ここはとてもいい。
『バーニング 劇場版』、痺れる刺激。
トランプの声、北朝鮮の放送、中国の存在、大きな触れることのできないシステムの中ではあってもなくてもどうでもよく感じる物はある。
例えば「自分」という個。
物語は曖昧なものばかりである。
猫はいたのかいなかったのか。
あの猫はボイルだったのか。
井戸はあったのかなかったのか。
母親以外の無言電話は誰からなのか。
ビニールハウスは…。
ライトを出来るだけ使わず、逆光を生かした撮影が不穏な空気を醸し出す。主人公がビニールハウスのドアを開ける時、まるで影が彼に近づいていくようで怖い。撮影は『哭声 コクソン』を担当したホン・ギョンピョ。
ただ運転しているシーンだけでも不安が募る。編集の技か。
ギャッツビー・ベンがマイルスを鳴らすのはとてもキザだけどヘミのダンスに魅了されてしまった。
ラストは曖昧さを残したまま唐突ではあるがそれがいい。
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