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posted by fanblog
2019年01月16日
第4章:仕事と家と警察と
今回は波乱のイスタンブール到着1日目が過ぎ、仕事や住居、そして警察とのドキドキのやり取りについてです。まだ第一章を読んでない方は、下記のリンクからどうぞ
↓↓
https://fanblogs.jp/emirturkiye/archive/3/0
朝、目が覚めると真っ先に実感したことがあります。それは本当にトルコでの生活が始まり、昨日の出来事は夢ではなかったということです。到着初日に思いがけないハプニングに逢いましたが、直ぐに切り換えて会社に行く準備を始めます。
ホテルで簡単な朝食を済ませ、早速会社へ向かいます。幸いホテルから地下鉄駅まではさほど距離もなく、すぐに最寄り駅を見つけました。向かうはヨーロッパサイドの中心部である「タクシム広場」です。
広場に到着すると、朝の通勤時間帯なので人が多いこと多いこと。スーツケースで移動するのは大変でした。広場から歩いて約10分、ようやくオフィスに到着します。通り沿いには似たようなビルが建ち並んでいるので、最初見つけるのに苦労しました。
オフィスに入ると、受付の人が僕を見て誰だかすぐに分かったようで、そのまま社長部屋に通されます。
「よく来てくれましたね、イスタンブールにようこそ」
社長は身長190cmはある大柄な人で、目も青く、一度見たら忘れられない人物です。
「今日から私たちの家族です。頑張って下さい」
と言われ、すぐに日本人スタッフがいる部屋に案内されて引き継ぎを始めるように指示されます。
「その人に全部聞いてください。後は任せます」
そう言って去って行ってしまいました。
かなり急展開だなと思っていたら、衝撃の事実が待っていました。この日本人スタッフの人は今日付けで辞めるそうです。
だから急いでいたんだ。。。
なんと知識ゼロの旅行業を、いきなりぶっつけ本番でやることになりました?
一応引継ぎ(と呼べるかは謎)を行いましたが、覚える事が多すぎてさっぱり分かりません。これから覚えなきゃいけないことの多さに汗が止まりませんでした。当たり前だよなぁ
途中、新しい日本人が来たとの噂を聞いた他の部屋のトルコ人達もちょくちょく挨拶(もとい野次馬)しに来てました。そこで気付いたことがあります。それは明らかに美女が多いということです。
色白で青い目の女性、金髪碧眼、褐色の肌に流れるような美しい黒髪の女性。。。社長いい趣味してんな
もちろん男性スタッフもいますが、こちらはみんな至って普通。やはり社長は確信犯です(笑)
もう一つ気付いたことがあります。それはなぜか自己紹介をすると笑われるということです。なぜだか分かりませんが、特に自分の名前を憶えてもらうために短く「マサ」と名前の省略を言うと面白がられます。そんな中、ちょうど日本語が分かる人がいたので(この人も美人)聞いてみると
「”マサ”はトルコ語で"机"という意味なの」
うそーん・・・
僕は初対面でみんなに「机」と記憶されてしまったようです。とにもかくにも、こうして本当にイスタンブールでの仕事が始まりましたが、もっと大事なことがあります。それは。。。住居を探すことです。
当たり前ですが、来たばかりなので住む場所がありません。家探しをしたいところですが、言語が分からないのとトルコの賃貸システムがどうなってるのか分からなかったので、これは切実な問題でした。そこで思い切って社長に相談すると。。。なんと滞在するホテルを準備するようスタッフに指示をしてくれました!
