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昨日は、小川洋子さんの「ミーナの行進」を読みました。

「博士の愛した数式」で一気にブレイクした小川さんですが、我が家にはもうかなり前から何冊もありました。
私の最初の頃の小川さんの印象は、なんというか... 
「見ちゃいけないものを平気で見せたりする女の子」。
きっと、この人はムシを分解してみたり、かさぶたをはがしてたら~っと垂れる血をずっと見ているだろうな。
そんな思いがしていました。
なんといっても印象深かったのが、「沈黙博物館」。
その人に一番ふさわしい遺品を探して、集めて、博物館を造るという奇想なお話。
亡くなった次男の人工呼吸器の管にまだ残っていた、膿の臭いを時々かぎながら、たった2年に満たない人生の遺品だなぁと思いながら読んだ記憶があります。


本を閉じた時、幸せな満足感いっぱいのため息をついて、いい本見つけちゃった。と思ったものの、あっという間に世の中に知れ渡れ、ちょっと残念な気持ちにすらなりました。

「ミーナの行進」は、「博士」と同様、温かさいっぱいのお話です。
ミーナの細く、柔らかな髪が、ゆるい風に舞う様子まで、目に浮かんでくるような美しい描写。
トモコがあこがれの人と話す時、かけられる言葉への罪悪感を覚えつつも、押さえられない小さなときめきの描写。
図書館の匂い。ドイツ人という、お屋敷のおばあさんの描写....。
なんて、小川さんは表現が上手な人なんでしょう。
このお話もきっと、「映画にしてみたい。映画で、緑や風を表現してみたい。」と思う監督がわんさといるだろうけれど、映画化してほしくないなー。
皆さんも本屋さんの店頭で、見てみて下さいね。
表紙カバーのイラストもすてきです。

このGWは、ひとつ映画を観て、ひとつ展覧会に行って、1冊本を読んだ、らぴでした。

おまけ1:小川さんのインタビュー記事。岡山出身の方なんですね。





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最終更新日  May 21, 2006 02:36:50 PM
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