2015年11月26日
近江八幡へ(8)「八幡山の見晴らし」
b.来し方(こしかた=今までの道のり)がよう分かりますね、
a.左はしのとんがりコーンが比叡山(ひえいざん)か、ホンマびわ湖エリアはどう走っても楽しい、
b.美人の近江富士もくっきり、
a.今日はいろんな場面でお世話になったなあ、
b.次回の旅は、あの山の向こう側から、こっちへ向かって走って来る予定、
a.うむ、右隣の安土駅から出発して、あの山の向こう側、びわ湖すれすれを反時計回りに走って、今回と同じ近江八幡駅まで、
b.12年前なら時効ということで、たまたま出くわしたプライベートな場面を、
a.公開をためらったけど、あまりに雰囲気が良いのであえて・・・
b.杖を持ってるから、もしかすると歩いて登ったのかも、
a.オレらも後日歩いて登ろうとした、
b.この見晴らしを求めて、山麓の南西、青根天満宮から登ろうとしたけど、道を見失ってあえなくリタイア、
a.日牟禮(ひむれ)八幡宮からロープウェイにそって真っ直ぐ登ればよかった、
b.ここには城があったんすね、石垣が残ってる、
a.18才で城の主人(あるじ)、早すぎるな、平均寿命を考えても、
b.ハイスクールお殿様でございます、
a.そういえば、むかし「 おさな妻 」ってドラマがあったなあ、あれも早過ぎた高校生の人妻、
b.ひと回りされましたし、ひとまずはロープウェイでふもとへもどられては、
a.うむ、想像以上に素晴らしい見晴らし、よは満足じゃ、褒美(ほうび)を取らすぞ、チキンラーメン1年分、
b.下りのロープウェイは上りほど忙しくないけど、それでもカメラでなんか気ぜわしい、
a.左下にさっきの図書館も、
b.こう見るとハッキリしますね、城下町の境目が、
a.このあたりは田園と城下町の甘辛味で走り始めたら止まらなくなるんや、
b.さてさて、それじゃ駅へ向かいますか、
a.ああ、なんか帰りたくないなあ、
b.これが八幡堀(はちまんぼり)、70年代にはゴミだらけで駐車場に埋め立てする案もあったとか、
a.長い水路やけど、ここがいちばん有名、雑誌の表紙や番組の冒頭に良く登場する、
b.そういえば、時代劇のロケにも使われるとか、
a.午後4時半、とうとうゴールの近江八幡駅へ着いてもうた、どうしてくれるんや、
b.また次回もこのあたりを旅するから案ずる(=心配する)ことはありませぬ、それよりもネコの愛娘(まなむすめ)が嵐山で殿の帰りを待ちわびております、
a.おお、そうであったのう、長居は無用じゃ、これにて退散するぞ、
2015年11月24日
近江八幡へ(7)「日牟禮(ヒムレ)八幡宮」
a.しかし、この日(2003年 9/28)は近江八幡の絶対的名所、八幡堀(ハチマンボリ)を歩いてない、なんでや、
b.さあ、自分に聞かれても・・・八幡堀ってそんなに良いとこなんすか、
a.この水路のほとりを散策したいから近江八幡へ行くほどや、水路の両側にヒト1人やっと歩けるほどの細道が続いてる、
b.でも、代わりと言っちゃなんですけど、市立図書館にたたずむ謎のブロンズ像でも、
a.謎のブロンズ像か、たしかに、謎めいてるな・・・「みずうみの詩(ウタ)」って割にぜんぜんそのイメージが湧いてこない、姉妹のような女性像もまったく意味不明、
b.この像については、きっと賛否両論あるんでしょうね、
a.図書館の側面はいいなあ、屋根の傾斜角が八幡山の平均勾配と一致するよう設計されてるとは、
b.そうなんすか、
a.どうなんすか、
b.何十回と訪れて自分の町化した近江八幡ですが、日牟禮(ひむれ)八幡宮の散策は、これを入れてわずかに2〜3回、この町の核心的部分ですが、これはいったい、
a.あまりに格式がありすぎてなあ、どうも気(け)押されて入りづらいんや、
b.こんな木彫りの獅子に睨(にら)まれると、ちょっと気が引けますね、よほど切実な願い事があるならともかく、
a.しかし、木目まで完ペキやな、そうとう高いぞコレ、
b.この舞台で神楽(かぐら)を舞うのでせうか、
a.そのようじゃのう、
b.ぞうきんがけを日々絶やさんのでせうか、
a.おそらくそうじゃろう、
b.観光客もふくめ、人々の参詣(さんけい)が絶えません、
a.モノクロにするとこの神社のパワーがより鮮明に伝わる、
b.人々もやってこない奥のすみっこはこんなになっとります、
a.そういえば江戸時代に財をなした近江商人が奉納した灯籠も少なからずあるわけや、
b.コレなんかそれ風ですけど、
a.駆け出しの若い神主さんが掃除のとき、このコケを全部はがして怒られるんや、
b.そうなんすか、
a.「それは禅宗のお寺の作法や」とか言われて、
b.日牟禮八幡宮を訪れた勢いで、お隣のロープウェイにも飛び乗っちゃいましょう、
a.文明の利器はスゴいのう、なんの労苦もなく、12年前当時、往復650円で近江八幡の町並みがパノラマで楽しめるとは、
b.あっというまに、八幡山の頂上付近、
a.貴重なパノラマなんでカメラが忙しくていかん、もうちょっとゆっくり登って欲しい、
b.ところで、いちばん奥の山並みは鈴鹿山脈ですか、
a.うむ、あれを越えたら三重県、そして伊勢湾から太平洋も望めるはず、
b.鈴鹿山脈もいいすね、山奥も山裾(やますそ)も、
a.ほんま近江(滋賀県)はどこを走っても楽しいな、歴史あり自然ありの自転車天国!!
