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開催日:2023.6.17(土) 17:00開演
場所 :信州の幸あんずホール(千曲市更埴文化会館)(760名収容)
桐朋学園大学 Symphonic Winds 長野公演に行ってきました。
プログラム
前半
1.エル・カミーノ・レアル
2.マーチ「ペガサスの夢」
3.ポロネーズとアリア~吹奏楽のために~
4.シーガル Solo/小山弦太郎(サクソフォン)
5.ナポリ Solo/佐藤采香(ユーフォニアム)
後半
6.百年祭(2012年改訂版)
7.コンサートマーチ「アルセナール」
8.クラリネット協奏曲第2番 第3楽章
9.バレエ音楽「シバの女王ベルキス」
レポート
エル・カミーノ・レアル
オープニングはアルフレッド・リードの人気曲でのスタートとなりました。おなじみの曲ではあるのですが、桐朋学園大学Symphonic Windsの圧倒的な演奏をまず体感することとなりました。
マーチ「ペガサスの夢」
2023年の吹奏楽コンクール課題曲ですが、これまでの演奏会ではポロネーズとアリアとレトロを耳にする機会が多かったので、とても新鮮な感じがありました。楽曲は、どこかかわいい感じがする楽曲である種の茶目っ気のような面白みがあると思いました。
ポロネーズとアリア~吹奏楽のために~
冒頭からのまるで大河ドラマのテーマ曲のような格調高い曲調と、繊細な中間部という2つの要素が組み合わされたA-B-A形式の楽曲ですが、締めくくりもしっかりと盛り上がってゆくので、課題曲ではあるけれど、コンサートの1ピースとしての聴き映えも十分なので、コンクールが終わってからも演奏してみたい楽曲になりそうな予感がありました。
シーガル
小山弦太郎氏をソリストに迎えての演奏となりました。小山氏といえば、スーパーコモロでの指揮者としての楽しいトークという印象がありますが、サクソフォーンプレイヤーとしてはサキソフォックスのメンバーであるらしい…という風聞があり、顧みてサキソフォックスのその素晴らしい演奏と楽しい行動を見ていても頷けるところでした。
ナポリ
佐藤采香氏をソリストに迎えての演奏となりました。ユーフォニアムというとその柔らかな音色が魅力的な楽器ではありますが、今回演奏されたナポリはユーフォニアムでありながら木管高音楽器なみの細かい音符が続く超絶技巧の嵐…。そういえば、アマチュアバンドで一緒にやっているユーフォニアム奏者の方が「こんなこまかいフレーズはユーフォニアムでやるようなものじゃない…。」とこぼしていたことがありましたが、まさにその斜め上を行くもので、それこそ音になるかならないかギリギリのところで攻めている感がソリストの技量のすばらしさを感じるところでした。
百年祭(2012年改訂版)
後半の1曲目は、小山弦太郎氏がソプラノサクソフォンで、佐藤采香氏がユーフォニアムで加わっての演奏となりました。おそらく本日の最大編成となったであろうところですが、あんずホールのステージいっぱいに鎮座する奏者群による厚みのある演奏はほんとうに圧巻でした。
コンサートマーチ「アルセナール」
2016年に本日の指揮者である上原氏の指揮でこの曲を100人以上で演奏したことがありましたが、その時もまず合わせることが困難であろう大人数の演奏に対して、短時間のリハーサルにも関わらず妥協しないこだわりを持って曲作りを行い、みるみる演奏が変わってゆくという上原氏の力量に感嘆したものですが、今日の演奏はそんなこだわりを感じとれる高いクオリティーを感じた素晴らしい演奏と感じました。
クラリネット協奏曲第2番 第3楽章
亀井良信氏をソリストに迎えての演奏となりました。これだけの大編成の中でクラリネット1本でのソロというのは、なかなかバランスが難しいところかなと思いましたが、ソリストの音色が消えることなく最初から最後までしっかり聴こえていたので、そのあたりのメリハリのつけ方とソリスト自身の圧倒的な力量を堪能させていただきました。
バレエ音楽「シバの女王ベルキス」
この曲はコンクール等ではよく演奏されますが、制限時間の関係で抜粋演奏になるため、1楽章から4楽章までのフル演奏となると、そこまで演奏機会は多くないのかなという印象があります。また私自身2015年にこの曲をフルでやっていたことから、その時のことを想い出しつつ楽しませていただきましたが、この曲の構成は、I.ソロモンの夢、II.戦いの踊り、III.夜明けのベルキスの踊り、IV.狂宴の踊りの4楽章になっていますが、印象とすれば2楽章の戦いの踊りが最も印象深いものがあり、ベルキスの中で最も攻撃的なこの楽章をどう表現するか?ということが聴きどころで、エスクラの妖艶なソロや金管群の力強いパンチがとても印象的でした。
まとめ
今回の編成は、桐朋学園大学の大学と高校からの選抜メンバーで構成されていたようですが、メンバー表によればフルート5人、クラリネット16人、オーボエ3人、ファゴット3人、サクソフォン4人、ホルン6人、トランペット7人、ピアノ1人、トロンボーン4人、ユーフォニアム2人、チューバ2人、パーカッション9人、コントラバス1人、ハープ1人という編成で、曲によって多少の降り番があるとしても、もしかするとこの編成比率が巷に出ている吹奏楽曲を演奏するのに最も適したものなのかな?と感じました。その中でクラリネットが16人と突出して多い訳ですが、実際にはアルト1人、バス1人、コントラ1人が特殊管なので純粋なクラリネットは13人。ベルキスではその中から1人エスクラになったのですが、観察していたところ、1番4人、2番5人、3番4人(ベルキスはエスクラ1人、1番2人、2番5人、3番5人)というふうに配置されていたようです。最もこれだけの人数が揃えられるのは桐朋学園であればこそで、多くのアマチュアバンドやスクールバンドのクラリネットパートはこれより少ない比率で演奏しなくてはならず、改めてクラリネットパートの音量的な劣勢や人員不足を感じずにはいられないものとなりました。
