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2021年03月18日
「多くが苦しんだ言葉」日テレのアイヌ発言 地元で大きな反響
「多くが苦しんだ言葉」 日テレのアイヌ発言 地元で大きな反響
3/18(木) 7:30配信
北海道白老町でカフェを営む田村直美さん=白老町で2021年3月16日午後12時半、山下智恵撮影
日本テレビの情報番組「スッキリ」で、アイヌ民族を傷つける表現が放映され、地元の北海道を中心に波紋が広がって居る。ネット交流サービス(SNS)では、発言したお笑い芸人への“攻撃”にも発展。発言に便乗し分断を煽る様な発言も出て来た。テレビ局側の認識の甘さを指摘する意見に加え、アイヌの側からは抗議や憤りだけで無く「歴史を学ぶ切っ掛けに」と願う声も出ている。
発端は、今月12日午前に放送された「スッキリ」でのお笑い芸人・脳みそ夫さんの表現。アイヌの女性をテーマにしたドキュメンタリー作品の紹介を受け「この作品とかけまして動物を見付けたと解く。その心は、あ、犬」と発言した。内容は事前収録だった。
放送直後からSNSで問題視する声が相次ぎ、日本テレビは放送当日の午後に 「担当者にこの表現が差別に当たると云う認識が不足して居り、放送前の確認も不十分だった。アイヌ民族の方々を傷つける不適切な表現で放送してしまった」 とのコメントを出した。
脳みそ夫さんも14日に 「勉強不足を痛感」 とSNSに直筆文書を公開し謝罪した。インターネットでは事態が沈静化せず、脳みそ夫さんを「差別主義」等と指弾する書き込み等が相次ぐ一方、発言に乗じて「アイヌ民族なんていない」「何が悪いのか」と分断を煽る発言もあった。 多くのアイヌが暮らす北海道では反響が大きく、市民団体や政党からも抗議や申し入れが相次いだ。
道アイヌ協会は13日、日本テレビに放送前に問題視しなかった経緯などの説明を求め、16日には大川勝理事長が首相官邸を訪れ政府に対応を申し入れた。
アイヌや研究者で作る「アイヌ政策検討市民会議」は15日 「ネット上の差別する側にどの様な影響を与えたのか等を調査し、メディアとして今後のあるべき姿を再構築すべきだ」 と日本テレビを厳しく非難。
政府も加藤勝信官房長官が同日の記者会見で 「アイヌの人々を傷つける極めて不適切なもの。放送局に厳重な抗議をした」 と述べた。
「小学生の頃、まさにその言葉で後ろ指をさされ笑われた。まさか全国放送で流れるとは。怒りで体が震えた。差別の芽は常にある」
道内でアイヌの権利回復に取り組む「コタンの会」代表の清水裕二さん(80)は怒りを露わにする。
「差別的意味に気づか無かったとの日本テレビのコメントはより深刻。個人や放送局レベルの問題では無く、日本社会で、何故先住民の権利・文化の復興が必要かが理解し共有されて居ない」
と北海道大アイヌ・先住民研究センター長の加藤博文教授は問題の根深さを指摘する。2020年7月には国立アイヌ民族博物館を中心とした民族共生象徴空間(愛称ウポポイ)がオープンする等アイヌへの関心や理解が深まり、内閣官房による同12月の世論調査では、アイヌ民族が先住民と云う認知度が初めて9割を超えた。
だが、加藤教授は 「先住民族の認知と差別禁止など施策の必要性が結びついて居ない」 と指摘。 「諸外国では国の政策が先住民族をどう傷つけて来たか、国のトップが和解の為の表現を公に行い、全体に周知を図りケジメを着けて来た」 と、日本との温度差を問い掛ける。
北海道白老町でカフェ「ミナパチセ(アイヌ語で『みんなで笑う家』)」を営む田村直美さん(49)は中学生の頃から、今回問題と為ったのと同じフレーズで虐められ「あ」「いぬ」と云う発音にすら反応する程嫌だったと云う。彫りの深い自分の顔が好きに為れず、子供に遺伝し無い様願ったこともある。
「多くのアイヌが苦しんだ言葉。放送で傷ついた人は多い」と話す。只、憤りや失望だけで無くとも生への期待も持ち、今回の問題に付いて「発言は教育の問題等、様々な要因がある。若い世代のアイヌはアイヌを誇りに発信をして居る。更なる分断の切っ掛けにするのでは無く、アイヌの歴史を学んで知る契機にして欲しい」 と訴えた。 【山下智恵】