b.さあ、自分に聞かれても・・・八幡堀ってそんなに良いとこなんすか、
a.この水路のほとりを散策したいから近江八幡へ行くほどや、水路の両側にヒト1人やっと歩けるほどの細道が続いてる、
b.でも、代わりと言っちゃなんですけど、市立図書館にたたずむ謎のブロンズ像でも、
a.謎のブロンズ像か、たしかに、謎めいてるな・・・「みずうみの詩(ウタ)」って割にぜんぜんそのイメージが湧いてこない、姉妹のような女性像もまったく意味不明、
b.この像については、きっと賛否両論あるんでしょうね、
a.図書館の側面はいいなあ、屋根の傾斜角が八幡山の平均勾配と一致するよう設計されてるとは、
b.そうなんすか、
a.どうなんすか、
b.何十回と訪れて自分の町化した近江八幡ですが、日牟禮(ひむれ)八幡宮の散策は、これを入れてわずかに2〜3回、この町の核心的部分ですが、これはいったい、
a.あまりに格式がありすぎてなあ、どうも気(け)押されて入りづらいんや、
b.こんな木彫りの獅子に睨(にら)まれると、ちょっと気が引けますね、よほど切実な願い事があるならともかく、
a.しかし、木目まで完ペキやな、そうとう高いぞコレ、
b.この舞台で神楽(かぐら)を舞うのでせうか、
a.そのようじゃのう、
b.ぞうきんがけを日々絶やさんのでせうか、
a.おそらくそうじゃろう、
b.観光客もふくめ、人々の参詣(さんけい)が絶えません、
a.モノクロにするとこの神社のパワーがより鮮明に伝わる、
b.人々もやってこない奥のすみっこはこんなになっとります、
a.そういえば江戸時代に財をなした近江商人が奉納した灯籠も少なからずあるわけや、
b.コレなんかそれ風ですけど、
a.駆け出しの若い神主さんが掃除のとき、このコケを全部はがして怒られるんや、
b.そうなんすか、
a.「それは禅宗のお寺の作法や」とか言われて、
b.日牟禮八幡宮を訪れた勢いで、お隣のロープウェイにも飛び乗っちゃいましょう、
a.文明の利器はスゴいのう、なんの労苦もなく、12年前当時、往復650円で近江八幡の町並みがパノラマで楽しめるとは、
b.あっというまに、八幡山の頂上付近、
a.貴重なパノラマなんでカメラが忙しくていかん、もうちょっとゆっくり登って欲しい、
b.ところで、いちばん奥の山並みは鈴鹿山脈ですか、
a.うむ、あれを越えたら三重県、そして伊勢湾から太平洋も望めるはず、
b.鈴鹿山脈もいいすね、山奥も山裾(やますそ)も、
a.ほんま近江(滋賀県)はどこを走っても楽しいな、歴史あり自然ありの自転車天国!!
2015年11月21日
近江八幡へ(6)「近江八幡の城下へ」
b.日野川を渡ると新品の街路灯がならぶかつての街道筋、
a.ようやく近江八幡の引力圏に入った、
b.街道にそって進むんすか、
a.それがいちばん無難やけど、今回は少し左手へ道草しよう、
b.そのこころは、
a.歴史を感じさせるエリアなんで、村の一角にもこんな立派な神社が、
b.鳥居の奥にもさらに重厚な門がまえ、
a.この村だけで寺が六つに神社が三つ、村というより寺町や、
b.人口あたりの寺院数が全国一の滋賀県、だけのことはありますね、
a.見て回る分には気楽でええけど、これらの維持管理費を思うと大変、
b.そんな寺町のすぐ外は、こんなのどかさ、
a.「のどかさや ガードレールで 天日干し」
b.静けさのせいで、道の砂を踏みしめるタイヤの音まで騒がしい、
a.滋賀県はこの静けさが好きや、
b.「静けさや ゆれる稲穂(いなほ)の 音がする」
a.「滋賀県は この静けさが しあわせや」
b.ところで、稲刈りで思い出したけど、このすぐ近くで怪事件がありましたね、
a.あれは驚いた、 他人様(ヒトサマ)の田んぼをぜんぶ稲刈りして持ち去るという大胆な犯行 、
b.びわ湖周辺では、ほかに大量のメロンやトラクターも盗まれてます、
a.のどかな風土を逆手にとった犯罪・・・悲しいな、
b.本来ならここに収まるはずのお米が、まるごとか、
a.さて、近江八幡の市街地が見えてきた、ずっと続いた田園風景もこれで見納め、
b.ところで、近江八幡のどこへ向かうんすか、
a.JRを中心に広がる新市街と、城下町を中心とする旧市街に分かれてるけど、我々が向かうのは旧市街のほう、
b.ああ、こっから急に始まった、城下町特有のいい雰囲気、
a.写真にしづらいけど、なんで歴史ある通りは走ると気分ええんやろ、
b.道からそういう物質が出てるんちゃいますか、気分良くする蒸気みたいなんが、
