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読書メーターの、読友さんのコメントを読んで読みたくなった本。物の見方、切り口が独特で、やっぱりこの人は頭のいい人なんだなと感じた。日常で流してしまうような小さなことを取り上げているのが身近でいいんだな。「靴を履いてしまった後部屋の中に忘れ物をした時どうするか」などの、良くあることだけどあらためて考えることでないようなこと、そういうのが面白いよね。ちなみに私は「片足だけ脱いでケンケン」派。ミニマンガ「ケロパキ」も面白い。毎月新聞
2009.10.31
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「街の灯」の続編で直木賞受賞作の「鷺と雪」の前編。というか三部作二冊目。買おうと思いつつも、図書館の予約が来たので借りてしまいました♪全く以って好みの話。いい意味で人を使うことに慣れている上流階級のお嬢様と、お仕えしながらも決して卑屈ではなく凛とした佇まいのベッキーさんがいい。キャラのみならずストーリーも時代背景も好みなのだが。今回ベッキーさんの生い立ちとも言うべき背景がちらっと書かれたがますます謎が深まった感じで、早く続編が読みたい!玻璃の天
2009.10.31
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昔(っていうか子供の頃)親が植物園好きだったこともあって、動物園よりも植物園によく行った。京都の場合動物園よりも植物園の方が広い、ということもあるんだけど。駆け回れる(ホントはダメかも)芝生もあるし、ジャングルジムとか滑り台とかもあったし。その片隅に、「湿生花園」があった。文字通り湿気が好きな植物を植えてある所で、当たり前だがじめじめしてどちらかと言えば暗いイメージで。薔薇園とか菊花展(だいたいそういうのを目的に植物園に行く訳だけど)とかの明るい、華やかなイメージとはまったく違ってたっけ。そんなイメージの話。読み始めてなんだか奇妙だと思っていたら、あ、そうかファンタジーなんだ、という感じ。幻想的。植物園(の中でも湿気の多そうな場所)流れる水、何人もの「千代」、謎の歯科医夫妻、のさまざまな要素が絡み合い、物語の中をゆったりと流されていく感じにさせられる。綺麗にまとまった後もなぜかまだゆらゆらしている感じ。あと、穴、のイメージ。引き込まれるというか、穴って空白(黒いか)なので吸い寄せられるというか、やっぱり流されるというか。梨木さんって文章がいいのでさらさら読んでしまうけど、やっぱり深いので何度か読み返さないとよくわからない…文庫化されたら買ってまた読むかな。f植物園の巣穴
2009.10.29
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神田古本まつりに行ってきました。http://jimbou.info/news/furuhon_fes_index.html読書メーターで古本まつりを知ったので、コミュに書き込もうとしたらなぜかログインできず(涙)あれこれやっているうちに電池切れ。ここのところ充電持たないんだよね。機種変えるべきかバッテリー買うべきか。で、散策ルート。神保町駅で、古書街にはA6かA1出口とあったのでA6からあがったら交差点でした。本部付近→専修大方向へ進んで@ワンダー(文庫本多し)にて文庫(ブラッドベリ買いこむ)を見繕う→神保町交差点よりすずらん通りをひやかしつつ(サラリーマンのお昼時に付き混雑)→文房堂にて筆記具・画材を愛で、メモ帳(猫の原稿用紙)購入→靖国通りを再び専修大学前まで→シディークにて昼飯(本日のカレー:里芋カレー。ミニサラダとナン付きで¥900)→靖国通りをひたすら歩き、手塚書房にて萩尾望都の豪華本?を購入→宅急便コーナーへ行く途中料理本など購入→宅配を依頼(どこの店で買った本でもレシート合計¥5000以上で全国無料宅配していただけるのはとてもありがたい)でした。平日&早めの時間帯ということもあって、年配の男女(特におじいさん)が多めで時間がたつにつれ若い人も増えてきた印象でした。資金面に不安があったら、近場に銀行もあるので…でも買いすぎには注意!で、往復のお供に読んだ本「笑うニューヨーク DANGER」(竹内玲子)他にも笑う…シリーズがあるみたいだが図書館に見当たらなかったのでとりあえず。NYに留学して滞在している人の体験記。