売り場に学ぼう by 太田伸之

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Nobuyuki Ota

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2025.07.15
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カテゴリ: ファッション
CFD(東京ファッションデザイナー協議会)が​東京コレクションを始めた当時から、翌春夏コレクションの開催時期があまりに遅すぎると思っていました。​世界のファッション業界はヨーロッパの長い夏季休暇の関係で秋冬コレクションの準備期間はたった5ヶ月、春夏のそれは7ヶ月で動いており、どうしても東京開催は遅くなります。

当時婦人服プレタポルテのパリコレは秋冬物が3月中旬開催、翌春夏物が10月中旬開催と7ヶ月も空いていました。欧米のデザイナーコレクションが終了した後に東京コレクションを開催するので、翌春夏東京コレクションは11月初旬開催、ショー発表と春夏物納品との間隔が十分にとれずビジネス面では不適切なスケジュールでした。

思い切って春夏発表だけは欧米主要コレクションの前に移行しようと検討を重ねましたが、パリコレ前に東京開催はいかがなものかとデザイナー側の賛同を得られず、結局CFD議長時代は早期開催は実現しませんでした。

東京コレクションがJFW(日本ファッションウイーク推進機構)に移管され、もう一度翌春夏東京コレクションの開催を欧米主要コレクションの前に​開催できないかを議論、事前に参加予定のデザイナーの賛同を得て9月ニューヨークコレクションの前に早期開催することになりました。JFWコレクション実行委員長の立場でやっと悲願の早期開催が実現しました。

内外ともに婦人服プレタポルテのコレクション発表〜受注会〜納品の流れを考えると、5月秋冬物デリバリーから逆算して1月の新作発表、11月春夏物デリバリーのためには7月の新作発表が本当はベストでしょう。が、パリコレ主催者フランスオートクチュール組合はオートクチュール発表を軽視できません、どうしても婦人服プレタポルテ発表を1月及び7月開催に移行できません。

かつて一度だけヨウジヤマモトが思い切ってパリオートクチュール初日に次シーズンのプレタポルテを発表したことがありました。が、恐らくフランス業界内に反対意見があったのでしょう、通常のパリコレスケジュールに戻しました。

将来オートクチュールそのものが終焉を迎えたら婦人服パリコレの開催時期は変わるかもしれません。どんなブランドも納品までに十分な時間を取りたいでしょう。現状早期展示会のプレシーズンコレクションにビジネスの軸を置かざるを得ないのはこのことも無関係ではありません。

数年前JFWは翌春夏コレクション期間を早めましたが、それでも一部のデザイナーには開催が遅すぎるようです。特にメンズコレクションに力を入れているブランドにはパリメンズコレクションが終わった直後のこのタイミングで受注を完了し、すぐ生産に入りたいでしょうから。


以下全て
SHINYAKOZUKA2026年春夏コレクション

















昨日SHINYAKOZUKAの2026年春夏コレクションが科学技術館で行われました。次回JFW主催春夏コレクションよりも1ヶ月半早い発表です。小塚さんはメンズをしっかり打ち出しているデザイナー、9月初旬の東京コレクションではちょっと遅すぎると言うことでしょう。また来週にはKEISUKEYOSHIDAのショーも予定されています。

ひと昔前と違って世界市場で店頭展開はどんどん早くなり、これから暑くなるという5月に秋冬物が、これから寒くなるという11月に春夏物商品が売り場に並びます。ブランド側にとっては納品までに十分な時間をとってものづくりしたい、5月秋冬納品のためには1月新作発表、11月春夏納品にはヨーロッパの長い夏季休暇のことを考えると7月に発表するのが最良だと思います。

新シーズン商品の店頭展開がどんどん早くなり、ものづくりに最適なスケジュールとコレクション発表時期は今後各国でもっと議論されるのではないでしょうか。





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Last updated  2025.07.19 18:12:19
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