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2020年04月12日
新型コロナで緊急事態の最中に情報開示を減らそうとする官邸
新型コロナで緊急事態の最中に
情報開示を減らそうとする官邸
〜「インファクト」編集長 立岩陽一郎 4/12(日) 7:10〜
記者会見を減らす官邸
「閣僚記者会見の回数削減要請の件」 と書かれた文書が有る。宛名は内閣記者会加盟社各位と為って居る。出したのは幹事社の共同通信と東京新聞 日付は4月8日。内閣記者会とは主要メディアの政治部記者が加盟する総理官邸の記者クラブの名称だ。総理会見や官房長官会見は内閣記者会が主催する事に為って居る。 文書には官邸側からの要請として次のことが書かれている。
? 菅官房長官の記者会見に付いて従来の一日2度から1度に減らしたい
? 会見に出席するのは1社「ペン記者」一人とする
「ペン記者」とは所謂取材記者の事で、撮影が専門の写真記者は別と云う意味だろう。詰り、質問者を制限すると云う事だ。その理由としては、新型コロナウイルス対応で官房長官の業務が増大して居る事と、官邸内での感染拡大を防止する事が挙げられて居ると云う。
この文書は幹事社が加盟各社に対してその旨を伝えるもので、幹事社としては 「緊急事態宣言が発令されて居る状況だからコソ、政府が情報発信し記者が質問する機会を確保するべき」 と申し入れたと云う。但し 「官房長官室の意思は固い印象を受けます」 とも書かれて居る。
官房長官会見は現状でも十分な質疑が行われて居ない事が度々問題に為って居る。そうした中で会見の数を削減する事は、この未曽有の危機に在って政府が情報の開示を制限しようとするものだ。文書に依れば、官房長官の代わりに官房副長官か内閣広報官が対応すると言って居ると云う。
官房長官は内閣のスポークスパーソンだ。その責任は重く、それが故に官房長官の会見に意味が有る。誰でも良いと云う訳には行か無い。
こうした動きは他にも在る。報道に依ると、参院自民党が国会での厚労省への質問を自粛する事を党内で申し合わせたと云う。対策に追われる厚労省に負荷を掛け無い事が理由だと云う。こうした政府・与党の動きは、同じ理屈から出て居る。それは、政策は説明より重要と云うものだ。それは説明等するより、政策に専念して欲しいと云う一見判り易い理屈と為る。
世界から評価されて居ない日本の対応
政府首脳の会見、国会と云う国民への説明責任の場の何れの役割をも軽視する行為だが、それに対して、政策と説明は車の両輪と云った理屈でのみ反論する気は無い。しかし、説明の無い政策は結果的に機能しないと云う現実は示して置きたい。
余り知られて居ないが、日本の新型コロナウイルス対策は世界から余り高く評価されて居ない。それは高橋浩裕氏がYahoo!ニュース個人在日アメリカ大使館・日本の新型コロナ検査不足を指摘 「有病率を正確に把握するのは困難」 で書いて居る通り、在日アメリカ大使館の 「幅広く検査をしないと云う日本政府の決定に依って、新型コロナウイルスの有病率を正確に把握する事が困難に為って居る」 との告知に示されて居る。
世界で最も感染者数の多いアメリカが、日本に居るアメリカ人に向けて安全の為、帰国する様促して居るものだ。
こうした疑問の声は以前から在った。CNNテレビは3月22日の番組で、日本駐在の記者が 「日本のこの段階での検査の累計は韓国の一日の検査数と同じだ。コレで各国がコノ国を信用する事は出来るのだろうか?」 と疑問を投げ掛けて居る。
