らはこの行動を「スパイト行為」と名付けています。2020年からの新型コロナウイルスによる自粛期間中、「自粛警察」や「マスク警察」といった嫌がらせ行為が話題になりましたが、これもまさに「スパイト行為」の一種と言えるでしょう。
では、この同調圧力大国・日本でストレスなく働くにはどうしたらいいのでしょうか?
答えは「つかず離れず作戦」です。
「類は友を呼ぶ」と言いますが、スパイト行為を行うグループには同じような人種が集まります。これは地域のコミュニティでも趣味の集まりでも同じです。小さな閉鎖的な集団ほど「グループに属さないといけない」と思いがちになります。
しかし、グループで固まっている人たちは外から見ると親しげに和気あいあいとしているように見えますが、実際はグループ内での同調圧力に耐えていることも少なくありません。かといって、グループから100%逸脱してしまうと「裏切り者」の扱いになるので、これもおすすめできません。
同調圧力への対処法は「つかず離れず」。自分に課せられた仕事は着実に仕上げつつ、職場では必要以上に誰かと仲良くする必要も、同じ行動をする必要もないのです。適度な距離を保つことが大切です。
会社があなたを判断するのは「会社の業績にとってプラスに働いているかどうか」です。他の人に危害を与えるレベルでなければ、協調性があるかどうかが個人の実績よりも優先的に評価されることはめったにありません。
悲しいことに、同調圧力を完全に消し去る特効薬はありません。組織でなるべくストレスなく働くには、自分ができるだけスパイト感情を抱かせないようにし、また自分もスパイト行為を行わない。この「つかず離れず」が重要なのです。
私のサラリーマン時代、この「つかず離れず」の位置設定はかなり上手く行っていたと思います。常に意識していたのは、メインのグループを決めた上で、適度にいろんなグループと関わるという方法です。
まず自分にとって一番居心地がいいグループに属します。ただし、そのグループとずっと一緒にいるわけではありません。ずっと同じグループにいると、その人たちとしか話せなくなり、それは自分にとって機会損失だと考えていました。
他のグループの話してみたい人と定期的に付き合うことで、いろんなグループと絶えず新鮮な関係を維持していました。その方が一つのグループの煩わしい感じもなく、いろんな人と話した方が自分にとって得ることは多いんですよね。
振り返ってみると、小学生の頃から同じようなスタンスで過ごしていて、友達はめちゃくちゃ多かったです。会社に入ってからも同じように立ち回っていたので、この本で書かれている「つかず離れず」を無意識にやっていたんですね。これ、本当におすすめなので、ぜひ試してみてください!
「人手が足りない」「仕事が多すぎて終わらない」という職場環境、あなたも経験していませんか?人員がギリギリすぎて物理的に無理がある状況、よくありますよね。
最近ではIT化やAIなどのテクノロジーによって単純作業や機械的な作業は減りました。でも、それに伴って新たな問題が発生しています。企画や戦略など、頭をフルに使わなければならない仕事が増え、それに伴ってプレッシャーが強くなったと感じている人も多いのです。
単純作業にはやりがいが生まれにくいものの、それなりに気分転換になる側面もありました。また、最近は終身雇用や年功序列の考え方が薄れてきたせいで、成果主義・成果による賃金格差の拡大が問題になっており、それによるストレスも増加傾向にあります。
この本には成果ストレスへの対処法として3つ挙げられています:
特に3つ目の対処法が効果的だと感じるので、詳しく紹介します。
仕事の量が多すぎて常に仕事に追われている、やってもやっても仕事が楽にならないという人は、「仕事を自分で抱えすぎていないか」チェックしてみましょう。
実は、残業がどうしても減らない人の多くは、仕事の抱え込みが原因であることが多いのです。
次の四つに当てはまる人は、仕事を抱え込んでしまっている可能性が高いです:
どうでしょうか?私たちは誰しも「自分がやった方が早い」「自分が仕事をしなきゃダメだ」と思い込んでしまう時期があります。でも、実はそんなことないんです。
任せてみたら、案外自分がいなくても会社は回るものです。これは少し悲しい現実かもしれませんが、サラリーマン一人いなくなったら回らなくなるような会社なんてほとんどありません。「自分はたいした仕事をしていない」と先に自覚してしまった方が、むしろ精神的に楽になるんですよね。
人に任せることには実はいいこともあります。それによって周りの人もしっかり働くようになる人が出てくるんです。
これは「働きアリの法則」と呼ばれるもので、働きアリは2割がよく働き、6割は普通に働き、2割は怠けるというパターンで働いているそうです。この法則は働きアリだけでなく私たち人間にも当てはまり、集団で行動を起こすときにはほぼ必ず起きる現象なのです。
ここから面白いことに、よく働く2割だけがいなくなったらどうなるかというと、残りの8割の中の2割がよく働くアリになり、結果として全体としては再び「6:2:2」の比率になるんです。
つまり、よく働いているあなたが「普通に働く人」になったら、他の誰かが「よく働く人」になるだけで、あなたが無理に仕事を抱え込む必要はまったくないということ。
今、会社がしんどくて辛い、でも頑張らなきゃ...と思ってつい抱え込んでしまっている人は、一度立ち止まって考えてみてください。
私が20代の頃は、仕事しかしていませんでした。正直、お金を多く稼ぐことだけを考えていました。でも30代になった今、自分はお金を稼ぐより家族と過ごす時間の方が大事だなと思うようになりました。
現在、0歳の息子と4歳の娘がいるのですが、この小さい時期は本当に今しかありません。二人ともめちゃくちゃ可愛くて、「この瞬間をTikTokに出したら絶対バズる!」と毎日妻に話しています(笑)。
だから今は「お金を稼ぐこと」よりも「家族と一緒に過ごす時間をどうやったら確保できるか」、これを自分の中での最優先事項として考えています。
会社で仕事を頑張るのももちろん大切ですが、あなた自身にとって「何が本当に大切か」をもう一度考えてみることをおすすめします。
ちょっと話は変わりますが、今までひたすら働いてきて良かった部分もあります。それは、仕事自体が好きになったことです。
不思議なことに、約10年間ずっと仕事や仕事のための勉強をする生活だったので、今YouTuberとなった今でも毎日働いています。娘に「パパってずっと何してるの?」と聞かれると「仕事!」と言われます(笑)。
でも、これは悪いことではないと思っています。20代でしんどい思いをしながら頑張って働いていたからこそ、今は毎日働くことが苦もなくできる。それはある意味で幸せなことなのかもしれません。
私は今の仕事がめちゃくちゃ楽しいですし、子供たちにも「お仕事は楽しいんだよ」といつも言っています。大人になったら「仕事がつらくて大変」とか子供に思ってほしくないんですよね。
あなたの今の仕事、どんな部分がしんどいですか?そして、どんな部分が楽しいですか?一度立ち止まって考えてみると、新しい発見があるかもしれませんよ。
今回は『会社がしんどいをなくす本』から、同調圧力と成果ストレスについてお話ししました。この本には他にも、緊張ストレスや人間関係のストレス、リモートワークでのストレスなど、あらゆる「しんどい場面」の対処法が書かれています。
今「しんどい」と感じている人、一人で抱え込まないでくださいね。そして、あなた自身の「大切なもの」を見失わないように。
それでは、また次回の記事でお会いしましょう!
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