入院や9.11テロ(当時の様子も書かれている)など「危険な」こともあるが学校の様子、NYのデート事情など楽しそう。この方に限らず、留学する人ってしっかりした人が多いよね。自立しているというか。そういう人でないと単身留学なんてできないけどさ。文中(写真もある)クリスピークリームドーナッツがお好きなようだが、私はあれは甘すぎる…と、いうように味覚に関しては好き好きとしかいいようがないのだが、サンドウィッチやホットドッグの描写はおいしそう!「女は三角男は四角」(内館牧子)丁度「毛利元就」を書いていた頃のエッセイ。横審になるのはこの後、くらい。あぁ、相撲とか格闘技(プロレス)とか、本当にお好きなのね、っていうのが伝わってくる。脚本家の筆者だけれど、OL経験って脚本を書くのにも必要だったんだなぁって気がする。牧子さんがお局さんで若いOLをびしびし鍛える…って言うのが似合いそう。 女は三角男は四角
2009.10.28
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金城一紀2冊目。娘が気に入って借りてきたものをちょこっと読ませてもらった。読み始めたら一気読み。そして繰り返し読みかえす。テーマとして根底にあるのはもちろん在日朝鮮人問題なんだけれど、それをうまく料理してエンタメとして上々なのと問題を秘めたメッセージ性をどちらもクリアしているのがすばらしい。やはり主人公はじめ登場人物のキャラがいいんだな。…買おうかな?【中古本】GO/金城一紀
2009.10.27
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その昔学生のころ、シベリア鉄道経由でヨーロッパまで行こうと思ったことがあった。ベルギーに叔母一家が滞在中で夏休みにおいで、と言われてやってみたかったんだけど、結局の所親の反対で無難に飛行機で、ということになったのだけれど。電車、それも大陸横断鉄道なんて学生の頃でないと乗る機会なんてないよねぇ。電車は好きな方なので、青春18切符で祖父宅まで一日がかりで行ったり、九州出張する時、当日朝発新幹線で間に合う所、前夜からブルトレに乗ったり。ああ、若いって無謀なの(笑)でもいい経験だったと思うよ。で、「女子と鉄道」鉄オタ本としては鉄分少なめ(笑)で、あっさり読むことができる。(自分が本格鉄オタとはほど遠いのであまり濃いと付いていけない…)載ってらっしゃる電車が廃線になっているのは寂しいところ。ま、「最後だから乗ってみよう」的なところがあるので仕方ないかもだが。ゆっくりと「青春18切符」みたいなので鈍行旅行がしてみたいものです、ホントオマケといってはなんだけど。「女子のりもの系就職図鑑」文字通り、乗り物に関する部署に就職した人にインタビューしたもの。紙&イラストの「萌え系」の絵に対して内容はマジメ。実際に就職するにもヒントになりそうで、図書館のティーンズ向けコーナーにおいてあったけど学校図書館なんかにもいいいんじゃないかな?いやはや、結構いろんな乗り物があって、いろんな制服があるもんだ。
2009.10.26
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中学時代からの友人、女四人組。親友だと思っているのは他の人のみ。表面上仲良くしていながら実は…という女達の水面下のバトル。他から見れば、皆ひとかどの人物となり成功しているはずなのに誰の立場だったら幸せか、というか誰ならマシかという感じ。先日読んだ角田光代「森に眠る魚」だと、ライバル視するのは「子供のでき」がポイントなのだけれど、この話だと子供はあまり関係なく自分自身の境遇とか容姿とかそういったところが中心になるのでかえって真実味があるというかリアルだ。…自分は編集者とか女優とかニュースキャスターとかに縁がないけれど。読んでいるうちにどんどん暗~くなってゆくのだが、また読んでしまった。微笑みがえし
2009.10.25
