高校生の時は特に。
だから、HIP HOPに憧れた。
というより、HIP HOPに関わる大人に。
12時くらいから20時くらいまで洋服屋の店員として働き、その後はクラブでDJやMCとして活動する。毎朝出勤していくサラリーマンを見ていたから、30歳のファッショナブルな人たちが恰好良く見えた。時間にしばられず、時には遅刻する姿からも自由を感じた。
それでいくら稼げるのか?将来をどのように考えているのか?
そんなことはどうでもよかった。
ただただ、縛られた窮屈な大人になりたくなかった。
でも、それは自由ではなかった。
何も考えていないだけだった。
「生徒は自由に個性を伸ばすべきだ。勉強は強制的にやらされても伸びない。
だからと言って、野放しで自由にさせれば良い訳ではない。
人間には上を目指したいという本能がある。覚悟を決めたら生徒は殻を破り、能力を開花させる。教師の役目は眠っている好奇心を刺激すること」(『ドラゴン桜2』)
大好きだったHIP HOPに関わっていた大人たちも、現実を見始めた時。
僕自身も、高校時代に見ていた絵以外の自由を知った。
社会の規律を守った中で、高校時代以上の楽しみを見つけた。気付けば、あの頃見ていた先輩たちよりもお金を手にしていた。
そのころだろう。
いつしか、BOSS以外のツイートに共感できなくなっていた。
日本という規律のある国を満喫しているにもかかわらず、HIP HOPという言葉を盾にそれを無視する。ならば、海外で仕事をすれば良いと思うのだが、「日本にHIP HOPを根付かせたい」という。「いまやカラオケでPUNPEEとか歌われるよ」といえば、「それはホンモノではない」と返す。
たとえば、RIP SLYMEやKREVAなど日本モデルを批判するラッパーたちの多くは、遅刻が多かった。マネージャーも雇えていなかった。金に汚いとクライアントに嘲笑もされていたのを見てしまった。
野放しな自由でも天才ならば構わない。売れれば勝ちなのが大衆音楽。そういった意味では、TOKONA-Xがそうなる可能性があったかもしれない。
でも、その他大勢は天才ではないから、考える「ホンモノ志向」の音楽は売れない。もう、二十数年経ちますよ・・・
いま、日本のHIP HOPをダメにしているのは、食えないのにホンモノを自称している人たち。
THA BLUE HERB、KREVA、PUNPEE、DJ MUROなどなど(全アーティストを書くと話がブレるので選抜して)のホンモノと、その他大勢の無職。
そのラインをひくメディアがないから、村社会が変わらないのではないでしょうか、HIP HOP JOURNALさん。「自称ホンモノ」の人たちに「日本のHIP HOP」はお渡しして、新たなラップのジャンルを作るくらいの気概を持ってくださいよ、メディアなのですから。
現在、問題になっている『NAMIMONOGATARI2021』。
日本の現状のルールを理解できる頭があれば、絶対に起こらなかったことではないでしょうか?
まさに「日本という規律のある国を満喫しているにもかかわらず、HIP HOPという言葉を盾にそれを無視する」村社会を物語った一件。
そろそろ気づきましょうよ。
おいくつですか???
日本で生きていくのであれば。音楽で食べていくのであれば。日本のルールは守らないといけないことを。それが嫌なのであれば、お好きな発祥の地で、ご自身の思うHIP HOPを体現されては?
そして、とあるブロガーが「日本のラッパーはSNSをやるべきではない」と書いていた意味分かりますか??
https://fanblogs.jp/hiphopjournal/archive/198/0
*画像は編集部が挿入しました
第三会議室やTwitterで本性が露呈しちゃう前の、ただひたすらに渋いイメージだった頃のKダブが好きだった・・・。ブランディングの失敗例。アーティストは楽曲リリースやステージ以外では表に出てこない方がいい。当然SNSなんてやらない方がいい。価値が下がる。
— 岩下の門弟 (@ankokuyasha) September 10, 2021
日本の音楽市場でヒップホップがメインストリームに躍り出る日がまた遠のきました。
— やなごっち (@yanagotchi0818) August 31, 2021
「ファンはアーティストの鏡」と以前から申していますが……。
新型コロナはアーティストの本質をあぶり出します。
ラッパーのKダブシャイン「うっぷんたまってるんだろうけど叩きすぎ」 https://t.co/j6fkpzUJux pic.twitter.com/Lt5tjJ64cj
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