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10月20、21日と全道的に降り続いた雨による河川の増水を懸念して、22日の釣行は降雨の影響が薄い湧水河川に変更した。
今回は特に、湧水河川の中でもヤマメに実績のある真狩川上流に行くことにした。
前回14日の釣行先も真狩川を含めたが、この川は水流の強さは同じでも上流域と下流の様相は全くの別物。上流域にはこれまで何度も入渓しているので、それなりの安心感があり釣果もある程度期待できる。
ただ、真狩川上流域と言っても、今回は湧水の湧き出る最上流域ではなく、サケマスふ化場のある泉地区から真狩村市街地にかけての釣行。
この区間には初めて入るが、果たしてヤマメは飛び出すか、はたまたオショロコマが姿を見せるのか、胸をワクワクさせて入渓した。
最初に竿を出したのはふ化場下流にある橋から。イタドリや灌木に覆われた自然河川で、川の太さは最大でも3メートルほど。流れは直線的で低い堰堤が各所に設けられている。その堰堤の流れ出しや淵がポイントとなっているようで、釣人の踏み跡がそうした場所にしっかりと残されていた。
フライを打ち込む前にまず、川を覆うイタドリや灌木、枯れた草などを取り除く作業が待っている。ただ、いくら取り除いてもフライを打ち込む3回に1回は、せり出した木や草に引っかかる。また、何とか打ち込みに成功しても魚の反応は薄い。
この川がいくら雨に強くても、いつも以上に水量が多く、流れも速いことが原因のようだ。
入渓してから暫らくして、下流に穏やかな流れの平瀬が現れた。そのポイントからようやく10センチほどのメタボなヤマメがヒット。さて、これからと勇んで釣り下るが、狭い川幅ときつい流れは変わらない。それでも、所どころに出来た遅い流れの中から、15、6センチの虹鱒が連続してヒット。
さらに下って行くと、いつの間にか開けた場所に出た。どうも公園内のようで、真狩村の市街地に着いたようだ。
結局、2キロほど下ったことになるが、その釣果はヤマメが1匹に虹鱒2匹と言う散々な有様。
いつものように、ふ化場から湧水池まで釣り上がれば釣果も違ったものになったのかもしれない。しかし、大雨の後でも竿を出せただけ満足しなければならないだろう
折角だからと、今度は真狩川支流の知来別川に入渓することにした。入渓地点を探すうちに、魚道の無い砂防ダムが現れた。ダムの下流にはもう一つの小さな川が流れ込れ込んでいる。砂防ダム下のプールにドライフライを打ち込むが、まったく反応がない。
ならばその下流に作られている平瀬はどうか、と#10の派手目のカディスを流した。それにも何の反応もなく諦めかけていると、フライが水中に引き込まれた。
遅れて合せを入れると、25センチ前後の岩魚が暴れながらネットに入った。てっきりヤマメかオショロコマしか頭になかったので、少し戸惑う。
さらにもう1匹と追い打ちをかけるが、ヒットしたのは後にも先にもそれ1匹だけで、それ以降アタリがない。
何故なのかは、その下流に行きついて分かった。そこにも魚道にない砂防ダムが築かれていた。先ほどの岩魚は砂防ダムと砂防ダムの間で命を繋いできたのだろう。何とも複雑な気持ちでこの川を後にした。
この知来別川は真狩川との出合から、そのすぐ上流が面白いのかもしれない。また、最上流域はオショロコマが棲息しているのだろう。今回のような中流域には手を触れずに、再び釣行することを考えている。
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