◇ことば「アイヌ民族」 北海道を中心に、樺太(サハリン)や千島列島などで暮らして来た先住民族。明治時代以後、政府による言語の制限や狩猟の禁止等の同化政策に晒された。
2007年には日本も賛成し国連先住民族の権利宣言を採択。翌08年にアイヌを先住民族と認めた。19年にはアイヌ施策推進法(正式名「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現する為の施策の推進に関する法律」)が施行され、アイヌを理由とした差別の禁止を明記した。
◇アイヌ差別表現を巡る経過
12日午前 日本テレビの情報番組「スッキリ」内でお笑い芸人がアイヌ民族への差別表現を使い発言。直後からSNSで批判相次ぐ
12日午後 日テレが「不適切な表現で放送」と謝罪するコメント発表
13日 北海道アイヌ協会が日テレに事情説明を申し入れ
14日 発言した芸人が謝罪の直筆文書をSNSに掲載
15日 加藤勝信官房長官が記者会見で「放送局に厳重注意した」と明らかにした
16日 道アイヌ協会の大川勝理事長が官邸を訪れ、政府に対応を要望。加藤官房長官が再発防止策を関係省庁で検討する方針を示す
2021/3/12 21:06(最終更新 3/12 23:07)
日テレ「スッキリ」 の放送内容で謝罪 「アイヌの方を傷つけた」
日本テレビは12日、情報番組「スッキリ」で、アイヌ民族を傷つける不適切な表現があったとして、同日夕方のニュース番組でお詫びした。
日本テレビによると、同日午前放送の「スッキリ」内で、アイヌ民族の女性をテーマにしたドキュメンタリー作品を紹介。これを受けて、お笑い芸人の脳みそ夫さんが「この作品とかけまして動物を見つけたととく。その心は、あ、犬」と謎かけを披露した。番組終了後、視聴者から「アイヌ民族を犬とかけるのは不適切だ」等と批判が寄せられたと云う。
脳みそ夫「アイヌ民族差別発言」 で問われる 加藤浩二の立ち位置 水卜アナが率先して謝罪に疑問
文 和田靜香(わだ・しずか) 2021/03/17 18:00
スッキリ! アイヌ民族 差別的発言
日本テレビ「スッキリ!」公式サイトより
12日金曜日の放送で、アイヌ民族への差別的な発言があって夕方のニュースで謝罪を行う事に為った「スッキリ!」(日本テレビ)が、15日月曜日、朝の放送の冒頭で陳謝した。謝罪は「先ずは番組からお詫びをさせて頂きます」と、水ト麻美アナウンサーが行った。謝罪は以下の通り。
制作に関わった者に、この表現が差別に当たると云う認識が不足して居て、番組として放送に際しての確認が不十分でした。その結果、十分な、正しい判断が行われ無いママ、アイヌ民族の方々を傷つける不適切な表現で放送をしてしまいました。
日本テレビとして、アイヌの皆さま、並びに関係者の皆様に深くお詫びを申し上げると共に、今後の再発防止に努めて参ります。そして、アイヌ民族の方々の歴史や文化を深く理解して、広く伝えて行く為の取組を進めて参ります。なお、スッキリの当該コーナーに関しましては、当面の間休止とさせて頂きます。改めまして申し訳ありませんでした」
これに続いて、MCの加藤浩二が、
「更に、僕自身もですね、北海道出身と云う立場にありながら、オンエアの時即座に僕自身が対応出来なかったこと、深くお詫びしたいと思います。スタッフ共々、こう云ったことを確り理解して、若いスタッフも居ます、全員でこう云った問題に取り組んで行く、理解を深めて行く。そう云う事を我々はして好きたいと思います。今回はアイヌ民族の方々、本当に申し訳ありませんでした」
と述べた。その後、コメンテーターで読売新聞特別編集委員の橋本五郎が「アイヌ民族に付いて、先住民とは何かを学んで居ない」として「大地よ!アイヌの母神、宇梶静江自伝」と云う、アイヌの女性が書いた自伝を紹介した。
既に当該コーナーを担当して居たお笑い芸人の脳みそ夫は書面で謝罪して居る。金曜日の時点では彼への批判が集中して居たが、その後は番組中、犬のイラストやテロップ迄出して居た事が判り、元々番組の構成がそうした差別的表現をして居た事が分かって、日本テレビの差別教育やチェック機能への疑問が大きく投げ掛けられ居た。
当該コーナーは暫くの間休止すると云うが、逆に番組は脳みそ夫さんがアイヌについてを学びに行く特集を放送してはどうだろう?