a.今そう言われても信じられんけど、後世の科学では意外にそれが真実だったりして・・・
b.こぢんまりした中にも重々しさがただよう寺院、
a.この城下町を治めた豊臣秀次ゆかりの洞覚院(トウガクイン)、
この方のブログに写真付きの素晴らしい解説があります、
http://ameblo.jp/hiyo-piyo-piyo/entry-11527704595.html
b.歴史にくわしいとサイクリングも2割増しで楽しいのに、われわれは勉強不足でいけませんね、
a.ほんまや、せっかくヘルメットで脳ミソ大事に守ってんのになあ・・・・甲斐が無いわ、
2015年11月18日
近江八幡へ(5)「野洲川と近江富士」
a.近江平野はびわ湖を渡って強い風が吹くから、それでススキがキレイなんかなあ、
b.なんで、風が強いとキレイなんすか、
a.いつも風でブラッシングされるから、それでスッキリしてるんや、
b.ところで、ここ野洲川(ヤスガワ)も気分が大きく入れ替わるエリア、
a.ああ、野洲川にかかるそれぞれの橋から何度、近江富士を写したことやろう、
b.野洲川といえば近江富士、近江富士といえば野洲川、
a.洪水対策で作られた人工の川筋やけど、野趣(ヤシュ=荒野のおもむき)に富んでる、
b.滋賀県で最大の川らしい貫禄、
a.野洲川を渡ると、かつての川筋が荒野のように続き、とつぜん現れる巨大なショッピングモールを合図に新しい町が始まる、
b.ニュータウンを象徴するような、カッコイイ保健センター、今は「 さざ波ホール 」になってます、
a.クルマ少なく道広く、人々はゆったり穏やかに暮らして、ええ町なあ、
b.なんと言ってもこういう感じで土地があるから、人々も自然とゆったりしてる、
a.もみがらまで近江富士のマネして遊ぶ、このゆとり、
「もみがらも 富士のマネする 近江かな」
b.これはサイクリングロードでせう(=しょう)か、
a.荒野にうち捨てられたような自転車道、家棟川(ヤナムネガワ)にそってびわ湖まで続いてる、
b.でも、近年はそんなヒト気のない川でも船遊びの動きが、
a.あの姿の良い並木にそってベンチや四阿(アズマヤ)も設置してるんやけど、なぜか自転車の自の字も無い、船遊びをする河口付近は特にエエ雰囲気やけど・・・そもそも滋賀県内の自転車道自体ほとんど使われてない、どれも魅力あるのになあ、
b.岡山もそうすね、自転車天国の田舎ほど自転車が少ない、クルマが便利なのは分かるけど、自転車は生きる楽しみとして乗って欲しいなあ、
a.今回は近江富士がもれなく画面に登場する、あまり写りすぎてうるさいほど、
b.キレイな女優さんが、どのチャンネル回しても登場するような、
a.しかし、姿の美しい山はやっぱり絵になるなあ、
b.このまんまで広重の浮世絵みたいっす、
「広重の 浮世絵素材 近江富士」
2015年11月15日
近江八幡へ(4)「野洲川のむかしの川筋」
b.同じびわ湖なのに、この橋わたるだけで気分が区切れる、
a.けっこう高さがあるから、自転車で登ってながめて降りるだけで、良い気分転換や、
b.こっから湖岸道路にそって近江八幡へ向かうんすか、
a.いや、あそこはクルマが多くて騒がしい、それに景色も一本調子なんでひと工夫しよう、
b.じゃあ、この旧野洲川にそってすこし内陸へ、
a.なんか書いてある、「人々に豊かな恵みと多くの洪水被害をもたらした旧野洲川」、
b.そんな暴れん坊には見えないけど、かつてはそうとうヤンチャしてたんすね、
a.岡山に引っ越して気づいたけど、近畿の方がずいぶん刈り入れが早い、
b.せっかちなんかなあ、近畿の方が、
a.でも、この辺はのんびりしてるしなあ、
b.ところで、刈り入れたあとの田植えのラインってなんか味がある、基本まっすぐやけど揺らいでて、
a.うまさの秘訣はこのゆらぎだったりして、
b.そうなんすか、
a.いやなんとなく、そんな気が、
b.この1枚に色んな要素が詰まってますね、遠くに近江富士、左手は旧野洲川の堤防、手前には天日干しのトウガラシ、
a.まだあるぞ、刈り入れの田んぼとビニールハウス、近江富士へ伸びてゆく電柱の列、
b.びわ湖周辺は干拓地が多いから、直線道路にそってこんな電柱のならびが地平線までつづいてる、
a.「十合の池」、滋賀県守山市で最大のハス池か、
b.湧き水ですね、むかし野洲川が暴れてこのへん水びたしやったから、
「野洲川の 暴れたころの 水が湧く」
a.これがかつての川筋、
b.なんもありませんね、まるで荒野、
a.過密な京都に暮らしてると、この広がりがすごくありがたい、