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全てではないが季節は夏、だと思う。美しい描写に酔っているうちに深い闇にひきこまれる。夏の川沿いの陽射し(陽炎がゆらゆらと)、広がる一面の芒の原(銀の波だ)、夕暮れに浮かぶ泰山木の白い花びら(あれは結構濃密な香り)、昼間でも冷やりとする床はきしみ、奥の部屋から人形達(もちろん紅い着物)がこっちを見ている。耽美、と言葉にすると簡単だけれど。実にいい。ゆめこ縮緬読んだのは文庫版のほうだけど、こっちの方が表紙は好き。自分的メモ文月の使者…中州・書生さん・「指は、あげましたよ」影つづれ…ランプの宿・玉藻の前桔梗闇…芒の原・「砂金」・見世物小屋花溶け…泰山木・ヴァイオリン・バラさん玉虫抄…玉虫・指胡蝶塚…胡蝶花・ばあや青火童女…挿絵画家・人形ゆめこ縮緬…蛇屋・外国航路・小説を燃やす
2009.10.24
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今年の1月ごろから放映されていたドラマの原作。放映終了時くらいにに予約したものがやっと手元にやってきた~!半年くらいですな。ドラマをちょこちょこ見逃したので補完の意味もあって読みたかったんだけど、補完にならない!ま、犯人から違うわけだから…設定は面白かったのにあっさりしすぎで動機も推理もあったもんじゃないというか、偶然に頼りすぎな気がする。サチの実母の話とか、納得できないところも多いし…ドラマにはない藤崎先生のエピは良かったと思うんだけど、ドラマの方が人間が描けているというのは…脚本化が良かったということでしょうか。キャラもドラマの方が濃かったなぁ(江口洋介の郷田は濃いよなぁ…)ドラマと比較しなければサクサク読めていいですよ。すぐ読めちゃう。
2009.10.23
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いつもの諜報モノではなく、ヤクザもの、正確に言えば「ヤクザに使われている元准教授」が事件に巻き込まれるというもの。ヤクザもの、のわりにはさらっとした印象。「転落した男」であるはずの鏑木も「過去のある」京二も屈折した暗さがないので余計にあっさりした感じなのかも。読みやすくてあっさり読んでしまった。諜報モノでない五條作品は珍しいけど、こっち系もいいなぁ。天神のとなり
2009.10.22
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首都大(T大がモデルかな。実際某寮はめっちゃくちゃ汚かったらしい。関西の某国立K大寮もめっちゃボロですごかったらしいけど)寮を舞台に、寮生の成長記と舎監との交流がメインの物語。T大にしろK大にしろ、その昔「学生運動」が激しかった頃はその最先端にいてどうのこうの、というのは話にだけ聞いていても私たちの時代にはその欠片もなく(ちょこっと位は残ってたのかもしれないけど…)のほほんとした日常を送っていたわけで。親子関係、恋愛、就職と青春を悩みつつ、少しずつ変ってゆく主人公達がいい。展開もよく一気読みでした。舎監じゃなくてもこういう人生の先輩って必要だと思うな。映像化されたようだが未視聴。機会があったら見てみよう。寮生活ということで「A HAPPY LUCKY MAN」(福田永一)を思い出したけどあっちはコメディ、こっちは青春モノといった感じ。親が大学の寮生活をものすごくすばらしいものと語っていた影響で自分も寮に入った身からすれば、大学の寮の話、というと狭くて薄暗い部屋のにおいやら階段や廊下を響く足音やら、携帯もない時代の電話の呼び出し放送やらを懐かしく思い出す。反乱のボヤージュオマケ。「押忍!手芸部―日本一男前な手芸本」(楽天でみつからないので読書メーターをリンク)以前本屋でチラッと立ち読みしたものが図書館にあったので借りてみた。とにかく作りたいものを作りたいように作るんだぁぁぁ!な、オトコマエな本。型紙、縫い目なにそれ、な自由奔放さは清々しいほどである。服飾系は正直うう~ん、のだが縫いぐるみ系のなかにツボなものがあってちょっと作ってみたくなる。
2009.10.21
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主人公(の一人)が退職したオジサンだというので最初どうなることかと思ったが、なかなか痛快!御近所夜回りおっさんズのわかりやすいキャラ立ちがいい。武等派二人に頭脳派一人、の割合もいいよね(で、一番コワイのは頭脳派だったりする)「自分たちの手の届く所だけ守る」というのは大上段に構える「正義の味方」よりも信頼できるよな。「皆様のために!」という正義面の恐ろしいことよ!ヒナ事件の後の二人の中学生の反省部分はなにやらうまく処理されている感じがするのでちょっともやもやするが、道徳本ではなくエンタメ小説なので説教臭さはほのめかす程度でちょうどいいのかも。石田衣良の「池袋ウエストゲートパーク」シリーズにちょっと似た所もあるかもしれないが、(どっちかというと同じ作者の「夜を守る」かも)IWGPよりも軽みがあってほのかな恋愛もあり、ぜひ続きが読みたい。三匹のおっさん
