登山リュックのほとんどには取扱説明書が付いていません!
それなのにあちこちにファスナーやらポケットやら、無駄に長いベルトがついていて、
まったくわからなーい!
という人多いんじゃないですか?
初心者の方だけでなく、結構な年数登山されている方でも使い方が不明なパーツがたくさんあるのでは?
今回は、そんな登山リュックの疑問について、それぞれのパーツの使い方やその用途を踏まえてを解説します。
もくじ
?@無駄に長く感じるベルトの数々
・ショルダーベルトの長さは必要?
・フロントコンプレッションベルトのあまりが長すぎる問題
・ボトムベルト
?Aリュックのボトム部にあるループ
?Bリッドにあるループ
?@無駄に長く感じるベルトの数々
・ショルダーベルトの長さは必要?
ショルダーベルトをの長さを調整するストラップ部分
「こんな長さいるっっっ」ってくらい長いですよね。
他のカジュアルスタイルのデイパックも長いけど、本格的登山リュックのストラップはわざと長くしています。
その最大の理由は、
ショルダーベルトのパッド部分を快適な位置に調整しやすい
グローブをしていてもしっかり握りやすく、滑らず引っ張りやすい
もし、ストラップが短かったり、ギリギリの設定の場合、
荷物の重量が増すほど、背負い心地を左右する肩のショルダーパッドの位置の調整範囲が狭くなり、
フィットする人が限られてしまい、快適ではなくなってしまいます。
また、長さ調整をする際、ストラップが短いと指でつまむ形になるのでしっかり引っ張れません。さらにグローブなどをしていると滑ったりしてベルト調整に手間取ってしまいます。
以上の事から、しっかり握って引っ張れるように長くなっています。
行動中、どうしてもブラブラして気になる!
という人には、別売りでベルトクリップがあるので試してみてはいかがでしょうか?
・フロントコンプレッションベルト
フロントコンプレッションベルトは、トップリッド(雨蓋)と本体をつないでいるバックル付きのベルトです。
デザインによって「一本締め」と「二本締め」の2パターンありますが、最近は「二本締め」が主流のようです。
トップリッドが動ないように締め付けるというのはお分かりと思います。
確かに引っ張るときにはある程度長い方が締め付けやすいけど、余ってるベルトがめっちゃ長い
でもこれにも使い方があるのです。
恐らくほとんどの方は、リュック本体から物を取り出す際、バックルを外して、トップリッドを上げて、
内側の巾着コードを緩めていると思います。
しかし、開け方の正解は
です。実は
このコンプレッションベルトをギリギリまでスライドさせると、トップリッドが開くんです!
そして、仕舞うときは、そのままベルトを締めれば元通り。
この操作のメリットは、
グローブをつけている場合(特に秋冬)、グローブの厚さで意外とバックルが押せなくて外せないからです!
想像してみてください。
雪が降ってる中、
一度グローブを脱いで→バックルを外して→中身を出して→再度グローブはめて
→バッグを閉じてバックルをはめる
手順が長いと思いませんか?グローブしたまま作業ができれば、寒くないし、時短になります。
トップリッドのスライドオープンはグローブしたままで簡単に操作できます!
※防寒対策でインナーグローブ着用してもアウターグローブの着脱手順が入るので変わりません。
特に最近リュックのバックルは軽量化のためかなり小さくなったので、なおさらです!
慣れるとメッチャ楽なんで
一度やってみて!
・ボトムベルト
このベルトは2気室タイプというリュックの下部からも出し入れできる機種に多く見られます。
そのため、多くは35リットル以上の中型〜大型リュックにつけられているベルトです。
使い方は2つ
・容量調節のためコンプレッション機能
・ウレタンマットの外付け用ベルト
◎装備の総量が少なくて、リュック内に隙間がある場合
中身が動かないようにサイドのコンプレッションベルトを締めます。
そして、中身の重心が下に降りてこないように、このボトムベルトを締めます。
30〜35リットルのリュックで日帰り登山をするとき、装備が少なく、リュック内がスカスカになります。
その時そのままパッキングすると中身の重心が下がってしまい、肩に余分なストレスを与えてしまいます。
そこで、ボトムベルトをしっかり締めて降りてこないようにするだけで、かなり疲労軽減します!