b.これだけ広いと、畑までびわ湖の延長みたいな、
a.田植えのころは水でひたひたになるから、なおさらや、
b.右手のピークは比叡山(ひえいざん)、京都市内からだともっと険しく感じる、
a.反対からやと別の山に見えるな、
b.久しぶりの人工的造形物、
a.そういえば、琵琶湖大橋からずっと畑と荒野の連続、
b.高校の校舎にはすこし立派すぎる時計台、大学なんかで見かけるような、
a.おかげで校舎全体がぐっと引き締まって見える、
b.校舎側面の階段部分もさりげなくデザインされてる、
a.にくいね、
b.ここの卒業生の何名かは今ごろ、都心の一流企業で夜おそくまで働いてるんでしょうね、
a.当時は何とも思わなかったここらの広がりを、湧き水のように思い出してるかもなあ・・・
「東京で あの広がりが 湧きあがる」
2015年11月09日
近江八幡へ(2)「真野(マノ)から堅田(カタタ)へ」
b.降りた駅は小野、でも地名でいうと小野はもっと北にずれてる、
a.ここらはむしろ「真野」っていうらしい、
b.「真野」って聞くと、水泳場の「真野浜」を連想する、
a.真野浜は行くか分からんけど、まあ、びわこ大橋へ向けてそれとなく見て回ろう、
b.では、前回の向陽公園、その池の水が見えなくなるほど茂るハスとホテイアオイの静かな戦いの現場から、
a.ほんまに戦ってんのか、平和そうに見えるけど、
b. ホテイアオイ の方が典型的な侵略的外来種やそうで、その繁殖力から「青い悪魔」とも、
a.えらい言われ方やな、金魚鉢で可憐な花咲かすだけちゃうんか、
b.しかし、向陽公園ってけっこう広いっすね、土地があるせいか、
a.9月28日だと、かすかに夏の気配すら感じる、
b.びわこ美空団地12号棟の大胆でさりげないポップアート、
a.砂浜にたたずむ親子ガメと夏空に羽ばたくカモメ、色使いも地味すぎず派手すぎず、
b.なぜか、琵琶湖大橋と反対向きに坂を登って、曼陀羅山(マンダラヤマ)の金比羅(こんぴら)さん、まさかこの急な石段を登るとか、
a.それはないけど、きっと、びわ湖を船で行く人たちを見守ってるんやな、湖西線も運転見合わせになるほど風が強いし、
b.かつて世界最大をほこった観覧車、そして近江富士、びわ湖大橋も左にちらっと、
a.観覧車の横の棒みたいなん、アレなんやろ、
b.あれが名前の由来にもなった「びわ湖タワー」、観覧車が出来てからはバンジージャンプ台に転用されたとか、
a.跡形もない今となっては貴重な1枚やなあ、
b.右手はさっきの美空団地、畑の中にはこんもりと印象的な茂みが、小さな祠(ほこら)でも有るんかな、
a.小人(コビト)が一家で暮らしてるやもしれん、
「田園の 茂みで暮らす こびと族」
b.彼岸花と秋の空、絵に描いたようなのどかさ、
a.しかし、われわれも先を急がんな、
b.急がないにも程があります、
a.いま何時や、
b.11時半、
a.あまりに細くて気が引けるような路地に、典型的な農家の納屋(なや)、
b.うまそうなオニオンが並んでる、
a.輪切りで天ぷらがいいなあ、あつあつに味ぽんマイルドかけて、
b.びわ湖タワーが近いせいか、消防署にも遊び心が、
a.「その油断 火から炎へ 災いへ」、
b.なんすかそれ、
a.タバコの下に書いてある、
b.それにしても、遊園地の閉園はひときわ侘(わび)しいっすね、
a.にぎやかさが命やもんなあ、
「閉園の ゲートでにらむ モンスター」
2015年11月07日
近江八幡へ(1)「車窓のながめ」
a.JR湖西線(コセイセン)の窓ガラスは、なんでいっつも汚れてんのかなあ、
b.びわ湖対岸を走る東海道本線に比べるとたしかに汚れが目立ちますね、
a.しかし、それでも車窓を流れる景色を写してみようか、
b.京都の次がここ山科、ここで湖西線と東海道本線が分かれて、びわ湖をはさむ形になると、
a.京都を去ってまだ三年やけど、こんだけ家があったんか、すごい密度やなあ、
b.線路から見渡せるんで、なおさらですね、
a.湖西線って名のとおり、びわ湖の西にそって走る電車、
b.びわ湖線(滋賀県内の東海道本線)は湖岸からずいぶん離れるけど、こっちはいつもびわ湖が望める、
a.このあたりも住宅密集地やなあ、
b.いかにも戦後の町って雰囲気ですね、
a.左手に近江富士が見えてきた、びわ湖の南エリアを代表する形の良い山、
b.そういえば、ふもとに自転車おいて一度だけ登りましたね、
a.頂上付近は険しくて岩場みたいになってた、
b.まだフィルムカメラのころ、タイミング良く霧が晴れて絶景でした、
a.日曜やしクラブ活動か、
b.ええと、地図で見たら日吉(ヒヨシ)中学ですね、
a.この辺はクルマが多いから、自転車でスムーズに走るには工夫が必要や、
b.12年前の写真だから、彼らも今は20代の若者、
a.早いヒトなら結婚して子供がいたりする歳、
b.川ぞいを自転車が・・・ここも走ってるんすか、
a.堅田(カタタ)の天神川、川ぞいに丘陵地帯へ登ると、なかなか雰囲気の良い田園が広がってる、
b.下ると、
a.びわ湖はすぐそこ、どん突きの公園でいつも子供たちが野球やってたなあ、
b.12年前やから、閉園してまだ間もない びわ湖タワー 、
a.あの観覧車、今はどうなってるんや、
b.2年前に解体されて、ベトナムへ輸出されたそうです、
a.ヴィエトナムか・・・
b.さて、JR小野駅前、なんだかんだでもう11時回ってます、
a.なんか不思議やろ、この駅、
b.ええ、ふつうの駅前の雰囲気じゃないすね、周りはもろニュータウンやし、
a.ここ「びわこローズタウン」に合わせて作られたらしい、
b.なるほど、高台のニュータウンやから、それで改札口がホームより上にあったんか、
a.この辺で一番の見晴らしといえば駅の右手にある小野妹子(オノノイモコ)神社やけど、この日はなぜか駅から正面方向にある向陽公園をおとずれてる、
b.ああなるほど、いかにも郊外のニュータウンらしい自然ゆたかな公園作り、
a.左手の遊具で若いお父さんが子供を遊ばせるんやなあ、きっと、土曜の昼下がり、
b.なんで土曜なんすか、
a.日曜は家族全員で朝からドライブや、わからんけど・・・
b.ハスがこんなに、
a.これじゃ池というよりレンコン畑や、
b.奥にもさりげなく滑り台が、
a.遊ぶ子供も1人減り2人減り、いずれはここもオールドタウン、いやもうすでにそうかも・・・
b.ホテイアオイもすごい茂ってる、土地が肥えてるんやなあ、
「生い茂り 池は畑の ニュータウン」
2015年11月05日
年内のブログ旅計画
a.今年もあとふた月か、まったくもって、「年取ると 加速度的に 年末へ」、
b.年内の旅行計画ということですが、瀬戸内海の次はどこへ行きやしょう、
a.「瀬戸内を 見ればびわ湖が なつかしい」、とはいえ岡山からびわ湖へ日帰りしても、かえって欲求不満がつのるだけ、ということで2003年、今から12年も前のデジカメ画像を引っ張り出して、文面だけでも秋のびわ湖を旅したい、
b.ほんま、びわ湖が好きなんすね、
a.あちこちの景色が今でもカラダの一部分のように感じる、
b.しかし、意外っていうか、10年も旅したびわ湖がまだ一周できてなかったとは・・・ヒトによったら一日で一周してしまうのに、
a.手前にも見所がたくさんあって、けっきょく北へ行くほど手薄になってしまい、絶景で有名な奥琵琶湖パークウェイだけ行かれなかった、
b.そういえば、あそこは雪深いから冬はずっと通行止めだったような・・・ところで、今回から具体的にどこを旅するんですか、
a.2003年の秋に立て続けに三回びわ湖を旅してるんで、これを順になぞってみたい・・・旅のつながりがとても良いし、写真もきっちりポイントを押さえてる、
b.じゃあ、それぞれに簡単なルート紹介を、
a.1回目はJR湖西線の小野駅からJRびわ湖線の近江八幡駅まで走った9月28日の旅、二本目はJR安土駅から反時計回りにJR近江八幡駅まで走った10月4日の旅、三本目はJR彦根駅からびわ湖ぞいにJR長浜駅まで走った10月19日の旅、
拡大すると見やすくなります
b.1回目の起点、JR湖西線の小野駅ってあまり聞かないけど、
a.小野一族ゆかりの土地らしい、小野妹子(オノノイモコ)や小野道風(オノノトウフウ)のここが故郷とか、
b.へえーそんな由緒ある土地やったんか・・・でもびわ湖大橋わたるなら、ひと駅手前の堅田(カタダ)の方が近いけど、
a.なんか小野駅って雰囲気があって・・・ホームからびわ湖が望めるし、ニュータウンのど真ん中にあって、地域住民しか使わないし、なんか心ひかれる、
b.そんじゃ、やおら始めますか、
a.文面の上とはいっても年末までの長旅・・・どうせなら気分を出して車窓の景色から始めよう、いやその前にもう一枚あったぞ、家からJR西大路駅前へ向かう途中、なにを思ったか桂川サイクリングロードで写した草むらの写真、ここから始めよう、バッタの気分でどうぞ、(撮影日時 2003年9月28日(日)9:53)
b.え、そっから?
