Over The Moon.

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2009年03月29日
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カテゴリ: *能関係の日記*
土曜の会には




宗家「声をしるべに……」


番外仕舞(=特別ゲストとして舞っていただく仕舞)として
長刀の仕舞『船弁慶キリ』を舞われていた。


地「声をしるべに出で船の」


宝生流の宗家は
去年家元を継がれたばかりの、
能の五流派の中で、もっとも若い宗家である。





宗家「知盛が沈みしその有様に」


私と同い年である。



……そう思うと、色々考えるところがあって
仕舞を見ていても
他の師匠の仕舞とは、何だか違うものが伝わってくる感じがする。



「宗家」と呼ばれる前から
何度かお会いしたことがあったけれど
中身は普通の、真面目な青年である。

ただ、生まれたときから
道がほとんど決まっている。

それが一般の人、私たちとは違うところだ。



その道を進もうとする
決意と意気込みを常に持って
仕舞を舞われている。


……凄いなぁ。
頑張っておられるなぁ。




隣にいた猫さん(仮名)に


私「意気込みが感じられますね」


と言うと
猫さんは


猫さん「なんでかな。
    泣きそうになりました」


と、意外な言葉を返された。


猫さん「……別に泣くところじゃないんですけどね。何でですかね」


猫さんは、いつか『船弁慶キリ』を舞いたいと仰ってたし
何か更に違うものを感じられたのかもしれない。

ふーむ。




その後、二次会にて
師匠(仕舞)にその話をすると

師匠「ええっ、ほんとに!?」

と驚かれた。


師匠「実は今回の仕舞ね
   僕が『うちの大学に、船弁慶を舞いたいって言ってる人がいるから』って
   頼んで実現した仕舞なんだ」

それは
猫さんのことだ。


師匠「最初は全然別の仕舞をする予定だったんだ。
   それを変えてもらったんだけど……
   いやぁ……」


猫さんの思いを
師匠が受け取って
それを宗家が受け取って
宗家の思いを、また猫さんが受け取った。


猫さん「そうだったんですね」

師匠「いやほんとに……凄いことだね」


……こんなことってあるんだな。



宗家は、宗家であるだけで
いろいろ大変だと思うけど
これからも、是非頑張っていただきたいと思う。
同い年で、能を一生続ける人がいるだけで
私も頑張れる気がする。


応援してます!





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Last updated  2009年03月31日 19時03分33秒
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