自力歩行ができるようになると
加速度的に 痛みも取れていき
眠りも深くなり 食欲も湧き
自分が 肺腺ガンの患者だなんて
信じられなくなっていった
ICUが空いていないという理由で入った 術後の個室は
廊下の端であるばかりでなく
何と 救急外来の真上に位置する
当然 救急車の出入り等 昼夜を問わず賑やかだ
それでも
古いながらも充分な広さ
階段への距離の近さ 等々 気に入っていた
すぐ隣は面談室なので 通常は静かだ
ただ 時折 午後になると
面談室から 涙をこらえた 或いは 泣いている
家族連れらしき人たちが出てくることがある
トイレに行こうかと部屋を出たタイミング等で
急に 隣室のドアが開かれる・・・といった感じだ
見かけたのは 2、3組ほどだったと記憶しているが
すでに入院加療中の方ばかりだった
点滴スタンドを引きながら マスクをして
家族と共に 病室へ帰る後ろ姿が 忘れられない
「〇〇さん そろそろ大部屋に戻っていただけませんか?」
師長さんからの要請があった時
狭い大部屋・・・と正直ガッカリもしたが
少なくとも あの光景を見ることはなくなるだろうと
その日のうちに 移動させてもらった
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タグ: #総合病院 #手術後
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