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2004年12月18日
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香澄は今にも泣き出しそうに二人を呼んだ。

荒涼とした大地にいた。

たしか――

昨晩は期末試験の勉強をしていた――

そして気分転換に乙姫さんの着物を着て、

例の薄紫のシルクでランジェリーのような姿と

白いシルクのはごろも伝説のような巻物を

まとっていた。

なぜこんな格好をしたか?

それは香澄が一番気分が集中できて、

脳も冴え渡るから――

もあるし、だいいち乙姫さんになった気分になれて

明日のテストも出来そうな気がするから。

そしていつものように姿見の前で、

その格好とはまったく意味の違う言葉を連発し出した。

「気合だ!気合だ!気合だ!気合だ!気合だ―――!」

いつもならそこで本当に気合が入って、

また机に迎えるのに今晩は違った。

どこが?

へんな所に来てしまった――。

時間は昼間だ。お日様が昇っている。

場所?

葦がやたらと生い茂っている。

あ、富士山は?

と思い立ったように香澄は見た。

「!?」

形が違っていた。

宝永山もないし、横の足鷹山もない。

「なんでー!」

というわけで香澄は途方にくれて葦の茂ったところから、

小高い丘に向かってとぼとぼと歩いて行った。

そしてちょっとした大木の下で休んでいたのだ。

「なんで、ここに来ちゃったの?

夢だよ、絶対―」

ほっぺたをつねっても変わらない。

来ている着物も乙姫さんのそれだった。

ますます混乱する香澄だった。



その朝、学校で千春と真理は今朝の夢の事を

話していた。

「香澄が泣いていたんだけどー」

「そうそう、真理もその夢みたよー」

「どういうことだろ?」

はたして一時限目の社会のテストにも現れず、

担任の沢村は自宅に電話をしたり、携帯に連絡をしたり

すこし心配をしている様子だった。

(神隠しじゃ、ないかな)

と加藤が真理に送る。

(ほんと、なんだろ。)

千春も送った。

二時限目の国語の試験の時。

香澄が送ってきた。

(真理―!千春―!)

(香澄―何?今どこ?)

(よかったー、通じたー

ここね、富士には違いないんだけど、

だって富士山みえるしー)

(香澄、とりあえず、生きてるんだねー)

(どういう意味よー加藤ー!)

(それくらいの元気があればだいじょうぶだ。

ちょっと、周りの状況をリポートしてくれないかな?)

(そうそう、富士山は見えるけど宝永山はないの、

足鷹山もないー

低いところは葦が一杯茂っていて、

空には鷹?なんか大き目の鳥がくるくる輪を巻いて

飛んでるけどー)

(やったね、香澄!タイムスリップだよ。)

と飯田が入り込む。

(えー!ちょっと待ってよー

もーひとごとだと思ってー)

(香澄、危害を加えられそうな異常事態はどう?)

心配する加藤。

(今の所はいいみたいだけどー

でもときおりワオーンって叫ぶ犬?の声が)

(それ、狼だよ!)

と飯田が送る。

(香澄!近くに石ころとかない?)

とあくまでも冷静な加藤。

(どうするの、)

と千春と真理。

(去年の体験学習でやっただろ、火打石。

とにかく、石と石をぶつけて燃えやすい枯葉に

火をつけるんだ。)

(分かった、やってみる。)

(こっちはとりあえず沢村先生に報告しておこう)

国語のテストが終ってから加藤は職員室に行き、

沢村にことの成り行きを話する。

「そうか、分かった、加藤、報告ありがとう。

後は先生のほうで考えるから。

もしなにか緊急のことが起きたと送ってきたら

テスト中でも報告に来てくれ。」

と言い残し、職員室を出てモニター室へ行った。

「秋山さん、風間さん至急、連絡してくれないか。」

と言って、今回の件を手短に伝える。

そしてそれぞれ携帯で高槻教授、大塚氏に連絡を取り始め、

「あ、それとホテルの手配も忘れずに。」

と沢村は付け加えた。

(続く)

その1

その2

その3









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最終更新日  2004年12月21日 13時23分54秒


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