REUTERS より小池さんが 小沢さんとの 「しがらみ」 で苦しむ姿は 見たくはない。 自民党は 過去二回政権を失っても すぐに政権を取り戻した。 社会党と連立を組んだりもした。 今考えれば つくづくとんでもない話なのだが この度の民進党の崩壊の姿を見ると あの時の自民党の 忍耐力と視野の広さと 政権に対する (良くも悪くも)執着があれば 民進はまだ存在できたのだろうとは思う。 そうするべきだったと 言っているのではないが。 かつて 自民党から政権を奪い取った 日本新党も 民進党も 実質今はない。 (民進党はこれからなくなる) 長い時間の単位で見ると 安倍さんの言うように 残したものは 混乱だけだった。 そして 確かに安倍さんの言うように 経済もひどかった。 なのに なぜそれでも 自民党から 政権を奪いたいと言う流れが 起きるのか。 当然いろいろな理由がある。 いろいろな理由の中で もっとも単純な理由は 小沢さんの権力欲が 群を抜いて強いと言うことだが それは置いといて、 今回 中身をなかなか言わない 小池さんにイライラしながらも 少し見えてきたことは 自民党政治の「わかりにくさ」 なのだろうと思った。 本来 中身を言わない小池さんの方が 当然わかりにくいわけだが そこが小池さんのうまいところで 中身を迂闊(うかつ)に喋れば 『わかりにくい』と 感じられるから 言わなかった のだろう。 別にそれほど 「わかりやすい」ことを 意識的に話さなくても 「わかりにくい」ことを 言わずに 優しそうな顔をしてるだけ 勝手に 「わかりやすい」んだろうと 思ってしまう人は 相当数いる。 最初から 「安全保障」 とか 「憲法」 とか言っていたら 状況は全然違う。 そういう小池さんの 千両役者ぶりを 考えると 歴代の自民党のおじさま達は なんという大根役者なのか。 2009年の民主党に敗北する直前の 麻生首相の発言の 80パーセント以上は 言わなくてもいいことだったし 言わない方がいいことだった。 そのわかりにくさを 「しがらみ」 という一言で 「わかりやすく」 かつ象徴的に 表現した小池さんの語彙力は 確かにすごい。 自民党は その「しがらみ」が 実際にあってもなくても また 必要である「しがらみ」であっても 必要のない「しがらみ」であっても 「しがらみ」を見せてしまう、 または 「しがらみ」を感じさせてしまう。 そう考えてくると 安倍首相が無性に気の毒に思えてくる。 一国の首相を気の毒と言うのも 失礼極まりないが 今の安倍首相は 真面目さや義務感が 裏目に出ている典型だ。焦点:小池都知事の挑戦 90年代のデジャヴ
[東京 2日 ロイター] - 衆院選挙に向けた 小池百合子東京都知事の 安倍政権に対する挑戦に、 四半世紀前の 政治ドラマを想起される人は多いだろう。 改革派の元県知事率いる野党連合が、 自民党政権を倒したあの選挙だ。 ただ、小池氏は、 政界の最初の師と仰ぐその細川護煕元首相より、 さらに一段上── 自民党に代わりうる保守新党の結成── を目指しているように見える。 細川・元熊本県知事は、 1993年に野党連合をまとめ、 日本新党代表から首相となったが、 政権は1年と持たなかった。 安倍晋三首相は、 政権支持率の回復と 野党第一党である民進党の混乱を好機ととらえ、 現在は3分の2の議席を持つ衆議院の 過半数を維持するために、 解散を決断して 10月22日投開票の選挙に 打って出た。 衆院議員の任期は まだ1年以上残っている。 安倍首相の賭けはリスクを増している。 できたばかりの小池氏が代表を務める 「希望の党」 の支持率は急上昇しており、 野党第一党だった 民進党は衆院議員が離党して 希望の党に公認申請することを決めた。 民進党を飲み込むことによって、 小池氏は 自民党に代わりうる保守新党を創ろうとしている。 そのためには、 小池氏自身が国政に出る必要があるが、 都知事を辞めれば都政を投げ出したと批判を浴び、 野党の代表で終わるリスクもある。 小池氏は 自分自身を フランスの マクロン大統領に なぞらえることが多い。 繰り返し 都知事の職にとどまると述べているが、 国政に出るのではないか との憶測は絶えない。 菅義偉官房長官は9月29日、 小池氏が衆院選に立候補する可能性について 「出てくるのではないかと思っている」 と述べ 「真正面から政策論争をするのは極めていいことだ」 とした。 状況は流動的で予想は難しいが、 安倍首相の決断は、 最近の海外における政治ドラマも 思い起こさせる。 イギリスのメイ首相が 下院解散に打って出たが裏目に出て、 6月の総選挙で与党・保守党が 過半数を失ったケースだ。 日本に関する研究を行っている スタンフォード大学のダニエル・スナイダー教授は 「安倍首相は今回、 リスクを取る価値があると判断した。 小池氏が何をするか予想していなかったのではないか」 と話す。 もちろん安倍首相は、 1993年の歴史的選挙のことを意識している。 安倍首相、小池氏、 そして民進党の前原誠司代表は、 いずれもその年に 衆院議員に初当選している。 小池氏と前原氏は 細川元首相の日本新党、 安倍首相は自民党から。 自民党はこの選挙で 結党以来初めて政権を失った。 1993年のこの選挙における もう1人の立役者が小沢一郎氏だ。 自民党を飛び出し 細川連立内閣結成を助け、 2009年の民主党政権誕生にも 大きな影響力を発揮した。 小沢氏は、今回もまたかかわっている。 小沢氏が代表を務める自由党も 希望の党に合流する。 安倍首相は28日の街頭演説で 「かつて1990年代、 新党ブームがあった。 何を生み出したか。 政治の混乱と経済の低迷だ」 と述べた。 また、 2009─12年の民主党政権での混乱を 有権者は覚えていると指摘。 「ブームから決して希望は生まれない」 と訴えた。 1993年の反自民勢力や 2009年の民主党と同様に、 小池氏は 「しがらみのない政治」 の実現を強調している。 小池氏が師と仰ぐもう1人の政治家、 小泉純一郎元首相もまた、 2005年の選挙で 自民党内の古い体質を持つグループを 「抵抗勢力」 と呼び、 改革を訴えて大勝利を収めた。 10日に公示となる今回の選挙で、 民進党の候補者を 合わせたとしても、 希望の党が 衆院465議席の過半数を獲得するのは困難だろう。 小池氏は民進党議員の全員を 受け入れるつもりはないとし、 リベラル派を排除する見通し。 たとえ小池氏が総選挙に出馬しなくても、 自民党が選挙で多くの議席を失えば、 安倍政権の失速は避けられない。
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