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2006年01月04日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
生きるということは後戻りのできない道を歩むことです。
私は単なる道楽者で学者じゃありませんから確かなことは言えませんが、生物は常に環境に対応しながら生息しているはずですので、その生態及び体系も日々変化しているはずです。
ということは、人間の体も生活環境や自然環境と密接な関係を持って変化しているということになります。
最近やたらと「自然」とか「健康」とかを目にしたり耳にしたりしますが、もしあなたが賢明な道楽者であるならばここで首を傾げなければいけませんね。
人間の体は非常に優れた機能を持っていますから、常に自分が置かれた環境に合わせて生きていけるように無意識のうちにコントロールしています。
だから時代によって病気の種類も変わるし、体の機能も変化していますね。
これは自然環境ばかりではなく、人為的な薬物による影響も受けているし、視聴覚からの影響も受けています。

母乳の代わりに粉ミルクを飲んで、カップヌードルやレトルト食品で育った子供たちは、ことの善悪はともかくその環境で体質が育まれて来ているわけです。
さらに土をアスファルトで塗りたくった道の上を歩き、冷暖房完備の家で暮らし、ビタミン剤や栄養ドリンクを飲む生活環境の中で日々の暮らしが営まれているのです。

でもよく考えて下さい。これらは皆お金で買う「自然」なんです。
それはそれで極めて個人的なことですから他人がとやかく言うことではありませんが、ちょっと変だと思いませんか。
「自然」も含めて、本当に良く効く薬があるなら「宣伝」する必要があるのでしょうか?
例えば、よく「風邪の特効薬」を見つけたら(造ったら)ノーベル賞だとか言われてますね。
でも本当にそんな特効薬があったら、テレビや雑誌に広告を載せるまでも無く爆発的に売れるでしょう。

見栄えが良くて、早く育つ野菜を作るために畑の栄養ドリンクとして化学肥料を使います。もちろん害虫からの被害を防いで大量出荷をするためです。
つまり生産効率を高めて利益を上げるわけですね。
私はこれらを否定したり誹謗中傷するつもりはありません。
その逆にこれらを否定する人たちに疑問を投げかけているのです。
「無農薬野菜」や「自然食品」というと聞こえは非常に良いですが、これらの自然回帰願望とでも言える現象は、生産効率の向上以上に複雑な問題を孕んでいると思われるからです。
なぜならば、今人々が盲目的に受け入れている「自然」の殆どが「人工」であるからです。


インスタントラーメンに代表される化学食品や、家電製品に囲まれた環境で育った人間たちが作る「自然」なんですから。
しかも土壌や水質だって相当に汚染されています。
いくら農薬を使わない野菜といっても、昔の自然で育った野菜とは違うものなんです。
もうひとつ言わせて貰えば、それらを摂取する人間だってすでに環境によって体質が変わっているのですから、いきなり生の「自然」を取り込んでいったらそれこそ拒絶反応を起こすかもしれません。
だってそうでしょ。いくら自然を体内に取り込んでも、今現在生活している環境は自然とは程遠い人工の中なんですから。


そんなに本当の自然に触れたかったら、手付かずの自然が日本国内にだっていくらでもあります。電気もなければ水道もないようなところに行ってみればわかるはずです。
癒される前にストレスでズタズタになりますよ。(笑)
要するにこれは「自然」というブランドの商品を買っているということなんです。
海と空、自然を求めて3泊4日のパッケージツアーで買う「癒し」の旅。
空調設備が整ったホテルに泊まり、その目の前にきちんと整備された海岸があり、造園設計のされた森林で過ごし、レストランでは今流行のメニューが出てくる。
これの一体何処が「自然」なんでしょうか?

くどいようですが、私は否定しているのではありません。
要するに本当の姿を見て欲しいだけなんです。
人工的に育った人間がいきなり生の自然に触れ合ったら、それこそそっちの方が危険です。だから人工的な自然で十分だと思います。
要は非日常的空間に身を置くことが必要なだけで、殊更「自然」とか「癒し」を強調する必要があるのかということです。
じゃあ何が言いたいんだ、と言われれば、「情報」に踊らされてはいけないということなんです。

最近は個人でも十分に多種多様な情報を入手できるような環境にありますが、果たしてその情報は正しいのでしょうか?
というよりも貴方にとって必要かつ重要な情報なのでしょうか?
実際に現地にも行ったことのないレイアウトのプロが「自然と触れ合いの旅」のパンフレットを大量生産しています。
パンフレットとしての完成度は最高です。

ノスタルジックな感覚は私も好きですが、どうあがいたって私たちは昔には戻れません。
よしんば戻れたとしても体がその環境に適応しないでしょう。
人間も長い時間をかけて環境と共存してきたのですから、「昔は良かった」と懐かしむのは勝手ですが今更元には戻ることはできません。
まして昔が良かったと思えるのは今の環境があってのことです。
しょっちゅう停電があったり、水が止まったり、汲み取り式トイレとか、あえて後戻りしたい人なんていないでしょう。
人間の都合で「自然」を取り戻そうというのも身勝手な話です。
確かに化学製品より自然製品の方が人間にとっては「良い」はずですが、だからといって手放しに自然賛美するのもどうでしょうか。
今私たちはそれらのディティールに拘るのではなく、もう少し大きな構造的な視野でこれらの融合を図っていくことが必要だと思います。

さて本日の結論です。
全国の「自然」ブランド愛好家の道楽者のみなさん。
皆様が極めた道楽のエッセンスを是非とも公開して下さい。
資本主義的経済活動のファクターを通さぬ、実体験と道楽的感性で得た皆様の優良情報を提供して下さい。
銭儲けの為に利用されている「自然」に関する氾濫情報を整理して、より良い「自然」との融合を図りましょう。

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最終更新日  2006年01月04日 08時36分24秒
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