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2014年09月09日

Midnight Dinner -DAY2- @Seoul

IMG_8821-5118a.jpg

ギャンブルもしないのにカジノで時間を費やし、日付が変わる時刻に宿に戻った。


所々、買い食いをしていたせいか、はたまた歩きすぎたせいか、
夕食を食いっぱぐれていたのだ。
カジノに挑む気力が沸かなかったのはすきっ腹のせいだったのか。

宿のオニイチャンが「あそこオイシイヨ」と教えてくれた食堂を思い出し、足を向ける。

入口で靴を脱ぎ、板張りのフロアに置かれたテーブルについた。
さすがに日付が変わろうとしている時間だけあって、客がいないかと思ったが、
自分と同じような単独男性客が2名いて、二人とも新聞に目を落としていた。

メニューをもらうが、ご承知のとおり、全部ハングル。
一発で白旗降伏。

IMG_8822-bf81a.jpg
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宿のニイチャンが「あそこのカムジャタンがオイシイ」といっていたのを思い出し、
店のオバチャンに「カムジャタン!」と景気よく言い放ってみた。

「カムジャタン」は肉つきの豚の背骨とじゃがいもやゴマの葉、
ネギなどを煮込んだ辛めのスープの鍋料理で、韓国でも人気の一品だ。

その言葉を聞いたオバチャンが勘定書きを指差す。
その先を見ると、22,000ウォンと記されていた。

「高いなあ」

一人前で約1,500円はチト高い。



「一人前でコレ?」と言ったものの、我が口から出るのは悲しき日本語。
オバチャンには通じていない。

勘定書きの下のほうには、5,500Wとか5,000Wとか、妥当な金額が並んでいる。
が、一番上にある「カムジャタン」は22,000Wと突出して高い。

「これは?」と5,500Wを指差すと、

「ヘジャンクッ」といわれる。

だがこちらには「ヘジャンクッ」がわからない。

う〜〜ん、話がまったく進まない。
価格的にガクンと落ちるコイツは、一品料理、あるいはサイドメニューなのか?
すべてはハングルがわからないコチラが悪いのである。
オバチャンは目の前で腰を据えて、アレコレ説明してくれている。

IMG_8819.jpg
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まあ、1,500円で旅がダメになるわけではないので、腹を括って告げた。

「カムジャタン、ハナ(一人前)!」

勘定書きに書き込み、オバチャンが立ち上がったとき、
後ろで食べていたサラリーマンの膳が目に止まった。

「これなに?」

「ヘジャンクッ」

「おおおおおお!!」

小ぶりな石鍋に入った煮込み鍋のセットを食べている、そいつがヘジャンクッかああ。
早く言ってよう。



「チェンジ、チェンジ ジュセヨ」 メチャクチャなハングルである。

やって来た一品は「牛骨の煮込み鍋・一人前」。
キムチやミソがその周りを固め、テーブルを埋める。
どうやらご飯はついていないらしく、
「パプ、ジュセヨ」(ご飯ください)となぜか覚えているハングルで告げると、
銀の器に入った古代米のご飯を添えてくれた。

食べはじめようとすると、入口のレジにいたオヤジさんが詰め寄ってきた。
ムム、と思って気圧されていると、
「これは取り皿、これはカラ入れ。スープをここに掬って食べるのだよ。
肉はこの油をつけるとオイシイぞ」
と多分、いっていたのだと思う。
ハングルと身振り手振りでていねいに説明してくれた。

IMG_8803-1456b.jpg

「おお。カムサハムニダ」 少ないハングルを連発し、謝辞を述べると、
オヤジさんは照れくさそうにレジの定位置に戻っていった。

牛骨鍋の暖かさより、人の暖かさが染みた。

写真1;海鮮鍋というか魚の白子鍋。
写真2;市場の食堂は盛況。店先で忙しく調理の手が進む。
写真3;こいつが辛さの源。
写真4;「ヘジャンクッ」どこの店でもコレぐらいの付けあわせが並ぶ。


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posted by delfin at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Seoul
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