娘さんの母親、「うちの人、娘には甘々なの」
私、「娘さん美人だから心配なのよ」
母親、「心配なら新車を買ってあげれば良いのに、ケチなんだから」
御主人(父親)、「どうせブツけるんだから、初めての車は中古で良いの」
娘さんが父親に買ってもらったのは、可愛らしい色の車。
母親、「あの色では、女の子が乗ってるってスグに分かるじゃない」
車を買ってもらった娘さん、「良いの、私が気に入ったのだから」
この娘さんは、中学生の時から追っかけがいる美人さん。
そのため、車を運転していると、他のドライバーからナンパされるのは珍しくなかった。
母親、「だから言ったのよ。あの色はダメだって」
ある日、美人の娘さんが運転する車に、手を振る人がいた。
ナンパとは思えなかったのは、娘さんに手を振っていたのは、高齢の男性だったから。
その高齢の男性について
娘さんの母親、「あのお爺さんに、良く手を振られるの?」
美人の娘さん、「うん」
母親、「で、どうするの?」
娘さん、「知り合いかもしれないから、お爺さんに気づけば会釈をする」
母親、「会釈だけなら良いけど、手なんて振ったら、お爺さん自分に気が合うと勘違いするわよ」
娘さん、「それはないでしょ(笑)」
私も、手を振り返しただけで、自分に気があるとは思わないだろうと思ったのだが、今年の夏、その娘さんと母親がコンビニに立ち寄ると、駐車場にいたのは、娘さんに手を振るお爺さん。
娘さんは、そのお爺さんに会釈をすると
母親、「知り合いなの?」
私、「例の、私に手を振るお爺さんよ」
母親も知り合いかもしれないと思い、お爺さんに会釈をすると、お爺さんが母子に近づいて来て
お爺さん、「今日は息子さんはいないの?」
美人の娘さん、「???」
この時の娘さんは、私と誰かを勘違いしている、それともお爺さんはボケてる?と思ったのだが
お爺さん、「野球帽を被った男の子を後部座席に乗せてるだろ」
美人の娘さん、「男の子?」
娘さんの母親、「この娘(こ)、子供なんていませんよ」
お爺さん、「オカシイな。私はてっきり、息子さんを野球の練習にでも連れて行ってると思っていた」
美人の娘さん、「???」
娘さんの母親、「この子、免許取り立てで、後部座席には誰も乗せたことないですよ、そうよね?」
美人の娘さん、「うん」
家に帰って、このことを御主人に話すと、
娘さんの父親(御主人)、「車を変えるか」
母親、「そんな余裕はないでしょ」
父親が、娘さんに買ってあげた車の後部座席を見てみると、キレイに洗ったはずの窓ガラスの内側に、無数の子供の手跡を発見。
美人の娘さんは、今でも同じ車で通学しているが、知らない人から頻繁に手を振られるらしい。
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