b.年内の旅行計画ということですが、瀬戸内海の次はどこへ行きやしょう、
a.「瀬戸内を 見ればびわ湖が なつかしい」、とはいえ岡山からびわ湖へ日帰りしても、かえって欲求不満がつのるだけ、ということで2003年、今から12年も前のデジカメ画像を引っ張り出して、文面だけでも秋のびわ湖を旅したい、
b.ほんま、びわ湖が好きなんすね、
a.あちこちの景色が今でもカラダの一部分のように感じる、
b.しかし、意外っていうか、10年も旅したびわ湖がまだ一周できてなかったとは・・・ヒトによったら一日で一周してしまうのに、
a.手前にも見所がたくさんあって、けっきょく北へ行くほど手薄になってしまい、絶景で有名な奥琵琶湖パークウェイだけ行かれなかった、
b.そういえば、あそこは雪深いから冬はずっと通行止めだったような・・・ところで、今回から具体的にどこを旅するんですか、
a.2003年の秋に立て続けに三回びわ湖を旅してるんで、これを順になぞってみたい・・・旅のつながりがとても良いし、写真もきっちりポイントを押さえてる、
b.じゃあ、それぞれに簡単なルート紹介を、
a.1回目はJR湖西線の小野駅からJRびわ湖線の近江八幡駅まで走った9月28日の旅、二本目はJR安土駅から反時計回りにJR近江八幡駅まで走った10月4日の旅、三本目はJR彦根駅からびわ湖ぞいにJR長浜駅まで走った10月19日の旅、
拡大すると見やすくなります
b.1回目の起点、JR湖西線の小野駅ってあまり聞かないけど、
a.小野一族ゆかりの土地らしい、小野妹子(オノノイモコ)や小野道風(オノノトウフウ)のここが故郷とか、
b.へえーそんな由緒ある土地やったんか・・・でもびわ湖大橋わたるなら、ひと駅手前の堅田(カタダ)の方が近いけど、
a.なんか小野駅って雰囲気があって・・・ホームからびわ湖が望めるし、ニュータウンのど真ん中にあって、地域住民しか使わないし、なんか心ひかれる、
b.そんじゃ、やおら始めますか、
a.文面の上とはいっても年末までの長旅・・・どうせなら気分を出して車窓の景色から始めよう、いやその前にもう一枚あったぞ、家からJR西大路駅前へ向かう途中、なにを思ったか桂川サイクリングロードで写した草むらの写真、ここから始めよう、バッタの気分でどうぞ、(撮影日時 2003年9月28日(日)9:53)
b.え、そっから?
2015年09月12日
12年前の8月輪行(6)「中山道(ナカセンドウ)を北へ」
a.12年も前やと、一体どこをどう走ったか・・・
b.中山道(ナカセンドウ)を北へ走ってるんじゃ、
a.そうやけど、細かい部分がまったく思い出せん、
b.これはどう見ても中山道(ナカセンドウ)じゃないすか、
a.ほんまや、立派な松に白壁の倉、電信柱が邪魔やけど、道ばたの植え込みもきちんと手入れされてる、昔から栄えてた雰囲気、
b.ここは絶好の散歩道、
a.映画のワンシーンに使えそうな、
b.国道の橋から愛知川(エチガワ)上流のながめ、大きい川なのに水が澄んでる、
a.地元の人かな、西日直撃で釣りしてる、好きじゃないとただの苦行、自分も同類やけど・・・
b.あの赤い橋はJRびわ湖線かなあ、
a.いや、近江鉄道の鉄橋、その向こうは東海道新幹線、JRびわ湖線はもっと下流、
b.ああ、新幹線で帰りたいなあ、こっから米原までけっこうあるけど、
a.米原(マイバラ)から京都まで、新快速なら1時間やけど、新幹線なら20分、ヘロヘロな体にはスゴイ誘惑、でも特急券もったいないな、特に急いでないし、
「くたびれた 新幹線で 帰ろうよ」
b.お、愛知川(エチガワ)の宿に入ったら、ここでも地蔵盆、今まででいちばん子供が多い、
a.やっぱり地蔵盆は子供がいないとサマにならんな、
b.どうして?
a.お地蔵さまは子供の味方やから、
b.そういえば、京都のスーパーでもこの時季、地蔵盆セットが置いてあった、
a.300円前後のお菓子の詰め合わせ、子供が好きそうな小袋のスナック類や駄菓子があれこれ入って、なんかそれ見るだけで、自分までウキウキした、
b.「オバQ」音頭思い出すなあ、
a.アパートの目の前が地蔵盆の会場やったから、夜は大音量で「オバQ音頭でキュッキュッキュッ」の繰り返し、イヤでも覚えてもうた、YouTubeに無いかなあ、
b.なんと! ありやしたぜ、親方、
a.YouTube全盛だけあって、何でもあるんやなあ、お、こりゃまた懐かしい「クックロビン音頭」まで、
b.中山道(ナカセンドウ)を北へ走ってるんじゃ、
a.そうやけど、細かい部分がまったく思い出せん、
b.これはどう見ても中山道(ナカセンドウ)じゃないすか、
a.ほんまや、立派な松に白壁の倉、電信柱が邪魔やけど、道ばたの植え込みもきちんと手入れされてる、昔から栄えてた雰囲気、
b.ここは絶好の散歩道、
a.映画のワンシーンに使えそうな、
b.国道の橋から愛知川(エチガワ)上流のながめ、大きい川なのに水が澄んでる、
a.地元の人かな、西日直撃で釣りしてる、好きじゃないとただの苦行、自分も同類やけど・・・
b.あの赤い橋はJRびわ湖線かなあ、
a.いや、近江鉄道の鉄橋、その向こうは東海道新幹線、JRびわ湖線はもっと下流、
b.ああ、新幹線で帰りたいなあ、こっから米原までけっこうあるけど、
a.米原(マイバラ)から京都まで、新快速なら1時間やけど、新幹線なら20分、ヘロヘロな体にはスゴイ誘惑、でも特急券もったいないな、特に急いでないし、
「くたびれた 新幹線で 帰ろうよ」
b.お、愛知川(エチガワ)の宿に入ったら、ここでも地蔵盆、今まででいちばん子供が多い、
a.やっぱり地蔵盆は子供がいないとサマにならんな、
b.どうして?
