萬乃夜

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2004年09月27日

六拾弐夜・・・笑いながら泣いてる貴方へ

(2)

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「貴方は強いから・・・」

と、言われた事がある。
言うた本人には、悪気が無いのは重々承知。。。が。
その時、私の中で、心が砕ける音が聞こえた。

彼女は、娘を余所見運転信号無視の坊やに跳ね飛ばされ、殺された。
それから６年。。。傷ついたまま生きている。今でも娘の好きだった歌を唄って涙を流す。。。

私は、涙を流せない。
私が泣く事で、悲しむ顔を見てきたから。。。だから泣かない。
そんな私に、彼女は先の言葉を投げつけた。。。いや、本人には褒め言葉だったのかもしれない。
分かってる。。。でも。
私の心は、傷ついた。。。唯一、すがりつける相手に去られた私には。。。涙を見せる勇気はないから。
私が笑っているのを見て、喜んでくれる人が居るから。だから、人前で涙は見せない。。。
それが「強さ」と言うなら、そうだろう。。。が。。。
子供の頃から、泣くのはいつも１人。かばってくれる人も無かった私には、それが自分のスタイルなのだから。
でも、やはり、悲しかった。辛かった。

泣いてる人を慰めるのは、分かりやすい。
回りも同情？しやすいかもしれない。
でも、笑いながら。おどけながら。必死に立っている人も沢山沢山、居る。
私の周りには、そうして、笑っている人が居るから。。。
だから。。。見えない傷を抉る事の無い、人間になりたいと思う。
真の優しさなんて、悟った事は、まだ分からない。
でも、皆、傷を持っている。それを、抉る事のないような、人間になりたい。
そんな「強さ」と優しさを持ちたいと。。。

十五夜を前に。。。心から。。。友人達の幸せを祈りながら。

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