2009.10.20
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ヒトはいつからマニアになるのだろう。心惹かれるものが鉄塔というところがユニークだが、電車や怪獣(今はポケモンかな)なら当たり前だし。用語に詳しいのも鉄道マニアが「何々線の何番型はどうこう」というのと同じだろう。鉄塔の一番先っぽを探すというのは川の生まれた場所を探すというのと何も変りはないんだけどね。少年の冒険小説としてなかなかいい。友達と一緒に自転車でどこまでも、という冒険が、楽しい時期が確かにあったなぁ、自分にも。この本を詠んでから、街で鉄塔を見かけるたびに「男型かな?女型かな?」とじっくり見てしまう(笑)難点を言えば、「文章と解説が入り混じる」という形式の本が苦手なので、いちいち鉄塔ごとに写真と説明が入るのがちょっと嫌…というかむしろ苦痛だった。ストーリーをさくさく進めたいのに、途切れるのでリズムが崩れて、むやみに時間ばかりかかってしまった。説明読み飛ばしてあとから見ればよかったんだけどね。鉄塔武蔵野線
2009.10.19
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「エリザベス女王が読書する小説」とは聞いていたがまさか在位中の陛下のこととは思わず、エリザベス一世のことだと思っていたので読んでびっくり。(歴史モノかと思ってたので…)実在の、女王陛下をネタにした本が出版されるとはさすがイギリスのユーモアは懐が深いなぁ。読む楽しみ、というものは自分にとってあまりにも当たり前なものなだけに、読書にハマってゆく女王が謎だったり共感したり。実際イギリスの上流階級って狩をしたり農園持ってたりと、アウトドアな生活をお楽しみで、本なんか読まないっていうか楽しみとして読まないっていうのは本当なんだろうか?でもね、本のない生活って味気ないものだと思うよ、ホント。やんごとなき読者
2009.10.18
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文楽小説(というジャンルはナイと思うが)芸道小説、と構えることなく青春モノ、成長記として楽しめる。何かに打ち込み、己を高めようとする姿は美しい。良くも悪くもイマドキの青年である主人公がちょっと幼いような気もするがそれだけ芸に純粋に相対しているように思った。銀太夫ら師匠たちがいい味だしてる!読書メーターで他の人も書いているけど、朝の連ドラにできそうなくらい爽やかでいい(恋愛関係もドロドロしてないし)その昔(中学生くらいだったかな?)親に文楽に連れて行ってもらったことはある。お人形に釘付けだったから正直浄瑠璃はさっぱり印象になかった。お爺さんばっかり、というイメージで…(失礼!)文楽を知らなくても読めるけど、知っていた方がなお楽しめる。「あやつられ文楽観賞」は先に読んでおいた方が情景が浮かぶかも。仏果を得ずおまけあやつられ文楽鑑賞
2009.10.17
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初めて読む作者で、ジャンルがわからなかったんだけどどうもSFのくくりでいいみたい。未来やら宇宙やらではないけれど、独特の世界観がある感じ。非常にとっつきにくく、読み始めてから何日もかかった。(なぜだろう?文体もいいのに)シュールでマニアックで癖になる感じ。連作短編でもないのに(一話一話続いている訳ではない)こう言うのも変だけど、「わたし」の周囲には変った人ばかりいるのだなというか「妻」なる人はいつも「わたし」を振り回し、「わたし」はなすがまま。これ作者の女性観?妻以外でも父も変だけど。表紙絵にもあるヤモリ河馬君の話がツボ、好きだ!よく見ると味のある顔、してるよね。ぬかるんでから
2009.10.16
