羅刹女…死んで初めて知る母親の愛とは…
ナツノナカノです。
いよいよ大詰めのパタリロ西遊記!8巻です。
パタリロ西遊記! 第5巻 (白泉社文庫 ま 1-58)
牛魔王の住む火えん山から近い場所で、牛魔王の息子、黄孩児は療養していました。悟空たちと戦った時に切り落とされた腕を治療していたのです。
そこへ現れた黄孩児の兄、青孩児は母が死んだ事をそっけなく告げ、さらには悟空たちに殺られなかったら自分が母を殺すつもりだったことを告げます。なぜなら父である牛魔党のボスにそれを命令されたからだと言うのです。
驚く黄孩児。
黄孩児は自分が負傷して帰ってきた時の取り乱した母の様子を覚えていました。牛魔王と羅刹女という大妖怪の両親。子供ですら牛魔党の歯車のひとつであり、使い捨ての部下のように扱われていたのです。普通の両親と子供とは全く違う自分たちの親との関係でした。しかし自分が負傷したことで母は初めてその母心を息子にさらしていたのです。そして自ら、牛魔王に背き自分や紅孩児のかたきを取ろうとしてくれていた母を、黄孩児は思い出すのでした。
そしてこの時点で青孩児と黄孩児は兄弟でありながら、そこに一線を画したのです。
その頃、悟空たちは羅刹女の腹から取り出した「芭蕉扇」の使い方を考えあぐねていました。ちょっとしたうちわのような形です。
さらに同じ頃、天界で羅漢たちに身を守られていた三蔵は、顔は見えないながらも初めて釈迦と対面します。
そしてさらに、長安の都では人間の姿の牛魔王が…。
ここのシーンをこう3つ並べて書いたのは、ここは同時に色々な事が起こっているからです。さすが最終巻(外伝を除く)、魔夜先生の構成さすがです。伏線だらけでなかなか説明するのが難しいです…
で、かなり簡単に話しますと、「芭蕉扇」の使い方がわからない悟空たちは火えん山にとりあえず向かっていくのです。すると途中で黄孩児が待ち伏せしていました。そして思いがけず、黄孩児は牛魔党を叩き潰してくれと言ってくるのでした。そして全てが済んだあと、自分が必ずやお前たちを倒し母のカタキを取る…と言うのです。そして黄孩児は「芭蕉扇」の使い方を教えてくれました。「芭蕉扇」は物質輸送が出来るものなのです。例えば火えん山から天竺に数万の兵隊を瞬時に送り届ける事も可能な恐ろしいうちわだったのです。
早速悟空たちは「芭蕉扇」を使って牛魔党の本部である火えん山の中心に瞬間移動したのでした…。
さてお分かりいただけたでしょうか…
この続きは次回のお楽しみです…。
もう!パタリロ西遊記!ほんと面白いです。
次回は牛魔王と愛人”玉面公主”が出てきます。
ではまた月曜日に!