2017.02.24
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カテゴリ: 歴史・文学など
前回の日記に、二十四節気のことを書きましたが、今はちょうど「雨水」のど真ん中。

でも、なんで「雨水」?? という疑問を持たれた方があったのではないでしょうか。nikさんからのお尋ねには、コメント欄でお答えしていましたけど、もう少し詳しく書きますね。

この「雨水(うすい)」というのは、雨水(あまみず)のことではなくて、雨と水のことみたいです。

江戸時代、天明七年(1787年「徳川家斉」が11代将軍になった年、松平定信が寛政の改革に着手した年。アメリカでデラウェアが最初の州になった年。モーツァルトのお父さんが亡くなった年・・・)
この年に、江戸で出版された「こよみ便覧」という本に、解説が書いてありました。

これです。
「雨水」は、春の二つ目の項目ですね。
 〇陽気地上にはっし雪氷とけて雨水となれバなり


他のページも読みたいかたは、  国立国会図書館デジタルデータ を。

そうそう、昨日書いた七十二候の中で、バレンタインデーの頃の「魚上氷(うお 氷をいずる)」というのが気になって、どういう状態なのかな・・と調べてみたら、なんと、本朝ではなく、本場中国の「二十四孝」のお話の一つに行き当たりましたよ。
・・・その昔、寒い寒い季節に「魚が食べたい」と言った母親のために、川に行った王祥という若者がいました。でも、真冬なので当然のことながら川は凍り付き、魚の姿はどこにも見えません。すると王祥は衣服を脱ぎ、冷たい氷の上につっぷしたのだけど、体温でじわじわと氷が融け、なんとそこから魚が飛び出してきたとか。さっそくその魚をとって持って帰り母に渡した王祥は、孝行息子として評判になったそうです。

でも、「王祥」で詳しく調べたら、なんと、このお母さんは まま母 だったんです。 生母は早く亡くなり、このまま母は、王祥をつらい目にあわせてばかり。この真冬の魚とりも、その意地悪の一つだったみたいですね。ほかにも、リンゴの木に実がなると、「ぜったいに大事に育てるように」と命じられたので、風雨のたびに、王祥はそのリンゴの木を抱いて泣いていたとか。また、いよいよ王祥を毒殺しようとしたのだけど、それを察知した弟が必ず自分が先に毒見をするようにしたので、まま母があわててその器をひっくり返したり・・・

その後、動乱のためによその土地に行った後もまま母の世話を続け、亡くなったあとも長く喪に服していたとか。すごいなぁ。

こんな親孝行の人だったため、60歳を過ぎているのに、魏に仕えていた呂虔さんが取り立てて内政を任せてくれ、まわりの人からの評判もよかったとか。85歳で亡くなるまでに、地位がどんどん上がっていったけど、決して驕らず、静かに人生を終えたそうです。

「魚上氷」を、単に親孝行の話と取るか、ままこいじめに負けないまっすぐな優しい気持ちの持ち主のお話ととるかで、ずいぶんと感じが変わりますね。






さて、では後半は、「 甘い香り 」のお話。

実はなんか気になっていたんですよねー。

ひょっとして犯人は、君か?


調べてみたら、当たりでした。
文鳥って、甘い匂い、香ばしい匂い、個体によって違うらしいけど、たいてい良い匂いがするのだそうです。
今日、一羽ずつ連れてきて、匂いをじっくり嗅いでみたら、やっぱり!!
「もち」の方は、甘い甘い匂い 。そして、いたずらっ子の桜文鳥の 「ころ」は、甘い香り+香ばしい匂い

この匂いがたまらない、という人がいっぱいいて、びっくりしました。

   (リコーダーを吹いていると、指に乗ったり、指の間に頭を突っ込んだり)

文鳥を飼っている人たちの表現を並べると、
・シュガートースト、甘いデザート、お日様の匂い、こんがり揚げた天ぷらの香り、甘いシナモンの香り、ポテトサラダ、キュウリ、カラメルの匂い、日差しを浴びた稲穂の匂い、メープルシロップ、パスタが茹で上がった匂い、コンソメの匂い、昆布の匂い、ハッピーターンかじりかけの匂い、

いろいろですね。でも、 無臭の文鳥もいる そうですよ。



なぜ、こんな匂いがするのかというと、水浴びの後で、体じゅうの羽に、 お尻の尻尾の付け根にある「尾脂腺」というところから出る油をていねいに塗るから だそうです。
そのおかげで文鳥は、甘い香りとツヤツヤの羽につつまれて、触って楽しい、嗅いでうれしい小鳥さんとなるわけでした。

というわけで、今日の日記はおしまい!!





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Last updated  2017.02.24 18:57:41
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