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某音羽事件(伏せてないやん)をモチーフに、というのは読む前から知っていた訳だがなんとも恐ろしい!小学校お受験は正直無縁な世界だと思っていたが(実際わが子はもう大きい)お受験に関してのみでなく、「ママ友」との関係の中でこういうのってあるよな、という事柄が非常にリアルで怖い。嫉妬、嫌悪、すがりつき、不安、人と人が付き合う間にそういうものしか生まれないものだろうか。これだから「女って嫌だねー」って言われそうで嫌だ。他人と比べることによる優越感=幸せ、という図式は否定しきれないけれどその優位な点が自分の能力ではなく夫(の経済力とか)や子供に根ざしている所がそのイヤラシサの本質のような気がする。とか書くとまたお受験ママや専業主婦蔑視みたいな風になってしまうのだけれど、そういった点でしか評価されない(と、自分が思っている)ところが問題なんだと思う。でも、そういうつもりがなくても、子供を褒められれば悪い気はしない。(いい学校入れたねーとかさ)結局親は関係なく、子供本人の努力のおかげなんだけどね。森に眠る魚
2009.10.15
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医療技術的に可能かどうか、道義的にどうかはさておき、主人公が順風満帆すぎるのが気になる。恋愛対象はともかく(ある意味お金で愛人を「買って」いるイメージーだし)潤沢な資金、優良な(口の堅い)顧客、優秀で忠実なスタッフとあまりにもそろいすぎていて、このまま順調に(あくまでも彼的に順調に)進んでいくとは思えないし…それだけ豪腕な主人公といったところか。でも傍から見ればある種の魅力あふれる人物なのだろうな。怖い。と、思いつつ下巻へ。医療の技術と倫理を「法的には全く問題ナシ!」とする主人公にはもはやダークヒーローとしての貫禄さえある感じ。アンチヒーロー?としてはむしろ清々しいかも(笑)で、医学的倫理観についてだけど、「こうするしか(他人の犠牲の上でしか)何何できない」(心臓移植しないと助からない、とか)という状況はこの例だけでなく臓器移植(細部までいえば輸血でさえ)などもそうだろうが、自分のあるいは愛する人の生命がかかってくれば倫理やらなにやら言ってる場合ではない、のかもしれないし、一概に責める訳にはいかないかも。順風満帆すぎる主人公の人生がやはり作為的(ミステリ的に)なのはやっぱり、でした。エンブリオ(上)エンブリオ(下)
2009.10.14
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文字通り短い!というかショートショート、といってもいいだろう。感想は非常にいい!いままでの作者の「心温まるような」話と一線を画したブラックな作風、これが作者の本性なのだとしたらなんと恐ろしい…しかしそれが人間の深みというものだな、なんて考えたり。ショートショートであるがゆえの切れ味、といったものがあると思う。マイベストはダークでない、物件案内の話だったのだが。読書メーターの皆様の感想を読んで一言。阿刀田高っぽい!そうだなぁ。ショートショートといえば星新一なんだけど、星氏のおしゃれっぽい非現実感はないし、ダーク風味だし、誰かに似てるなぁ…と気になっていたんだけど、阿刀田氏、確かにそんな感じ。阿刀田氏も好きなんだよね~短劇
2009.10.13
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古典部シリーズの連作短編。古典部員の一年間…思えば彼らの間柄も少しずつ進歩していくのである。今までどおり日常の謎、ではあるのだが、ちょい青春交じり。省エネ主義な主人公が、でもやっぱり青春なんだねぇと微笑ましく思った。いいなぁ。文中、長方形にできない(台形だったり平行四辺形だったり…)ポスターが出てくるが、平行線ではなくなった四人の微妙な関係を表しているようで、今後が気になる感じ。遠まわりする雛
2009.10.12
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発想がユニークで数学嫌いの人が楽しく学ぶには役立ちそう。「サザエさんを素因数分解」や「九分九厘って実は…」は笑ったり納得したり。(サザエさんには異論があるがまあいいや)意外にも図形分野がわかりやすかったのはいい。(自分的に苦手意識アリ)線と線、線と平面の関係が「文化祭の出し物についての意見」でたとえられているのは妙にしっくりきた。「ねじれの位置」なんかこれで理解できるかもなんて思ったり。…中学数学が120分でわかる、かといえばちょっと無理かもだが!ウケる数学!
