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2011年4月期ベスト その1
■4月ドラマは『子供と動物』が多かった。ジジイには苦手の分野だ。スペシャル番組で芦田愛菜ちゃんの赤ちゃんの時のビデオが流された。生まれたときからビデオで撮影されていた子供たちはカメラに抵抗がない。脳の中に自分を客観視し訂正する回路ができるのだろう。驚く演技をしても当たり前だ。子供ドラマの中で「マルモ」の奇跡は目立った。このキャストと設定で裏に「仁」があるので視聴率は稼げないはずだ。それが他愛ないエンドロールのダンスと脱力系の阿部サダヲさんと若き視聴率女優の芦田愛菜ちゃん、伏兵の鈴木福くんで見事なブームとなった。無欲の勝利だ、笑。一方、「犬を飼う」「名前のない女神」「グッドライフ」「ハガネの女」は子役の達者さが目立ったがドラマを押し上げるまでにならなかった。格言「子供と動物も使いようで決まる」
■ジジイはドラマに興味をもって10年たった。遠い未来と思っていたのに7月24日地デジ化になった。現在、深夜ドラマ、BSドラマ、海外ドラマ、再放送ドラマと多くのドラマが放送される。ジジイは広く浅く見続けることが困難になった。チラ見が多くなり、全話見続けるドラマが15本と減った。コメントを書く気力も失いそうだが、今回も何とか書いた。ドラマの制作側も予算削減のためか冒険が減った。「仁」「Boss」「ハガネの女」と『シリーズもの』で安定した視聴率を得ようとする。「鈴木先生」「マルモのおきて」のように金を掛けなくても描き方・アイデア・冒険心次第で、面白いドラマは作れると思った。面白いドラマが増えれば、この掲示板の投票も増えると思うのだが・・・
■BSで猫と文豪シリーズがあって、「向田邦子さん」が紹介された。今「胡桃の部屋」がリメイクされ放送開始した。そして「阿修羅のごとく」の一部の再放送があった。観ると、昔のドラマを再発見した。動きがない、余計な美術・セットがない、回りくどい長セリフの連続、我慢が必要だ。だが最後には人間の悲しさと愚かさと優しさが時代を超えて心にしみた。まだまだテレビドラマの可能性はあると信じたい。
(総合順位)
■1位 JIN-仁-
■2位 鈴木先生
■3位 マルモのおきて
■4位 アスコーマーチ
■5位 高校生レストラン
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(単発ドラマ順位)
■1位 見知らぬわが町 5月5日全国放送 単発
■2位 デカワンコちょっとだけリターンズ 4月30日 NTV 単発
■3位 どんド晴れスペシャル「一本桜」 4月24日 NHK 単発
■4位 ヤングブラックジャック 4月23日 NTV 単発
■5位 誰(タレ)よりも君を愛す 4月7日 CX(テレ静SUT制作) 単発
(順位とコメント) できるだけ簡略に
■1位 JIN-仁- TBS
評判に応えようする役者さんとスタッフの気合いを感じた。延長が多かったけど、咲、野風、仁友堂、龍馬、それぞれ人間味あふれるドラマを楽しめた。今の大河ドラマよりも魅させてくれた。心配だった結末もSFでは禁じ手?のパラレル・ワールドだった。苦笑しながらも、これしかないだろうと了解した。ジジイは綾瀬さん演じる咲が充実した人生を全うしたことで満足だった。視聴率も20.6%と1位だった。
■2位 鈴木先生 TX
