昭和11年の2.26事件で牧野伸顕伯爵が襲撃された場所である。
河野壽陸軍大尉以下8名の別動隊が光風荘を急襲、当直の皆川義孝巡査との
銃撃戦の後、放火炎上させた。
今では考えられない、まるで映画のような事件である。
銃の名手だった皆川巡査は河野らに拳銃を突きつけられて案内を要求されたが、従う振りをして
振り向きざまに発砲。河野及び予備役曹長宮田晃を負傷させたが、殉職。弁慶のような男である。
河野大尉は、事件後、収容先の熱海の陸軍衛戍病院(分院)で、差入れの果物ナイフで自決。
首にナイフを刺しても死にきれず、何度も何度も突き刺したという。
この二人、享年32歳と28歳。生きている時代が違えば、と思うと残念でならない。
光風荘の近くの上野屋に一泊。
美味しい料理と柔らかないい湯で身も心も安まった。
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