高校では、ほかに文法や単語、長文読解の教材も加わります。
でも、量をこなす割には、英語が身につかないと思いませんか。
教師の負担を減らして、均一にするためかもしれないのですが、重点の置き方が違うと思うのですよね。
1. 英語力がつかないのはなぜ?
幼稚園・小学校から英会話を習って、話すのは好きらしいのに、中学に入った後、英語が伸びないという生徒が結構いました。
基本的に勉強は嫌いだけど、英語話すのは好き、というパターンの子は特に。
話せる言葉でも、スペルが間違う。書くと、語順も間違う。
さらに、真面目に提出物をこなす子も、英作文になると、書けない。
どうも学校の授業で、重点を置く所が違うのですよね。
カラフルな教材ですが、文章の穴埋めや並べ替えが多く、定着しないのです。
穴埋めで重要な単語や熟語を覚えても、並べ替え問題をこなす程度では、文章にする力にならないのですね。
2. 音読→暗記、和訳・英訳が基本
こんな教材では、と思っても、提出物を出さない訳にはいかないし、追加で教材を増やすのも負担なので、あるものは利用するしかありません。
まず、教科書や重要な基本文は音読です。
次の単語を目で追うことで、読むスピードもアップし、発音を意識することになります。
そして、教科書本文を、自分の手で、書き写し、日本語に訳す。
教材やプリントを終わらせたら、重要な基本文の下に書いてある日本語だけを見て、英語の文章を自分で書く。
英作文ですね。これが意外と、ほとんどの子ができませんでした。
何度も目にしたはずの文章なのに。
穴埋めだけでは、自分で文章を作れるようにならないのです。
3. 文章で覚えることで身につく
単語をたくさん覚えても、つなげなければ、文章になりませんね。
言いたいことも伝えられない。
大学の受験勉強で、いきなり、長い文章の和訳、英訳に取り組むのではなく、中学のうちに、短い文章から、文章丸ごと再現できるよう、意識しておくべきですね。
シュリーマンという人をご存じでしょうか。
ギリシャ神話の中の話だと思われていたトロイの遺跡を発掘した人ですね。
彼は大人になってから10か国語以上、マスターしたのですが、彼の学習方法は、ひたすら音読することから始まります。
その様子を彼は、こんな風に書いています。
↓ ↓ ↓
大きな声を出して原文を読む。訳をしない。毎日きっと1時間はあてる。そのことばで自分に関心のあることを書いてみて、先生に直してもらう。直してもらったのを暗証する。つぎのときに前日直されたところを声に出していってみる。 『古代への情熱』より
自分で声に出すことで、目に入ったものが、脳を通って、口を動かし、耳に入る、それが、また脳へ。
小学校でも、国語で音読をさせられた人も多いはず。
英語も、同じです。
全文を音読することで、発音が分からない部分を調べる。
この積み重ねがあれば、発音・アクセント問題は得点源に!
私も、外国人と働いたり、英語圏に住んだ時、使うために、文章を考え、頭に入れていました。
紙を見て話す訳にいかないですからね。
4. 語彙を増やしつつ文章の引き出しを増やそう
日本語はどうやってマスターしたでしょうか。
赤ちゃんの頃、話しかけられて、つまり、耳から覚え、マネしてしゃべり、単語から、だんだん二語文、三語文へ、やがて長い文が話せるようになったのですよね。
その過程で、決まり文句の使い方が間違っていたら、周囲に直され、ひとつひとつ覚えていったはず。
外国人から見ると、同じ文字を何通りにも読み替え、語尾も変化する、複雑怪奇な日本語。
それを使いこなす日本人は、学習方法を間違えなければ、外国語もできるはず。
そう信じて、まずは音読から。
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