2009.10.11
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舞台は損料屋つまり江戸時代のレンタルショップである。モノが年を経て妖になる。付喪神になるほどの品物なら、長い間大切にされた名品なので貸し出しもうまくいきそう。妖とヒトとが直接かかわらない(建前)と結局お互いをうまく利用している(本音)のバランスがおもしろい。「しゃばけ」シリーズのように妖とヒト(若旦那)が自然に過ごしているのでない、妙なバランス感覚がいいと思う。「しゃばけ」シリーズがおもしろいので期待しすぎたのかラストは落とし込んだ感があってもうひとつ不満が残る。1冊で完結しているのだから仕方ないかなぁ。 つくもがみ貸します
2009.10.10
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図書館シリーズ、の2冊目のようだ。また2冊目を読んでしまった…2冊目のせいもあるのだろうが、人間関係がつかみにくい…が、ミステリとしては面白い。でもどうも主人公がはっきりしないというか、文句なく「好き!」っていう印象をうけないんだよね。こういう巻き込まれ型探偵役ってもっと積極的に解決しようとかいう方向性というか意志があるのが普通なんだけど、この主人公はなんだかうだうだ、とぶれる。そのへんが喉に魚の骨が引っかかったように気になるんだけど、実際の人間って結構ぶれるよね。その辺考えるとすごくリアルなミステリなのかもしれない。図書館の美女関係ないけどジェフ・アボットってJ・アボットって書いたらあしながおじさんのジュディみたいでなんか親近感?
2009.10.09
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鉄道関係のホラー短編集。ホラー、と思って読むとあまり怖くない。ほんのりと怖い幻想小説かも。怖さよりも作者の鉄道への愛が感じられた。本自体の作りも、時刻表を意識したらしく紙質にも凝っている。表題作がいい。廃墟とか廃線とか一種独特の魅力ってあると思う。実際に行くことはないだろうけど(怖すぎて・・・)折りしも台風真っ只中、影響で泊まった電車も多くその車中で読んでたらもっと怖かったろうなぁ。(3時間閉じ込められた、とか、それ自体がホラーだよねホント)赤い月、廃駅の上に
2009.10.08
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制服好きな友人がいる。息子に詰襟を着せるのが夢だったが彼は制服のない中高一貫校に入ってしまった。大学には一般的に制服がないので(防衛大とか防衛医大とか、商船大もとい海洋大学ならあるのだろうが)彼女の野望(?)は潰えた。残念。私も結構制服好きなので、高校のセーラー服はうれしかったし、娘にも着せたかったが娘の学校はブレザー。息子は…どうなるだろうか?制服って着崩さないのが実は一番かっこいいんだけど、着せられてる時は着崩すんだよなぁ。長くしたり短くしたり。作中では宝塚音楽学校のがちょっと見てみたい(遠いなぁ)
2009.10.07
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「うおがみ」ではなく「いおがみ」と読むらしい。(io gami)宇野亜喜良氏の表紙絵がとても印象的でつい借りてしまった。読書メーターでの評判もよかったし。独特の雰囲気がいい。島、という閉鎖感は籠の鳥という境遇でなお強調され、潮の香り月の光にうかぶ白い肌豪奢な着物に包まれた華奢な体から馥郁とした香が漂う。美しい!エログロがありながらも耽美の範疇に含まれ、幻想的でさえある。時代も場所もわからないけれど。残念なのはヒロインの名はいいのに、スケキヨは…犬神家以外に何か深い意味でもあるのだろうか?読書メーターで「横溝氏へのオマージュでは?」という説があったけど、もしそうであったとしてももうちょっとさりげない名前を引いてきてほしかったかも。あの白い仮面が頭について離れないし。あ、もしかすると「白い仮面をかぶった男」=「表情がない」という意味か?わかりにくいぜ。魚神
2009.10.06
