現在の仕事用、 NikonD800です。メインで使ってきたカメラです。
この2年半余りも、仕事用のメインカメラがニコンD800でした。
流石に長期にわたって使いすぎました。シャッターの耐久回数も余裕で超えているでしょうし、、、。
(シャッター回数の関係から、前までは平均1年半ほどで機種の更新をしてきました。)
仕事中の急な故障もそろそろいつ起きてもおかしくはないと思われ、不安も増すばかりです。
もうそろそろ新機種への更新タイミングかな、いやいやすでにかなり過ぎているとも。
というわけで、次機種を何にしようか悩んでおります。
(こんな時が、ある意味いちばん楽しい時でもあります。)
長い間の馴染みぶかいD800について、簡単に振り返ることにしました。
一つのデジタル一眼を2年半あまりも使ったのは、D800が初めてです。以前は1年〜1年半で全て新機種への買い換えを行ってきました。
デジタルカメラは実用性能に達して、まだ10年余りに過ぎないまだまだ新しいアイテムですから、毎年ニューモデルが出れば、その都度画質性能も確実に向上するという日進月歩の連続だったわけであります。
画質がアップする以上、カメラマンとしてもこれを追いかけるべきと、新機種を律儀に購入しつづけました。
でも、この頃では画質面とりわけ静止画についてはかなり熟成してきました。
やや一服感があるわけです。
さて、ニコンD800は発売当時、圧倒的解像度で話題になりました。その解像度3640万画素は、ごく最近出たキャノンEOS5Dsの5000万画素に追い越されはしたものの、発売から3年近く経った今でも2位であり、デジタル商品としては異例に長期間にわたって健闘しています。
私も、何を隠そう、この解像度に惹かれてD800を購入したのです。どんな大伸ばしの仕事にも対応可能であり、鬼に金棒という潜在的安心感を得たかったのが主たる理由です。
世間では、画素数競争などは愚かだ!という声もあり、自身も同様な気持ちでもありました。しかし、それまでがやや物足りない解像度でやってきたという経緯があったので、この解像度への不安から解放されたいという気持ちの方が余程強かったのです。
では実際のところ、D800を使用し続けてみてどうだったのか。
モンスター級の解像度は、確かに心強かったです。
だた厳密に振り返れば、2年以上の期間、3640万画素の必要がほとんどなかったのも事実だったのです。
通常使用ではむしろ、高解像度ゆえの重いデータの苦痛を嫌という程味わうことになってしまいました。
なんでも言えることなのですが、『過ぎたるは及ばざるが如し』です。
私の場合は、1200万画素や1600万画素ではやや不足するものの、3640万画素までは到底要らない。
おそらく2000〜2400万画素が余裕もあり、ちょうど良いあたりだった様なのです。
個別ケースですが、
料理撮影などでは、ニコン一眼の内臓機能である”クロップ撮影”(撮像素子の真ん中部分しか使わない)により、2500万画素あるいは1600万画素での撮影もできます。画角が狭く切り取られますが、ブツ撮りでは対応可能で、問題ないのです。この機能は、料理や商品撮影ではむしろ好都合な場合も多いです。
ところが問題は、施設撮影です。広角レンズの場合です。広角を駆使する施設撮影では、このクロップ機能は画角が狭くなってしまうためそもそも使えません。このために施設撮影は、 全て3640万画素のフルサイズで行わなくてはならないのです。
施設写真は、バリエーションカットも多くなる傾向が強く、自然カット数も多くなります。
それに連れてパソコンの後処理で扱うデータ総量が膨大になりますし、ストレージを食うペースも早くなり、なかなか大変なことになってしまうのです。
施設写真こそ、本当はサクサクと処理をしないと大変な時間がかかります。 実際の作業時間は、撮影に要した時間を超えてしまうことが殆どです。
1日撮影したとしたら、次の日は終日作業日にしておかなくてはならないという現実です。
これは深刻きわまる不効率です。画素数だけが原因ではありませんが、カメラマンにとっては、デジタル時代の不幸です。
ところでキャノンの場合、デジタル一眼のハイグレード機には、S-RAW、M-RAWなどの選択肢があります。
施設撮影では、これは非常に優れものです。
レンズの画角に一切影響なく、カメラの画像処理エンジン内でサイズダウンしたRAWデータを作成してくれるのです。
キャノンこそ、ヘビーユーザーのことを現実面に立って考えてくれていると思われます。
キャノンについては、これまでは画素数でいたずらに競争するようなことなく、堅実にデジタルカメラを作ってきていると感じます。高画素機もここでやっと5000万画素という特殊機を発売しましたが、それは一機種のみ。あくまで特殊扱いのようです。他機種は多くても2400万画素まで。