ジジイは7月からのBS放送で5話まで見た(全話見て年間ベストテンで再度評価するつもりだ)。誰もが感じるだろうが、衝撃の1話から全く新しい教師像を提示された。読んでいないが原作の漫画が素晴らしいのだろう。主役の長谷川博巳さんのキャラ・演技が絶妙だった。論理的で冷静な観察力と推理力、一方でエロい妄想のギャップもインパクト大だった。ジジイは小川役の土屋太鳳さん(16歳なのか!)よりも、中村役の未来穂香さん(14歳!?)が好みだが・・・生徒役が豊作で、将来が楽しみだ。評価すべきこのドラマの視聴率は驚くべき 2.1%だった。逆に言えば視聴率とか何かが問われる。
■3位 マルモのおきて CX
全くのダークホースだった。「仁」をリアルで、マルモは録画で見た。子供二人を引き取る設定が唐突で不自然だった。2、3話でこの設定を気にしなければ、子役の上手さに大化けすると思った。しかし主役が阿部サダヲさんでなければ成立しないと感じた。エンドロールの踊りより、阿部サダヲさんを評価したい。脇の比嘉愛未さん、相変わらず美しかった。鶴田真由さんの真面目な正統派演技、世良政則さんのロックな優しさ、会社のユルサさ、多様さに好感をもった。視聴率は驚きの15.5%だ、この時期、日曜夜はテレビだった。
■4位 アスコーマーチ EX
前クール問題作のヒロイン武井咲さんを日曜に眺めるだけのつもりだった。武井さんは工業高校の油と汗も似合った。汚れるほどジジイは嬉しくなり応援した、笑。同級の屈折した男子生徒や唯一の女子の剛力さんにムカツキ、武井さんに感情移入して見た。工業系の楽しさが伝わったことも嬉しかった。じいさん役の笹野さんとのコントも面白かった、全くの伏兵だった。甘ったるい声に戸惑いながらも、やはり武井咲、恐るべし(CM出すぎだけど)!
■5位 高校生レストラン NTV
実話を元にしたドラマでジジイは最初から期待した。高校の調理部でレストランを作り町おこしだ。テーマは幾らでもあった。板場のやり方を導入した松岡君への反発も、調理を目指す神木君の理解で早期に解決した。教育と商売(利益を出す)の葛藤、行政と教育の目指すものの違い、親子の葛藤(原田さんの退場で曖昧だったが)・・・板谷さんが絶妙の役割で妥当な決着で描かれた。震災の影響で5月スタートになり、原田芳雄さん(哀悼を表します)の急病でストリーも変更?になった。それも含めて印象に残るドラマだった。
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■6位 見知らぬわが町 5月5日全国放送 NHK福岡 単発
昨年12月に九州で放送した。全国放送は3月予定が延期の連続で5月になった。悩む女子高生が不登校になったとき炭坑の廃墟が気になった。大牟田の炭坑の歴史を調べ出し、それは祖父の病気に繋った。自分の町、家族のルーツ再発見のドラマだ。今、大活躍の忽那汐里さんが初々しい女子高生をきらめいて演じた。杉本哲太、小林勝也、いしだあゆみ、高橋一生さん、脇の芸達者も削ぎ落とした演技で魅せた。NHK福岡は不滅だ。
■7位 デカワンコちょっとだけリターンズ 4月30日 NTV 単発
単なる総集編か? 番宣だけか? 悪い予感もあった。しかし、コント風のサスペンスの見事なユルユルお馬鹿ドラマだった。「デカワンコ」は何でもやれる、怖い物なしドラマだ。ジジイは、お馬鹿ドラマも見たい。続シリーズを期待した。
■8位 どんど晴れスペシャル「一本桜」 4月24日 NHK 単発
大活躍の比嘉さんの原点とその成長を再確認した。ストリーはツッコミ所は満載だけど、それもドラマの味だ。基本の「もてなしの心」がしっかり描かれた。そこにエコ・プロジェクトの新しい話題、雪子の遠野風のファンタジー、最後に女将の継承で締めた。これからも東北ガンバレと作っていけそうだ。震災でロケが延期になったイキサツを冒頭で語る姿にプチ涙した。雪子役の26歳のICONIQは魅力的だった。