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大筋ではミステリであり(キチンと謎も解かれ、すっきりと解決している)恋愛要素アリそして同人話。盛り込みすぎな気もするが、謎解きと妙な同人話がうまく融和していると思う。盛り込みすぎなわりにあっさり、なところは残念だけれど。課長作のインチキ時代劇をちゃんと読んでみたいかも。BL絶対ヤダヤダ!という人にはダメだけれど、作中作にちょこっと出るくらいなんてこったないので、毛嫌いせずに読んでみてもいいかもよ。「星間」を「せいかん」と読んで、お、ついに三浦しをんのSFが!と思い込んでいたのは私だけ…だろうなぁ。宇宙に支店が広がるすごい会社、だと思い込んでました。表紙絵もビルでなく宇宙ステーションか何かの一部分かと思ってたし…星間商事株式会社社史編纂室
2009.10.05
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TVで見かける筆者、「びびび美人」とか、ちょっとやってもらったらすっごく酷評される自信があるぞ(開き直るな)ファッション本は当然流行があるので、文庫オチになるほどの古い本では参考にならないかもと思ったがこれがなかなか読ませる。でも30代、これからマダ~ム、といった階層?に向けたメッセージなので庶民にはちょっと辛いところもあるかも。プチジュエリーでなくちゃんと宝石を身に着けなさいと言われてもなぁ。心構えについてはいちいち納得すること多し。反省。おブスの言い訳
2009.10.04
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自炊系一人暮らし男子なのかと思ったら妻子の分も作るお父さんもいたりで、バランスがいい。男性が自分向けのごはんだとボリュームたっぷりがっつり系ばかりになってしまいそうだ。学生じゃなく社会人でも、全体的に家を出る時間が遅いのはうらやましい限りだけど。中高校生の腹ペコ向けなものが結構あったので参考になりました。量よりも色合いや品数重視な女子には向かないかもだけど…
2009.10.03
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いや~、ともかく熱い!公立VS私立、天才投手VSホームランバッター、これがリトル(シニア?)時代はチームメイト。監督同士も元チームメイトでその恩師が解説者…と、人物関係が濃い!カネ、怪我、違反と内容もてんこ盛りだ。現在から一転、過去の話になるがメインは過去。(何年たっても高校野球ってあまり変らない!)熱い高校球児の夏、といった感じで一気に読み進んだ。いいなぁ。監督が絶対、な管理チームと選手が自主的に考えて動けよ、のチーム。現実には管理チームの方が勝ち進んで行っちゃうんだろうけど。自主的チームってちょっと間違うと放置になってしまいそう。自分で考える力、は必要だけど。高校生にもなれば大丈夫…なのかな?でも、毎年不祥事(喧嘩やら万引きやら)で出場辞退とかあるよね。高校生でもまだまだ子供だよね。文庫化されたら購入予定。子供に勧めてみるかな。大延長
2009.10.02
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またもや2冊目から読んでしまったか…でも、「ゾンビーズシリーズ」?でもこれはゾンビーズの面々が脇役?になっているので、独立して読めるらしい。(でも、「レボリューションNO.3」読んでから読んだ方が楽しめるらしい。読まねば)家族に何か暴力的なことをされて、父親が何かをする、という小説は結構ある。重松清とか東野圭吾とか、ほかにもありそう。でも復讐、というよりも「父親」である自分を取り戻すために、誇りのために?戦う、という形がいい。ナイフでも銃でもなく、拳そのもので戦うからこそ父親としての(あるいは「男」としての)自信を愛を取り戻すことができるのだ。これって父もいいけど、妻もいいんだよね。もちろん娘も。いい家族だ。だからこそ欠落感?が響いてくるんだろうけど。疾走感と共に一気に読みつくし、心地よい読後感。うん、私もとりあえず走ろう。映画化されたときは堤真一主役だったとか。見たいなぁ。傷ついた娘のために立ち上がった「おっさん」と、彼を鍛えるハメになった「高校生」の40日間!東映 フライ、ダディ、フライ
2009.10.01
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