それはアメリカだけでは無い。私は各国のジャーナリストとこの問題で流される情報のファクトチェックを行って居るが、イタリアのメディアからは日本の状況に付いて幾つか質問を受けて居る。その中には 「日本政府は感染者数の中に無症状の人を含めて居るか?」 とか 「新型コロナウイルスの感染死以外の死者は増えて居るか?」 と云う質問が有った。詰り、日本政府が発表して居る感染者数・感染死者数に疑問の目が向けられて居ると云う事だ。
国内からも疑問の声
それは海外からだけでは無い。3月24日に東京オリンピック・パラリンピックの延期が決まった後に東京都での感染者数が増えた点をトラマエテ、ネット上では 「感染者が増えたのは五輪延期決定で検査を抑制する必要が無く為ったから」 と云った指摘が拡散して居る。
これは根拠の明確では無い乱暴な指摘だ。しかし、その一方で、何故日本政府が検査を抑制して来たのかに付いては、実は明確な説明は無い。専門家会議の尾身茂副座長は、日本の検査システムでは無症状な感染者は把握出来無い事を認めて居る。それは、クラスター・感染者集団の追跡を重視して居るからだとも説明して居る。それに依って医療崩壊を防げて居ると云う説明も為されて居る。
政策に付いての説明が無い日本
只、実際には当初からそう云う方針だった訳では無い様だ。当初の政府の方針では、検査数の抑制と云う事は強調されて居ない、寧ろ逆だ。政府が新型コロナウイルス対策を本格化させるのは2月14日に専門家会議を立ち上げてからと言えるが、その立ち上げの事前会議と為った前日、2月13日の緊急対策で決められた方針では 「病原体等の迅速な検査体制の強化等」 と題して 「全国に83在る地方衛生研究所の概ね全てでリアルタイムのPCR検査を実施可能とする事を目指す。又、大学や民間検査機関への外部委託も活用すると共に、検査用試薬が不足する事の無い様所要の予算を確保する」 として居る。
新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応
処が、2月25日の基本方針ではトーンが変る。 「感染の流行を早期に終息させる為には、クラスター・集団が次のクラスター・集団を生み出す事を防止する事が極めて重要であり、徹底した対策を講じて行くべきである」 と、13日で記された 「検査体制の強化」 から 「クラスター対策」 に依る集団感染の解明に重点が移行する。
新型コロナウイルス感染症対策の基本方針
私は方針変更の是非を問題にして居るのでは無い。何故方針変更が行われたのかを説明して欲しいのだ。 広範な検査を行う事で医療崩壊が起きる と云う説明に付いては異論も有る。
日本とは桁違いに多くの検査を実施して居るドイツや韓国で医療崩壊が起きて居るとは聞か無い。WHO事務局長上級顧問で英キングス・カレッジ・ロンドン教授の渋谷健司氏は検査の抑制に否定的な見解を示している。
東京は手遅れに近い、検査抑制の限界を認めよ
オリンピック・パラリンピックの延期と検査数を関連付ける言説の拡散に付いては、一笑に付して済ませる話では無い。それは人々の中に政策への不信感を生み出し、それは必ず政策の遂行を阻害する要因と為る。
安倍総理は何度も「お願い」を口にしたのだが
冒頭の内閣記者会の文書は4月8日に各社に配布されたものだ。その前日には安倍総理が非常事態宣言を発して居る。その会見の肝は、アラユル立場の人々への活動の自粛だ。会見冒頭の言葉で、安倍総理は 「お願いします」 を10回近く口にして居る。それは何故か?
