悠学日記

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岩本 悠

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2008.01.14
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海士町は島根県の日本海沖に浮かぶ、合併をせず一島単独町政を
選んだ島である。島を支えてきた公共事業や地方交付税の大幅削減による
財政破綻の危機の中、町長自らの給与50%カットを筆頭に、
役場職員たちも自らの給与を切って行政改革を断行。

また島内だけで使える地域通貨をつくる一方、外貨を稼ぐために最新の
冷凍技術を導入し、島の豊富な海産物を首都圏や中国などへ輸出を開始。
さらに特区を取って新たに肉牛業界に参入、幻の肉と呼ばれる「隠岐牛」を
産出するなど、まちづくりに燃える島である。

「日本海のこんな過疎の島に、危機的な状況を自らの力で切り拓き、

いるとは、本当に驚きでした。
海の士(サムライ)と書いて『あま』と詠むこの島には、
まだサムライが生きていると感動しました。」


 翌日岩本さんは出前授業で教えた中学生たちに遊びに誘われた。
神社の鳥居の下に待ち合わせ、裏山で野いちごやらワラビやら竹の子を取り、
藪の中の蛇を追っかけ、海岸で釣りをやるなど、日が落ちるまで島を駆け回った。
東京で生まれ育った岩本さんには、それがとても印象的だったようだ。

「鳥や草木の名前、釣りのやり方などたくさんのことを教わりました。
二十一世紀にもなって、こんな中学生や遊び方がまだ日本に存在して
いたのかと、新鮮であり、なぜか懐かしくさえ感じました」

「五感で世界と自分とのつながりを体感する」出前授業は成功し、



二度目に海士を訪れたとき、特別講座を行った後の酒宴の席で、
島の教育長や『人間力推進プロジェクト』のリーダーなどから
「海士に来て一緒に日本一の教育のまちを目指さないか」と誘われた。

「呑んだ席なので、『いいですね~』と勢いで答えていました。そうしたら
翌日、島の海産物のお寿司を前に、『昨晩の話だけど、具体的には…』と

いけないと思いました。」

その場では東京に戻ってからしっかり考えると答えた岩本さんであった。



持続可能な社会づくりを目指している岩本さんには、海士という小さな島が、
ある面において「社会の縮図」に見えたという。

「このまちの抱える人口流出や産業の衰退は多くの地方が抱える
共通の問題ですし、超少子高齢化などは未来の日本に訪れる課題の
先取りであると思います。さらに海士町の目指す環境に配慮した
循環型の暮らしとまちづくりは、グローバルな問題にも直結します。」

社会を変えていくために、政治的に大きな制度から変えるという
方法もあれば、小さくても成功モデルをつくり、そのモデルを広く
他にも普及させて大きな流れを生み出していく方法もある。

「このまちの課題を解決し、成功のモデルをつくっていくことは、
社会や世界の問題解決にもつながっていく」と岩本さんは思った。

「このまちの可能性にかけてみたい、このまちの人たちと一緒にやってみたい」

そう感じたとき、岩本さんの心は決まった。






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Last updated  2008.01.17 00:27:31
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