とりあえず2週間だけですが、そこまでしてくれるなんて全く想像してなかったのでちょっと感激です。と言ってもずっとホテルに滞在するわけにもいかないので、首の皮一枚なんとかなったという程度です。引き続き住む場所を見つけなければいけませんが、とりあえずプライベートな場所を確保できたし、もう今日は休もうと思い退社しました。
それから約一週間後、ようやくこの仕事の内容が少しずつ分かってきました。僕の仕事はいわゆる「ランドオペレーター」という仕事で、日本から来た旅行グループの行程管理を行う仕事のようです。トルコを旅行中、グループで何かあった場合そのサポート及びレポートの作成、場合によっては例えば病気になったお客さんを現地の病院に連れて行って通訳を行う、パスポート紛失時は現地の領事館に行って、渡航書の発行手続きを手伝うなど、やることは多岐に渡ります。時々グループの様子を見に、イスタンブール観光中のグループが立ち寄るレストランに赴き、ガイドや添乗員と話すこともあります。そんな業務を行っていたある日、一人のガイドと出会います。
その人はベテランの日本語ガイドで、名前は「オカン」です。ちなみにこれは何の変哲もないトルコでは普通の男性の名前です。で、話すとウマが合い意気投合。自分が置かれている状況を説明すると、ちょっと考えた後、嬉しい提案をしてくれました。なんと知り合いに中国に留学する人がいて、戻ってくるまで自分の家を見ててくれる人を探してるんだとか。
なので話をつけてくれることになり、後日その人と会うことになりました。なんとその人も日本語ガイドをやってる人で、同じ会社に所属してるので僕のことも知ってたようなのです。
それですぐにトントン拍子に話がまとまり、会ってから2日後には僕はその人の家にやっかいになることになりました。
渡りに船とはこのことです。オカンに会わなかったら多分2週間経ってもまだ住むとこ見つかってなかったと思います。ホントどこで誰にお世話になるかわかりませんね。
住むとこも見つかり、ようやく落ち着ける環境が手に入りました。住むことになったアパートは、タクシム広場までバスで約30分くらいの距離があるところで、歩く時間も合計すると家から会社までは50分といったところです。面白いのがアパートの大家さんで、イスタンブールに30年住んでいるジョージア人のおばさんでした。何かにつけては僕を心配して世話を焼いてくれるいい人で、たまにジョージア語教えてもらったりして一緒に紅茶を嗜んだりもしてました。
がしかし、このアパートがある場所で唯一気になることがあります。それはイスタンブール警視庁が目の前にあることです。別に悪いことは一切してませんが、トルコの警察はいかついし高圧的だし、いつも周りに武装した警備員がいて物々しいので当時ビビってました。そしてついに予感が的中し、またしても心臓が飛び出る場面に遭遇します。
それはイスタンブール滞在から1か月半が経って間もないころです。何度も滞在許可証や労働許可証の発行について会社にプッシュしますが音沙汰がなく、物凄くやきもきしながら仕事に行っていた時期でした。これで無許可で仕事しているのがバレたら、会社にも罰金が来るし、自分にも何か影響があるかもしれないと心配していた矢先、ついに恐れていたことが起きます。ある朝仕事に行くために家を出て警察署の前を通ると、警察に呼び止められます。
パトカーが僕の脇を通りすぎようとしたとき、突然止まり話しかけてきました。
何言ってるかよく分かりませんが、働いているのか?それとも学生か?と聞かれているのは分かりました。上手く説明できないのでかなり焦り、凄くあたふたして怪しまれます。このまま労働許可が無いことがバレたら、どうなるかは明白です。幸いその日は普段よりもカジュアルな格好で仕事に向かってたので、トルコ語を学ぶために滞在してますとシラをきってやり過ごしました。あれほど心臓が脈打ったのはなかなかないです。
ただ、これがキッカケで会社に猛烈に再プッシュしたら、ようやく本腰を入れて許可証の手続きのために動きだし、数日後には手元に届いたのでなんとか助かりました。今ではあの時警察に職務質問されなかったら、声を上げずに更に申請が遅れただろうとポジティブに考えています。
イスタンブールに来てから2か月も経たない内に起きたことですが、こんなのはまだ序の口です。今となっては笑い話ですが、当時は本当にヒヤヒヤしました。
次回はついに僕の運命を変えたあるものとの出会いについてです。
今回はこの辺で・・・ホシュチャカルン!
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