全ての人が協力し無ければ、政府の非常事態宣言は効果を生ま無いからだ。では、情報を抑制して居て 「お願いします」 を繰り返すだけで、人々は 「お願い」 を受けるだろうか?私は無理だと思う。
そう云う意味で、政府与党の情報開示に後ろ向きな姿勢は、そのトップで在る安倍総理の意向に逆らう行為だとも言える。情報は出さ無い・要請には従えと云うのでは人々は動か無い。最悪の事態を回避する為には、情報開示に後ろ向きな姿勢は許され無いと考えるべきだ。
今マサに、内閣記者会はその性根が問われて居る。文書に記した 「緊急事態宣言が発令されて居る状況だからコソ、政府が情報発信し記者が質問する機会を確保するべき」 はジャーナリストの勝手な理屈では無い。人々の思いだ。情報開示を抑制する政府は国の内外から決して信用され無い。日本をそう云う国にしてはいけ無い。
「インファクト」編集長 立岩陽一郎 調査報道とファクトチェックを専門とする「インファクト」編集長 アメリカン大学(米ワシントンDC)フェロー 1991年一橋大学卒業 放送大学大学院修士課程修了 NHKでテヘラン特派員・社会部記者・国際放送局デスクとして主に調査報道に従事 政府が随意契約を恣意的に使っている実態を暴き随意契約原則禁止の切っ掛けを作った他、大阪の印刷会社で化学物質を原因とした胆管癌被害が発生して居る事をスクープ 「パナマ文書」取材に中心的に関わった後にNHKを退職 著書に「ファクトチェック最前線」「トランプ報道のフェイクとファクト」「NPOメディアが切り開くジャーナリズム」「トランプ王国の素顔」など。YoiTateiwa tateiwa.yoichiro official siteインファクト
以上
安倍首相「通勤者7割減」要請も
「先ずは補償を」と非難殺到
〜女性自身 4/12(日) 15:34配信〜
各紙によると安倍首相は 「緊急事態を1カ月で終える為には最低7割・極力8割の接触削減を何としても実現し無ければ為ら無い」 とし 「もう一段の国民の協力が不可欠だ」 と強調したと云う。更に宣言対象地域の7都府県に付いて 「通勤者の減少が十分で無い面もある」 と指摘。 「オフィスでの仕事は原則自宅で行い、どうしても出勤が必要な場合も出勤者を最低7割は減らす」 と述べ、関係省庁に全事業者への徹底を指示したと云う。
世間では政府に対して非難の声が殺到して居る。
《シンプルに補償をセットにして休業要請しないと感染は拡大します》
《順番としては、一律給付をするから出勤者7割減を要請すると云うのが本来の要請の遣り方だと思うけどな 休業要請対象外の業種でも、もう少し具体的精査出来る筈だし》
《行き成りオフィス出勤者の7割減は無理。先ずテレワーク等の環境が整って居るかどうかが問題。この様な要請をするなら先ず補償を約束してからにしろヨ。それが無いと又満員電車での感染拡大が続くのだから》
毎日新聞に依ると、厚生労働省クラスター対策班のメンバーである西浦博教授は、新型コロナウイルスの感染予防に付いて「接触を8割程度減らす事が出来れば、2週間後をピークに感染者数を急激に減少させる事が出来る」と提言して居ると云う。だが政府の要請を実行するに当たって十分な補償が無いのだ。
「業種に依っては、テレワークしたくても出来無い人も大勢居ます。又テレワークする環境整備が追い付いて居ない企業も。緊急事態宣言を発令したのは政府ですが、具体的な措置の権限は都道府県知事に有ります。発令後は対象地域の7都府県間で休業補償の差も顕著です。休業要請したくても政府からの補償が無い為、東京都の協力金と足並みを揃えられる処は有りません。全国知事会は政府に『要請と補償をセットに』と訴えて居ます」(全国紙記者)
世間の政府に対する不満は益々募るばかりだ・・・
以上
【管理人のひとこと】
無論、医療には全くの素人である管理人だが、安倍政権がコロナ対策に関わった初期からの政府説明には、ナカナカ納得出来ないものが多々在る。
一つには検査体制の意識的制御である。その説明には数々挙げられているが・・・「具合が悪く為って検査を希望しても、色々な制限が在って検査して貰えない」状況を意図的に作り出して居る事だ。結果的に感染源である中国渡航・関係者(所謂・初期クラスタター感染源)と無関係な芸能人やスポーツ選手・有名人へと無差別に感染が広まって居る。
対策に不可欠で根本的な現状把握・・・検査を制御した為にどの場所でどれだけの人達が感染して居るか・・・を一切知ろうとせず、単に医療崩壊に繋がるからとの説明に誰が納得出来るのかだ。矢張り、オリンピックを目前に控えた安倍政権の「現状の秘匿措置」以外に考えられ無い。韓国の様に徹底した検査を拡充すると「どれ程の感染者が出るのか」その恐怖に囚われ〔検査への制御〕が意識的に進んだのに違い無い。
私は、政府発表の感染者の数字は最低一桁は少ないと予想する。地方でも感染者が増えているが、検査体制が変わら無いので在れば氷山の一角の数値でしかないと覚悟すべきだろう。全ては、安倍氏の嘘から始まったオリンピック招致とコロナ対策・・・安倍氏は何時かは責任を執らないと為ら無い。
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