勿論若いスタッフも同行すべきだ。何も北海道まで行って取材等しなくても、橋本氏が紹介して居た様なアイヌ民族に関する本を読んで、皆で意見を交換する会を開いたって好い。
都内のアイヌ料理店などを訪れて、料理を紹介して貰っても好い。差別的な言葉を発してしまう事はある、間違いはある、でも、そこから学んで知って変えて行くことが大事なんだと率先して示して行く、それが社会から差別的なものを減らして行く事に繋がるんじゃないだろうか?
ちなみに番組としての謝罪は、水トアナは「日本テレビ社員として、社を代表して」行ったんであろうが、番組のMCは飽く迄も加藤浩二なのだから、最初から加藤さん自らが遣っても好かったんじゃないか?とも感じた。
又、差別的な表現に対して、不適切な表現と言葉を変えるのもソロソロ止めて欲しい。差別は差別。ハッキリ言って認識し、自分達の中に、確り刻み込んで欲しい。それが伝える者としての責任じゃないだろうか?
和田靜香(わだ・しずか)
1965年生まれ 静岡県出身 主に音楽と相撲のライターで貧困問題やフェミニズムにも関心が高い 著書に『スー女のみかた〜相撲ってなんて面白い』(シンコーミュージック)『音楽に恋をして♪評伝・湯川れい子』(朝日新聞出版)『おでんの汁にウツを沈めて〜44歳恐る恐るコンビニ店員デビュー』(幻冬舎文庫)などがある
最終更新:2021/03/17 18:00
〜管理人のひとこと〜
アイヌを「ア!犬!」とシャレた様に表現・・・これが差別に当たる。私も加藤浩次氏と同じ北海道育ちなので、彼と並んでお詫びしたい。北海道でもアイヌの人達の人数は極端に少なく、私は子供の頃から・・・高校卒業まで、実際にアイヌの人とは個人的に会った事は無かった。アイヌの伝統的祭り・何かの行事の時、民族衣装を着た彼等の姿を遠くから眺めただけ・・・それは旭川郊外の神居古潭での事だったと記憶する。
だから、普通に朝鮮人・台湾人・中国人・・・所謂、西洋人以外の三国人が日常的に街中に生活して居る現実の日本と比較すると、アイヌの人達の存在は、例え北海道と云えど極端に少ない事だと理解して頂きたい。
それ程人数が少ないのは、明治政府の「旧土人法」によるアイヌ民族虐待の歴史なのだ。明治政府の都合による、アイヌの人達の土地からの追放・強制労働で、村の若者の殆どが全滅した事もある・・・と云う程の過酷な政策を続けた。政府は、彼等民族に存分な補償をしたのか・・・遂最近まで「旧土人法」と云う表現迄存在したのです。
今の私達には想像も出来ない程の「過酷な政策」を続け、アイヌ民族をほぼ絶滅させたのが、明治以降の我が国の歴史なのです。アメリカもオーストラリア・カナダ等の諸外国も現在は「先住民族」として手厚い保護政策を続けていますが、それ迄は「民族絶滅政策」を続けたのには日本と全く同じです。西部劇では、インド人でも無いのに先住民族を「インディアン」と呼び、無分別に西部開拓民を襲う悪者に仕立てたのです。
過去の不幸な出来事を決して忘れずに、その歴史を正確に学び・反省することで、残った少数民族を尊敬し手厚く保護する。これは当たり前のことなのです。中国には物凄い数の少数民族が居ることは知られていますが・・・日本にも居ることを改めて知ることも必要です。
以上
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