りんごのあうとぷっと

りんごのあうとぷっと

PR

プロフィール

りんごぱしゃ

りんごぱしゃ

カレンダー

コメント新着

コメントに書き込みはありません。

キーワードサーチ

▼キーワード検索

2023.09.10
XML
テーマ: 読書感想文(664)
カテゴリ: 本のこと

ひとりで行動する=メンタルが強い、などと思われがちだが、なんのことはない、小心者をこじらせたがゆえの、ぼっち志向なのだ。

「ぼっち」の歩き方 魅惑のデートスポット編
朝井 麻由美 著 PHP研究所




この本は、著者の朝井さん…自称・ひとりで行動することを愛しすぎている人間が、「普通、ひとりで行かないような場所でもどれだけ楽しめるか」を検証したものです。


魅惑のデートスポット編では、
ボート、潮干狩り、東京湾納涼船、ペアリングを買う、リムジンの誕生日パーティーなどに一人で出掛けて、そのときの様子や写真をアップしています。


読もうと思った理由は、
ひとりでも楽しめるところがあれば
行きたいなぁ、という軽い気持ちです。

旅行ガイドブックのような気持ちで読みました。


しかし、最初の12ページぐらいまで読んだところで
自分の考え方と違いすぎで
なんだか突っ込みしながら読んでおりました、正直。


でも、考え方が違うからこそ
多様な思考を知るチャンスだと思って読み切りました。

自分の考え方と違うことが、悪いことではない ですし

いろんな人と接する機会があるときに
この「ぼっち志向」をもつ人に
少しでも共感できると、
ワードチョイスも変わって
会話も弾むかもしれません




ちょっと自虐も含めて書いているところが
シュールで面白いかも。


前半は戸惑い、
後半は悟りって感情で読んでいたかもしれません。






著者は「ひとりで行動することを愛する」
と「はじめに」で述べておりましたが


それは間違いないんだろうな、と思う反面、

無理して、行きたくはないかもしれないところに
行かなくてもいいのでは、、と思ってしまいました。



例えば、ペアリングを一人で購入するとか
ウェディングフェアに行くとか
本当にしたかったのだろうか…


ネタになるから行ったのかしら。



ひとりでしたいことをして
楽しかった!というハッピーな本を
想像していたのですが


終始、まわりの様子や他人の目を気にしている様子があって
ひとりを楽しめていない気もしました。



私もひとりで行動することは平気な
タイプですが
(カラオケとか飲食店とか一人でよく行っていたし…
バリ島にも一人で行ったぞ…)

周りからどう見られるかなんて
やりたいことをやっているときは
気にしなかったなぁ。ぽっ


飲食店でバイトしているときも
ひとりで来店されるお客様に
何の感情も持っていなかったですしね。


思ったよりみなさん
他人に関心ないと思っています。



面白そうだったのは、
ひとりで梨狩りとか流しそうめんとか
フレンチを食べるとか

これらは、著者も本当にやりたかったんだろうと感じました。


だから不安とワクワクの織り交ざる感情が
面白かったです。




しかし、苦手な浴衣を着て参加した
納涼祭で、
見知らぬ女性の2人組の近くにいて
「この友人たちとときました感」を出すのは

楽しんでいるように思えなかった…





ところどころで、コラムが出てきます。

「ぼっち」について。
その定義や
ぼっちでいることは、悪く思われてやしないか?
ということに対して持論を書かれています。


「ぼっち」でいることが
悪いこと、寂しいこと、ネガティブなことだと
考えているのは
「ぼっち」でいると自覚している人なのではないか?
と思ったのが正直なところです。


そうやって、本当はたいして仲がいいわけではない集団にしがみついてしまうのは、
「ひとり=惨め」といった考え方がベースにあるからである。

とありました。


ぼっちが楽しいなら、
わざわざ集団でいる人のことを
とやかく思ったりはしないのでは?と考えながら読んでいました。

だって何人かといるとき、
わざわざ集団でいることとぼっちでいることを
比較して何か思ったりしないですもの・・・


ぼっち=一人で行動することの
背中を押すためにこの言葉を書いたのか

ネガティブで捉えなくても大丈夫だよ!という
励ましで書いたのか

なんだか考えながらモヤモヤと読み進めておりました。笑


お年寄り、家族連れに共通するのは、恋愛市場から遠のいている点である。やっぱり「ぼっち」とは「恋愛している人」の対比なのだろうか。けれど、この考え方こそが「ぼっち」の世界を窮屈にさせているようにも思うのだ。


そう考えてしまうのは
ぼっち自覚のある人だけなのではないか…?


誰も対比だと定義していないし、
窮屈にさせたのは
「集団でいる側(ぼっちではない側)」
ではなく、やっぱり「ぼっち側の意識」では…?



でも、モヤモヤと考えながら読んでいたけど
腑に落ちたのは
冒頭の文章ですね。
ここから、純粋に自虐を楽しんで読めました。





友人と焼き肉へ行くだけで
「友人はあんまり焼肉食べたくないのに付き合ってくれたのかもしれない。」
なんて私は思わないけど、
思う人にとっては確かに大変なのかもしれない。



「食べたくないけど、ハラミも頼んでおくか」とか
「会話しなきゃ」とか
「この”いいよ”は10のうち3ぐらいの”いいよ”なのではないか」とか
確かにそう頭の中でぐるぐる考えて
好きなお肉に集中できないなら一人で焼肉に行った方がいいですな





しかし

”もし同行者が100%観たいと思っていなかったら、お互いにとって幸せではないわけだ”

という考え方には共感できないけど。笑


「やりたい!」が30%でも
意外と楽しいかもしれません。
そうやって、いろんな体験をしていくことが学びになり発見になるかもしれないので
幸せではない、なんて勝手に決めつけないで少なくとも相手側のことを






本を読んであんまり
感情の起伏が大きくなることはないのですが
これは少しありましたので
自分の中では珍しい本でした。



一周回って、私なら「ぼっち」の人と友達になりたいですけどね。



「ぼっち」の歩き方 魅惑のデートスポット編【電子書籍】[ 朝井麻由美 ]









お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2023.09.10 12:45:34
コメント(0) | コメントを書く
[本のこと] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: