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2013年05月22日

赤穂城下へわざわざ峠道で

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より大きな地図で 長谷川峠 を表示

b.今日の道筋は?

a.千種川と分かれて、国道2号線を左に見ながら西へ進み、途中で長谷川にそって左折して南へ向きを変え峠道に入る、

b.どれくらい登るんすか、

a.海抜30mから始めて、峠のてっぺんは210mだから180mほど、

b.きついっすね、

a.いやそりゃきついと言えばきついけど、スピード出したり重いギア踏み込んだりするわけじゃないし、峠道としては坂も穏やかなほうだ、

b.じゃあ、行きますか、

a.そうしよう、

b.さすがに国道2号線はクルマ、ビュンビュンすね、

a.クルマ、ビュンビュンやなあ、それに長距離トラック用のドライブインが充実してるのも印象的だなあ、さすが西日本の大動脈、

b.デカいトレーラーやトラックが何台も並んで独特の雰囲気だなあ、平成の宿場だ、

a.でも江戸時代は俺らが流してる、のどかなこの道が国道だったんだろうなあ、


大円寺

b.道すがら大小の神社や寺院がつぎつぎに登場します、

a.この道それ自体も、何気ないカーブに味があるだろう、

b.長い歴史の中で自然にこんなカーブがついたんだろなあ、時速20キロ前後でのんびりこいでると、ほんま心地良いっすね、ココロが飽きないっていうか、

a.こんなのどかな道が永遠に続くんなら馬の鞍と交換しても良いかな、と思ったあたりで、しかしこれも国道2号線に合流して、海抜100mの鯰(ナマズ)峠へ、

b.なんで鯰(ナマズ)なのか、ウェブ調べでも分かりましぇん、

a.われわれは、鯰峠の手前で左折して長谷川ぞいを進もう、

b.国道からほんの100m入っただけなのに急に静けさが、そして左右から徐々に山が谷を狭(セバ)めて近づいてくる、

横山橋

a.さっきから 「ゆらのすけ」 ってバス停がちょくちょく出てくるなあ、

b.赤穂市のコミュニティーバスで、ちゃんと名前の由来も書いてありますわ、「ゆ」、ゆったり31人乗り、「ら」、らくらく外出をお手伝い!、「の」、ノンステップで乗りやすい!「す」、すみからすみまで赤穂を走る!、「け」、経済的、100円もって出かけよう!

a.忠臣蔵の「大星由良之助」と、バスのゆらゆら揺れる感じを掛けてるのか、この長谷川あたりは毎週月木の運行、しかし一律100円とは強気な商売やな、

b.しかも、救急用にAEDも備え付けてありやすぜ、バスのペーパークラフトもダウンロードできるし、

a.やるな赤穂市、ところで、我々は長谷川づたいにゆる坂を登ってきたんだが、

b.「ゆらのすけ」が最後に停車する横山バス停から
、流れが左右に分かれますが、

a.右手に行くと、有年大池あたりから「あこう河鹿の森」ハイキングコースになって400mほどの山登りが待ってる、

b.じゃあ我々は左っすね、

a.ここからようやく峠らしい山坂道が始まる、

b.ここもあちこち不法投棄の粗大ゴミが目立ちますね、

a.ああ、これもしかし、努力の甲斐あってだいぶ沈静化してるなあ、見かけはするけど前ほどひどくないような、

b.川の流れも細くなって、せせらぎの音もずいぶん下から聞こえてくる、それだけ登ったってことか、

a.しまいにそのせせらぎも聞こえなくなってくると、いよいよ峠はすぐそこ、

b.やはり峠が近づくとワクワクしますね、

a.峠の向こうに何があるか分かっててもワクワクする、なんでやろ、

b.もう漕がなくても良いからじゃないすか、

a.空気感もガラリと変わるしな、おやつ食べてもいいしな、まあいつ食べても良いけど、

b.しかし、ヒト来ませんねえ、

a.ハイキングのヒトは先ほどの「河鹿(カジカ)の森」から登るだろうし、自転車はふつう有年方面からだと千種川ぞいに赤穂の町中へ入るだろうし、クルマもこんな道ドライブしづらいし、

b.峠をすぎてしばらく下ると、ふもとの池と新幹線らしき線路が遠くに見えてきました、200mといってもけっこう高く感じるなあ、それにこっちの下り坂の方がけっこうきついっすね、



a.坂が急だから実際より高く感じるんやろ、両脇から山がせまって深いV字谷やし、

b.じゃあ今夜はこのあたりで野宿にしますか、

a.それだけはイヤじゃ、安旅館でいいから赤穂の城下で1泊さしちくり、

b.それもそうっすね、 赤穂名物「塩味饅頭(しおみまんじゅう)」 もあることだし、

a.濃いめの緑茶といっしょに、チビチビかじりてえなあ、塩味まんじゅう、






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