ザビ神父の証言

ザビ神父の証言

2011.10.12
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カテゴリ: 女性史
ナイチンゲールの世界 (9)続写真

昨日の記述に関わる写真をもう一枚掲載します。

フランス女性は、結婚後は自由で、彼女らにとって恋愛の自由は結婚によって得られると記しました。勿論仲の良い夫婦もありますが、結婚が家の体面や事情によって左右されるものである限り、こうした幸せな夫婦は、一部にしか存在しなかったのです。

そして、一方には夫婦が互いの婚外恋愛を認め合っているケースあり、他方には妻が他の男と親密であることに気付かずにいる、間抜け男(コキュと言います)の存在もあります。

下の絵は、19世紀の30年代から70年代にかけて、息長く活躍した名高い版画家ドーミエの、「夫婦の暮らしぶり」と題する連作の1つです。

夫婦事情

この夫婦、皆さんはどうご覧になりますか。窓というかベランダへの出入り口を大きく開け、三日月を見てウットリと忘我の境に入っている妻と、寒そうに早く扉を閉めたそうな亭主の間は、一見親密そうに見えながら、超えがたい互いの溝を感じさせます。

そうなんです。この絵でドーミエが表現しているのは、妻を寝取られていることに気付いていないマヌケ男(コキュ)と、ウットリと恋人との情事を思い返している妻の姿なのです。

この時期の絵に描かれる三日月は、妻を寝取られた男を表すものなのです。しかも間の抜けた男の長い鼻に向かって、三日月の先端が延びています。三日月が名指すように男に向かって延びている場合、それは大衆が、「ヤーイ、このマヌケ野郎」と、男をはやし立てていることを示しているのです。

どうぞ、そのつもりで、もう1度この絵をご覧下さい。この時代のフランス生活事情を、実に見事に表現しているではありませんか。





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最終更新日  2011.10.12 19:15:08
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