その画素数でも上記 S-RAW や M-RAW を搭載してくれています。
ところがところが、ニコンはどうしたわけなんでしょう。この便利な機能をいつになっても採用してくれません。3640万画素ものカメラであっても非搭載です。これニコンに要望を出したこともあるのですがね。
もしかするとこれはキャノンだけの特許なのでしょうか。特許というほどの複雑な機能とも思われませんけども。
Nikonは、とにかく丈夫で良くできたカメラメーカーであるとは思ってます。丈夫さは感心するほど。
が、 ユーザビリティという点で、昨今は今ひとつのメーカーだと私は痛感しています。
製品に、どうしても押し付け的な姿勢が感じられるのです。これでなんとか使え、的な。
基本的に本当の「ユーザー第一」がまだまだ欠けているのではないでしょうか。
いいかえれば、ブランド力に甘えて、妥協しているようなところが少し見えて来る。
ユーザーに甘えているところが出てきている、と思います。
私はそう思えて仕方ありません。
カメラ本体についてではありませんが、ついでなので
同社のPCソフトウエアについても一言。
・私はNikon CaptureNX2 CameraControl2 などの有料ソフトも使用していますが、とにかく、頻繁にク
ラッシュするようになってしまった。頻繁などというレベルではなく、数コマ処理すると固まる、そこで仕
方なく強制終了し再起動して数コマ処理するということを延々何十回も繰り返しながら使うのです。
これ、地獄です。
・一方では、ずっとアップデートができないというソフトもあります。
画像処理には私はMac(インテルCore5)なのですが、あるニコンのソフトでは、「インテルCoreでないのでインストールできません」などという矛盾したメッセージが出てインストールできないことなど、Nikonのソフトウエアの不具合は一つ二つではなく、添付ソフトを含めほとんどにおいて経験しました。問い合わせてもまともな返事がないですし、だんだん嫌になってしまって我慢するようになってしまいました。
・また、OSのアップデートへの対応も非常に遅い。事実2〜3ヶ月の後追いでやっとの対応。その間、全く使用不可です。さらには、対応した段階で問い合わせたユーザーに知らせることもしない。こちらが時々確認するしかなかったのです。
これ、地獄です。ユーザー側からしますとね。
とにかくニコンのソフトウエアは、ボロボロです。酷いとしか言いようがない!
誹謗中傷などではなく、客観的な事実だからしょうがないのではないでしょうか。
OSへ対処する際のソフトウェアの優先順序にも疑問でした。
実際、カメラ同梱の添付ソフト類から先に対応が始まったのでした。
有料版の「CameraControl2」などは最後の最後でした。
そもそも有料のソフトウェアの方が、強いて言えば添付ソフトより責任が重いのではないでしょうか。
優先順位を使用ユーザー数か何かで判断したのでしょうか。
それとも、私が厳しすぎるのでしょうか。
しかし、このところニコンのソフトで受けている私の苦痛は、半端なものではないので、せめてこのくらいは言わせていただきたかったのです。
さてさて、、、
不満ばっかりになってしまいました。
公平を期して長所と思うことも以下にまとめておきます。
・まず 頑丈である。これに尽きます、ニコンは。
プロとしては何よりも大切。これがNikonを選ぶ理由の9割と申しても過言ではない。
故障は、非常に少ないです。
出張撮影のカメラマンなら、出先で故障ということが何よりも怖い。
故障しないという安心感こそ、得がたい宝です。
・明るく見やすいファインダー。
(他のメーカーもよくなっているのでしょう、きっと)
・ ブランド価値が高い。
素人受けが良い、という不純だが決して軽視できない選択理由。
・傷にかなり強いボデー素材。
・異なる機種でも共通した操作性。
・豊富なアクセサリー、レンズ類。
しかしこの頃では、ぜひ、ペンタックスやキャノンなどもとても使ってみたい私です。
それだけの良さそうな気になるカメラが幾つか出ています。
特に、 静止画撮影ならペンタックス、動画撮影ならキャノンが光ります。
このあたりの話は、今回のテーマではないのでまた別の機会を得てとさせてくださいませ。
ただ、今とても気になる一眼レフ2機種をピックアップのみ致します。
(理由は、次回に)
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感想(0件)
次回は、新機種選びのテーマで。
最後まで、堅い話なのにどうもありがとうございました。
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