a.お地蔵さまは子供の味方やから、
b.そういえば、京都のスーパーでもこの時季、地蔵盆セットが置いてあった、
a.300円前後のお菓子の詰め合わせ、子供が好きそうな小袋のスナック類や駄菓子があれこれ入って、なんかそれ見るだけで、自分までウキウキした、
b.「オバQ」音頭思い出すなあ、
a.アパートの目の前が地蔵盆の会場やったから、夜は大音量で「オバQ音頭でキュッキュッキュッ」の繰り返し、イヤでも覚えてもうた、YouTubeに無いかなあ、
b.なんと! ありやしたぜ、親方、
a.YouTube全盛だけあって、何でもあるんやなあ、お、こりゃまた懐かしい「クックロビン音頭」まで、
2013年07月07日
犬上ダムのさらに上流へ
ブログには小さい写真5枚までなので、
コチラから10枚、大きいサイズでご覧ください。
(iPadのiPhotoジャーナルで作りました)
https://www.icloud.com/journal/ja-jp/#1;CAEQARoQZERUuABtLukjz2Qbnzsg-w;E6B9A03A-5178-4BBC-97ED-3331AF639F6A
b.ええ、今回の道行きは、
a.今回は川相( かわい )の集落に架かる古い橋を渡って県道と分かれ、犬上川をはさんで伸びる林道風の旧道でダム湖を目指そう、
b.なぜスムーズな県道を使わないで、クネクネ曲がるこちらの旧道を走るんすか、
a.ここで暮らす人たちの気持ちによりシンクロ(同調)できるから、
b.シンクロしたらどうなるんすか、
a.風景がより自分の側に味方してくれるんや、ただでさえ風光明媚な(フウコウメイビ=景色の美しい)山里がさらに自分の近くに感じられるという特典付き、
b.ところで、この地名変わってますね、
a.「佛ヶ後」、なんて読むんだ?
b.「ほとけら」みたいですね、 「滋賀県の難読地名」 というウェブページにありました、滋賀県でも特にこの地域はユニークな地名の宝庫ですね、
a.山の民だけに通じる独特な言葉づかいがあるのやもしれんな、業界用語みたいな、
b.そんなを佛ヶ後(ホトケラ)の集落を過ぎて、犬上ダムへやって参りました、ここからは県道34号線に合流しますが、
a.それもいいんだけど、こっちのダム湖の反対側をめぐる道がどうも気になってな、路面も良いし、
b.じゃあ、行けるとこまで行ってみますか、
a.ダム湖を半周して県道に合流って、地図にはあるから、戻らないでも、このまま行けるはずや、
b.なんか緊張する、まったく人の気配もないし、深い湖水が道のすぐ横、カッパが出てきそうや、
a.五月も下旬だから、新緑が美しいのう、
b.背景が深い杉林なんで、いっそう鮮やか、
a.「新緑を目立たす深い杉の森」、
b.こっちの上り坂で良いんすか、舗装されてないけど、
a.どうもそれみたい、ガタガタの上り坂やけど、
b.悪路ながら、クルマの車幅で道が続いてたんで、不安なく県道に合流、
a.ああなんと、アスファルト舗装の滑らかなことか、
b.「悪路抜けアスファルト道(ミチ)なめらかや」、
a.坂もきつくないし、クルマもほとんど走らないし、道は広いし、天気もさわやか、言うこと無いな、
b.でも、もちろんこれからきつくなるわけですよね、登り坂、
a.うむ、だけど、眺めもまた良くなって、時々立ち止まってカメラを構えるから、結果、休み休みになって、思ったほどしんどくないんだ、
b.しかし、これは何すか、ちょっと県道じゃ見かけない路面状況、
a.ふつうなら橋や土管で道の下に流す沢の水が、道路上を横切るとは・・・
b.大雨の時は恐怖ですね、
a.間違いなく流されるだろうなあ、ワイルドやなあ、
b.ここから急に坂がきつくなってきた、
a.同時に見晴らしも良くなってきた、
b.これは見事な新緑の山肌、突き出た三角形の杉も効果的、「新緑の山に突き出る黒い杉」、
a.あんなとこに家がぽつんとあるな、大変やなあ、こんな所で暮らしたら、
b.近所にコンビニあっても、店員さんは100%タヌキですからね、
a.「山奥にコンビニ開くタヌキかな」、
b.逆に怖いでしょうね、昼間でもこんな山奥にコンビニあったら、
a.コーラの自販機でもちょっと怖い、どんなコーラが出てくるか、缶の横にしっぽが生えてないか、
b.ところで、写真には無いけど、ちょうど峠のピークに由緒ありそうな神社がありますね、
a.ろくろで木のお椀などを作って生計を立てる木地師( きじし )という山の民が、その先祖とあがめる惟喬(コレタカ)親王を祭ってるらしい、
b. 中島伸男氏の優れた新聞記事 によると、長男でありながら、腹違いの弟に天皇の座をゆずる他なかった惟喬親王( これたかしんのう )は、京都を離れてびわ湖を渡り、さらに愛知川の上流へとさかのぼり、ここ鈴鹿山脈の山奥で、ひっそり暮らしたという事らしいですね、
a.なるほど、それでこの峠の下に政所(マンドコロ=皇族による小政府)って集落があるのか、
b.だけど、京都と近江の関係も、歴史的にはメインとサブやし、近江の人々にとって惟喬親王のサブ的な生涯は受け入れやすかったでしょうね、
a.それに、木地師という山々を移り住む特殊な集団もまた、メインである平地の定住民に対して、サブ的な存在だから、メインを外された惟喬親王は、先祖として崇(アガ)めるには最適だったのかもなあ、
b.現在はどうなってるんすかねえ、山を移り住む木地師っていう集団、
a.さあ、さすがにもう居ないんでないの、よく分からないけど・・・
コチラから10枚、大きいサイズでご覧ください。
(iPadのiPhotoジャーナルで作りました)
https://www.icloud.com/journal/ja-jp/#1;CAEQARoQZERUuABtLukjz2Qbnzsg-w;E6B9A03A-5178-4BBC-97ED-3331AF639F6A
b.ええ、今回の道行きは、
a.今回は川相( かわい )の集落に架かる古い橋を渡って県道と分かれ、犬上川をはさんで伸びる林道風の旧道でダム湖を目指そう、
b.なぜスムーズな県道を使わないで、クネクネ曲がるこちらの旧道を走るんすか、
a.ここで暮らす人たちの気持ちによりシンクロ(同調)できるから、
b.シンクロしたらどうなるんすか、
a.風景がより自分の側に味方してくれるんや、ただでさえ風光明媚な(フウコウメイビ=景色の美しい)山里がさらに自分の近くに感じられるという特典付き、
b.ところで、この地名変わってますね、
a.「佛ヶ後」、なんて読むんだ?