■9位 下流の宴 NHK
原作では珠緒は最悪のブスらしいが、微妙に美しいがブスを演じる美波さんにハマった。受験勉強は楽しいと共感できた。黒木さん「わたしの父は医者で、医者は偉い、あなたの世界とは全く違う、ここまでくるには努力が必要だ」(こんな意味のせりふ)。ジジイは医者なので驚いた。貧乏から勉強して医者になったが、喰うための単なる職業選択だった。だから黒木さんの一家の結末に興味をもった。次々と没落への事件が起こるが、その思いを捨てれば、別の生き方があった。夫、娘、息子、生きていれば、それだけでいいのさ、珠緒の沖縄風になった、笑。脚本の中園ミホさん、堅実だ。
■10位 マドンナ・ヴェルデ NHK
海堂尊原作のドラマで、多くがフジでドラマ化された。フジでは1クールが12話なので、原作以上の冗長さが残念だった。NHKは6話完結で適切だ。松阪さん、国仲さん、この母子の協力から反発も自然だった。母の茶飲み友達の長塚さん、末期癌の産婦人科医の藤村志保さん、ベテランの演技は流石だった。特質すべきは理恵の夫役の片桐仁さんの奇妙な自然な演技に驚いた。産婦人科医の娘の子を代理出産する松阪さんの母性たっぷりの熟女ぶりはエロかった。結末で理恵を告発して倫理的な整合性を保ったのは、ジジイは唐突に思えたが妥当だった。脚本は宮村優子さん、丁寧だ。
■11位 リバウンド NTV
2話で速水さんもデブになってジジイは大笑いした。もしかして傑作かも・・・その後、キャラもブレたし、恋バナも混乱した。何だかすっきりしないで、残念だった。単純にデブになってケーキを一つずつ一緒に作る。最後に普通に戻り、周りの元恋人(必要なかったかも・・・)、同居している最強の女友達(栗山さん、いい味だった)、両親(石塚さんは残念)、編集長・・・すべてが幸せになる。単純なシンデレラの王道ドラマで、良かったと思った。脚本の遊川さんは、ジュットコースター・ドラマこそ腕だと思っているのだろうか?
■12位 ハガネの女 EX
昨年の4月ドラマのシリーズ2だ。初回は吉瀬さんの奮闘だけで好印象だった。今年は21時のゴールデンに移った。しかし相変わらず教室は子供の悪意と恐怖に満ちた過酷な状況だ。視聴をやめようと思った。しかも、吉瀬さんの体当たりさが減った。ここが唯一の救いだっただけに残念だった。何とか全話見続けたが・・・
■13位 失恋保険告らせ屋 YTV
ジジイはこの枠のドラマ、結構好きだ。古田新太さんの神社のオカマ宮司の異様さに恐れをなした。しかし城田優君の超能力的解決能力や、福田沙紀さんの可愛らしさを楽しめばいい。特殊な血液型の重い内容もあったり、中盤で古田と福田さんの親子関係がでたり、バラツキが多かった。放送時間が短く、1話完結なので流して見た。
■14位 ヤングブラックジャック 4月23日 NTV 単発
ジジイは手塚漫画で育ったので、無条件に評価が高くなる。主人公の超天才外科医の誕生を楽しんだ。リアリティよりも人の思いが優先したドラマで、ネタも、セリフも、まとまっていた。主役の岡田将生くんも初々しさを適切に演じた。連続ドラマにして欲しいと思った。
■15位 誰(タレ)よりも君を愛す 4月7日 CX(テレ静SUT制作) 単発
浜松の住んでいるジジイは、地元の制作ドラマを楽しみました。「ちりとてちん」の藤本有紀さんの脚本で、得意の落語がネタ元?で、ホームドラマをコミカルに描いた。気楽に見られた。ただ、春風亭昇太さんが本人役で登場するのは戸惑った。長澤まさみ、高橋克実、浅田美代子、淡路恵子、ミッキー・カーチス、柄本佑、西島隆弘、役者さんも揃っていました。ローカルでここまで作ったことを喜びたい。