タイトスカートで横座りのまま、ロープの巻かれた両手をお腹に抱える。
コンクリート床から、ゆっくりとお尻を持ち上げる。
ストッキングの両膝で立つ。
片足ずつピンヒールを踏みしめて、立ち上がる。
頭二つ分は高い男の顔を睨みながら。
銃口を向けられたまま、タイトスカートの大臀筋をバイブ椅子の座面に浅く下ろす。
途端に男が、銃を構えたままワタシの上着の襟に左手をかける。
身構えるワタシ。
一瞬で男が離れる。
ナニが起こったの?
上半身が後ろに引かれて、パイプ椅子に固定されている。
微かな灯に、白く浮かぶワタシの上半身。
上着の襟から肩、上腕まで、ワタシの身体から?ぐようにしてパイプ椅子の背に裏返されている。
当然、上着のボタンは飛んでしまっている。
上着だったものは、両腕の肘から先に残るだけ。
シャツブラウスが?き出しになり、暗がりに白さが際立つ。
余計に、インナーの紅さが透ける。
ナニする気?と暗がりで男を睨む。
答えるように男が言う。
「時間はかけられない、とっとと喋ってもらうぜ」
言いながら、銃を左手に持ちかえる。
男が、空いた右手でポケットから何か取り出す。
口でキャップのようなものを外して、闇に吐き捨てる。
男が灯に翳す。
カゲだけでも、それと分かるシルエット。
男が薬液を少し押し出す。
その様子を見てあらためて身構える。
ワタシの気配に男が言う。
「手をかけさせないでくれよ」
言いながら、銃を持ったままの左手でワタシの右腕を荒っぽく掴む。
男が、薄いシャツブラウスの上から、右手で注射器を突き立てる。
不意の痛み。
「うっ」
思わず呻くワタシ。
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