◎装備の総量が多くて荷物が入らない場合
テント泊登山では、ザックの中に日帰り装備にテント・シュラフが増えます。
でも、テントで寝るときはシュラフだけでは背中が痛くなるし、時期のよっては地面の冷えにより寒くて寝られません。
そこで必ずマットも装備として持っていくのですが、マットも大きく2パターンあります。
・インフレータブルタイプ:空気を入れて厚みを持たせる
・ウレタンタイプ:ウレタンの厚みがクッションになる。ロールタイプと折り畳みタイプあり
収納性や断熱性からインフレータブルのほうがメリットがありますが、かなり高価セッティング時と撤収時に時間がかかる、不意のトラブル(穴が開く)で使い物にならなくなる、といったデメリットがあります。
ウレタンは、安価だけど収納性ゼロ、といったデメリットがあります。
インフレータブルは、相当小さくなるのでリュック内に収納可能ですが、ウレタンマットは無理。
そこで、ボトムベルトが長くなっているモデルなら、ここに挟んで携帯できます。
【参考;マット外付けには3つの流派あり】
一、ボトム派
これは先ほど解説したようにボトムベルトを使った取り付け方です。比較的ロングトレイルする方に多いのでは。
二、サイド派
サイドコンプレッションベルトに挟む取り付け方です。ベルトの長さに余裕がないと難しいですが、岩場を多く通過するコースを選択する場合やULスタイルの方に多く見られます。
三、トップ派
トップリッドにあるループにコンプレッションベルトを通してそこにマットを挟む取り付け方です。
ややクラッシックスタイルですが、行動中のバランスはいいので、高重量装備の長期縦走する方に見られます。(最近は少数派)
?Aリュックのボトム部にあるループ
スポーツバッグのリュックとアウトドアリュックの大きな違いの一つで、登山初心者が全く使い道がわからないパーツ??1ではないでしょうか。
このループの名称は
ピッケル/トレッキングポールループ
といいます。 ※諸説呼称あり
その名の通り雪山アイテムのピッケルやトレッキングポールを取り付けるためのループです。
だが、しかし!
これだけでは取付られません。相棒のホルダーがあります。
このループの真上をたどっていくと、リュックのやや上部にバンジーコード(ゴムひも)のループまたはベルクロのループがあります。
下部のループにピッケル/トレッキングポールを引っかけて、ホルダーを巻き付けて装着します。
このパーツの使い方がわからない方は、トレッキングポールをリュックのサイドポケットとコンプレッションベルトを使って取り付けていますね。
?Bトップリッドのループ
トップリッド(雨蓋)の上に2つまたは4つループがあるリュックがあります。
このループの名称は
トップギアリング
といいます。 ※諸説呼称あり
使い方は既出ですが、別売りのコンプレッションベルトやバンジーコードを通して、マットなどの装備を取り付けます。
私の個人的な使い方を紹介すると
縦走でごみが溜まってリュック内に収まらない時、厳重にラッピングしてこのトップリッドの上に取り付けます。
結構、レジ袋にごみを入れてリュックのフロントにあるループにぶら下げているハイカーを見かけますが、想像以上にブラブラ動いています。木の枝に引っかけてゴミをまき散らしてしまいそうなので(ていうか、現場に居合わせました)、私はこのやり方をおすすめします。
まとめ
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます。
登山リュックには取扱説明書がありません。
ブランドHPを閲覧しても新機能や推し機能の説明はありますが、基本的なパーツの説明はなかなかありません。
登山専門店に行かなくても最近はググればある程度は情報は得られます。
ただし、その情報が正しいかどうかはセカンドオピニオンが必要です。
いくつかのサイトを回るか、専門家(店員)の生の声を聴いたりして判断しましょう。
私の解説があなたの疑問を解くカギになればいいな、と思います。
それでは、リュックを正しく使ってクライムオーーーーン
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