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2018年05月04日

NHKで放送されたSHINGO☆西成のアーティチュードに多くの人が感銘を受ける

日雇い労働者の町として知られた“あいりん”や、橋下徹が日本外国特派員協会から厳しい質問を受けた“飛田新地”のある大阪の西成。日本の「ゲットー」と言われる土地に、SHINGO☆西成に密着したNHKのカメラが入った。



「4人に1人が生活保護」という、我々が普段目にすることのない日常。酒につぶれ昼間から道路で寝る人や、掘っ立て小屋のような家。SHINGO☆西成も、祖父の代から築70年の長屋に住む。家賃は4,100円で風呂なし。天井がはがれている家をNHKのカメラは映す。

幼少時代は、母親が借金を返済するために仕事で忙しいため、話すことができない。そんな中でも母親は、SHINGO☆西成に毎日手紙を残し、親子のキャッチボールは忘れなかった。

「おかんが手紙で伝えてくれたように、俺も皆に何かを伝えたい」

西成にあるカラオケ居酒屋で、歌うことで憂さをはらす大人たちをみて、音楽に人を癒す力があることを知る。HIP HOPと出会い、ルーツを知り、同じようなルーツのある西成でラップすることに意義を見出す。
SHINGO☆西成は以前、Amebreakのインタビューでこんなことを語っていた。

「今って『このテレビは何が言いたいねん』とか、『政治家は何を言いたいねん』って思うように、凄く色んなことが曖昧で、何とかすり抜けてやろうっていう、向こうの思惑が視聴者や国民には見えてますやん。だからしっかりしたもん選ばないといかんなって思うんですよね。もう色んなことに無関心ではいられないし、誰かやってくれると思っても誰もやってくれへんし、行動を起こさなアカンと思うんですよね。

(中略:でも、そんな世の中、たとえば風営法に対して)若い子が“ファック”とか“バビロン”っていうのはエエけど、ファッキン40の俺の歳になると、もうそういう表現より俺らしく、みんながそういう言葉や切り口を使ってるから、俺はもっと違う表現がしたい。人間はなんで生まれてきたかっていったら、NG HEADも言ってるが、楽しむために生まれてきたんやと思うんやけどね。それがあるから苦しい平日を乗り切れる。いつまでも『ファック』言っててもぶつかるだけやし、そりゃ否定されるわって。」

リスナーを魅了する多くのアーティストと同様に、SHINGO☆西成が持つ、

「レゲエ、ヒップホップは、自分で歌詞を書くのがほとんどやから。自分の言葉に責任を持つ。そうしたい。」
という哲学。

「“公園ホームレスの楽園”って歌詞をラップしたら、ホームレスのオッサンに“ホームレス言うたらあかんやろ!”ってむっちゃ怒られたんですよ。その意味では言葉は刃物にもなるし毛布にもなるって改めて気づかされた。」

その言葉通り、炊き出しや児童館の手伝いなど、現実と向き合った活動を行いながら、ラップをする。個人的に、そこから出てきた名言が、

「生活の安定を求めて気持ちが不安定になるなんて」
だと思っている。

生活の安定、つまり、お金にとらわれすぎるあまりに、気持ちに余裕がなくなり、焦燥感を生む。隣の芝が青くみえはじめ、己に絶望を覚える。だが、本来はそうではない。西成で生きている人たちがいるように。と、当サイトが簡単にまとめると安っぽくなるが、それをSHINGO☆西成が歌うことで、メッセージとなる。

「みんなが思ってるヒップホップとは感じがちゃうかもしれないんですけど、そんぐらいの賛否両論があっても想定内。苦情があったら聞きたいし、その意見も俺にとっては糧になる。」

売れている男には理由がある。いつか、彼の【拝啓、日本語ラップ】を依頼したい。

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posted by hiphopjournal at 15:03| Comment(0) | TrackBack(0) | Column
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