b.「ほとけら」みたいですね、 「滋賀県の難読地名」 というウェブページにありました、滋賀県でも特にこの地域はユニークな地名の宝庫ですね、
a.山の民だけに通じる独特な言葉づかいがあるのやもしれんな、業界用語みたいな、
b.そんなを佛ヶ後(ホトケラ)の集落を過ぎて、犬上ダムへやって参りました、ここからは県道34号線に合流しますが、
a.それもいいんだけど、こっちのダム湖の反対側をめぐる道がどうも気になってな、路面も良いし、
b.じゃあ、行けるとこまで行ってみますか、
a.ダム湖を半周して県道に合流って、地図にはあるから、戻らないでも、このまま行けるはずや、
b.なんか緊張する、まったく人の気配もないし、深い湖水が道のすぐ横、カッパが出てきそうや、
a.五月も下旬だから、新緑が美しいのう、
b.背景が深い杉林なんで、いっそう鮮やか、
a.「新緑を目立たす深い杉の森」、
b.こっちの上り坂で良いんすか、舗装されてないけど、
a.どうもそれみたい、ガタガタの上り坂やけど、
b.悪路ながら、クルマの車幅で道が続いてたんで、不安なく県道に合流、
a.ああなんと、アスファルト舗装の滑らかなことか、
b.「悪路抜けアスファルト道(ミチ)なめらかや」、
a.坂もきつくないし、クルマもほとんど走らないし、道は広いし、天気もさわやか、言うこと無いな、
b.でも、もちろんこれからきつくなるわけですよね、登り坂、
a.うむ、だけど、眺めもまた良くなって、時々立ち止まってカメラを構えるから、結果、休み休みになって、思ったほどしんどくないんだ、
b.しかし、これは何すか、ちょっと県道じゃ見かけない路面状況、
a.ふつうなら橋や土管で道の下に流す沢の水が、道路上を横切るとは・・・
b.大雨の時は恐怖ですね、
a.間違いなく流されるだろうなあ、ワイルドやなあ、
b.ここから急に坂がきつくなってきた、
a.同時に見晴らしも良くなってきた、
b.これは見事な新緑の山肌、突き出た三角形の杉も効果的、「新緑の山に突き出る黒い杉」、
a.あんなとこに家がぽつんとあるな、大変やなあ、こんな所で暮らしたら、
b.近所にコンビニあっても、店員さんは100%タヌキですからね、
a.「山奥にコンビニ開くタヌキかな」、
b.逆に怖いでしょうね、昼間でもこんな山奥にコンビニあったら、
a.コーラの自販機でもちょっと怖い、どんなコーラが出てくるか、缶の横にしっぽが生えてないか、
b.ところで、写真には無いけど、ちょうど峠のピークに由緒ありそうな神社がありますね、
a.ろくろで木のお椀などを作って生計を立てる木地師( きじし )という山の民が、その先祖とあがめる惟喬(コレタカ)親王を祭ってるらしい、
b. 中島伸男氏の優れた新聞記事 によると、長男でありながら、腹違いの弟に天皇の座をゆずる他なかった惟喬親王( これたかしんのう )は、京都を離れてびわ湖を渡り、さらに愛知川の上流へとさかのぼり、ここ鈴鹿山脈の山奥で、ひっそり暮らしたという事らしいですね、
a.なるほど、それでこの峠の下に政所(マンドコロ=皇族による小政府)って集落があるのか、
b.だけど、京都と近江の関係も、歴史的にはメインとサブやし、近江の人々にとって惟喬親王のサブ的な生涯は受け入れやすかったでしょうね、
a.それに、木地師という山々を移り住む特殊な集団もまた、メインである平地の定住民に対して、サブ的な存在だから、メインを外された惟喬親王は、先祖として崇(アガ)めるには最適だったのかもなあ、
b.現在はどうなってるんすかねえ、山を移り住む木地師っていう集団、
a.さあ、さすがにもう居ないんでないの、よく分からないけど・・・