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2010年04月08日
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鞄屋の娘



2/14読了。


前川麻子さんの作品。
と言っても初めて聞いた名前ですが。
何となくタイトル借りしてきました。


あらすじ(「BOOK」データベースより)
寂しさを、ずっと誤魔化して生きてきたんだと思う…
いろんな女性を愛したけれど、家族を持とうとはしなかった父。
孤独を奥深くに抱き、家族を持つのが怖かった娘。
白い木綿のような不思議な魅力に溢れる、衝撃のデビュー作!第6回小説新潮長篇新人賞受賞作。




本当は「寂しい」のだけれど、子供の頃からずっとその気持ちを
家族って「恥ずかしい」にすりかえて生きてきた。
子供を持ち、パートナーと籍を入れ、子供が小学校に入学した時、
その担任が腹違いの兄だと分かり、パートナーとその話をした際に
自分は本当はずっと寂しかったんだ、ということに気づく。


両親が揃っているかとか、嫡出子であるか否かとか、
どのように育つかは必ずしもそういうのとは関係なくて、
ほんとにケースバイケースなんだろうなとは思うけれど、
それでもやっぱり、どこかにそのことの影響というのは強くあるんだろうな。
だけど、血。
麻子もいつしか父親のように帆布の鞄を作るようになり




 それは、なんとも言えずさわやかな気分だった。父や母の記憶も、太郎との巡り合いも、
 ユキコへの嫌悪も、家族との日常も、過去の様々な出来事も、
 すべてが、いつか濱田の言った、当たり前にある、いろいろなことだ、
 と一瞬にして、納得していた。
 なんだ。あたし全然オッケイじゃん。


このくだりがすごく気に入った。
それまでいろいろありすぎて辛い思いをしてきたせいか、
いろんなことを「普通じゃない」と考え過ぎてきた主人公。
でも、いろいろあってもそれが普通なんだと教えてくれたパートナー。
それが、すとんと腑に落ちた瞬間。
ん、なんか分かるような気がする。うまいなーと思いました。


最後は結局、あぁ、そういうことだったのか、と。
これが、麻子の腹違いの兄の太郎が願っている人生であるだけなのか、
(そうなら、あー、やられた!って感じ)
麻子自身の本当の人生なのか、本当のところは分からないけど。


切なくはあるけれど、後味は悪くなかったな。むしろさわやか。
息子の帆太郎のその後を書いた作品もあるんだとか。
図書館で見つけたら読んでみよう。


あー、それにしても、この手の作品について書くのっていつも以上に難しくて下手だわ



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最終更新日  2010年04月08日 20時09分13秒
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