リーマンショックと同レベルの打撃
ここまでの、VIX指数(恐怖指数)の動きですが、過去の、金融バブルのレベルとは異なりました。世界中で死者が増えていくことでの、自分に迫ってくる生命にかかわる危機は、戦争にもたとえられているように、過去のリーマンショックなどとは明らかに性質が違います。
日経のチャートとアメリカVIX、日経VIX、ユーロVIXのチャート5年のものを見てください。VIX指数は84を超え、過去のリーマンショックの時の89とほぼ同クラスになりました。2018年2月の 「米金利急上昇」でVIX37程度、2018年2月の「米中貿易摩擦」VIX36程度をはるかにしのぐ打撃で、日経平均は高値から30%を超える下落で、過去1年の日経平均上昇がすべて消えてしまった上、さらに下げています。
やっと、先週に入ってVIX指数はコンタンゴにより、通常に戻る過程にあります。ここまで、急激な下げでは、株価上昇を目標にしていた人は、投げ売りに走ったか、あきらめて塩づけになってしまった人が多いのではないかと思います。いつまでも恐怖が続くわけではありません。
この間、逆に、空売りに徹していた人や、プロのヘッジファンドの人たちは、利益を上げたのではないでしょうか。米ヘッジファンドの中には、36%の利益を上げたというファンドもあるようです。高値から30%以上下がりましたから、あり得る話しだと思います。
しかし、昨年の8月頃から年末までは、空売りが増え、踏み上げ状態だったわけで、いつ相場が崩れるかわからず、この下げで儲けるまでに、逆日歩がついていたのでかなりのマイナスがあったとのではと思います。
この相場転換はどのように予測すれば、打撃を受けないですんだのでしょうか。VIXの急上昇は過去を見てみると、およそ1年に一回程度起こっていますので、VIXが低い状態が続いたら、そろそろ危ないとみるのが良いのかもしれませんが、その大きさがわかりません。
スキュー指数(ブラックスワン指数)が前兆を示していた
ここで注目するのが、スキュー指数(ブラックスワン指数)とは、コールに対するプットの需要の強さを表しているもので、100がフラットで、100より高ければコールオプションよりコールオプション(買う権利)のボラティティからプットオプション(売る権利)のコールのボラティリティーからプットのボラティリティーを差し引いて算出する、 市場のゆがみを表した もので、起こりえないことが起こって、 衝撃が強い事象やテールリスク(Tail risk)が起こることがあります、これにより「ブラックスワン・イベント」といわれる巨大な損失をもたらすリスクになります 。将来に対する価格変動の強さを表しています。
前兆としてとらえる指数として、SKEW(スキュー)指数というのが機能しているようです。先物のコールのボラティリティーとプットのボラティリティーとの差から算出する指数ですが、考えてみると、これは、 人間がこれから先を危ないと思い、先物を売る行動をとるわけで、人の将来の不安感の強さを表しているとも言えます 。何が起こるかはわからずとも、全体としての将来の不安心理を表していると考えると、安全な投資にとっては、注視する指標といえるでしょう。私なりの理解では、 SKEWが不安を予兆し、VIXが恐怖の現実を表す と考えるとしっくりきます。ともに人間の心理なのです。市場は結局人間の希望だけでなく不安や恐怖によりドラスティックな動きをすると考えた方が良いと思います。チャートの動きが上昇だと思っても、予測できない事象により、一夜において変わる場合があると思った方が良いです。
いろいろな研究を探して見ていると、twitterのツイートの中で感情を表した「単語クラスター」を自動で収集し、統計するなんて言うのがありますが、まさにそれが一番良い前兆を得られると思いました。
SKEW(ブラックスワン)指数で、逃げるサインはあった
下のチャートはSKEW(ブラックスワン)指数とVIXを同じ時期で並べたものですが、これを今見なおしてみると、100が基準なのですが、SKEWが100を超えて上昇を始めた、2019年10月から警告が出ていたとみるのがいいのかもしれません。そして、 12月に150を付けた時が、相場から資金を引き揚げる時期だったのかもしれません。 しかし、150の高い数値をだしたあとも、実際の相場は下がりませんでした。コロナの話がWHOから出てきたのはやモンド1月31日で、人々が広く知ったのは世界では1月です。
しかし、中国では11月から原因不明の肺炎患者が報告されていました。これが、12月のSKEW指数が急上昇した引き金ではなかったかと思います。しかし、ここまでの感染増加になるとは、誰も予測せず、SKEWは一度下げていきます。この後、 ダイヤモンドプリンセスの患者増が広く報道されるようになり第二波の上昇が始まり、そこから、VIXが上昇をはじめます 。
こうして今、見なおしてみると、何度か、投資資金を回収するチャンスはあったことになります。最も早い警告はSKEWの急上昇だということが理解できます。これほどの危機は100年に一度のテールリスクになるかもしれませんが、今後の投資において、 SKEWの急上昇はマークしておく必要があると思いました。
ブラックスワン理論とは
ブラック・スワン理論(ブラック・スワンりろん:black swan theory)は、「ありえなくて起こりえない」と思われていたことが急に生じた場合、「予測できない」、「非常に強い衝撃を与える」という理論 。とりわけ予測できない金融危機や自然災害をよく表している。ヨーロッパでは白鳥は白い鳥だけと思われていましたが、1697年にオーストラリアで黒い白鳥:ブラック・スワン)が発見されました。以来、ありえなくて起こりえないことを述べる場合、「ブラックスワン」という言葉を使うようになったのです 。
安全、安心な投資のためには、人間が動かしている相場の動きを理解する必要があります
VIXが動き始めると急激に動くので、逃げるのはかなり難しいと思います。 その前に、シグナルを出してくれる、SKEW(ブラックスワン)指数 は使えると思います。
この後の対応ですが、VIXはコンタンゴで、もとに戻ろうとするため、時おり「バックワーディーション」は何度か起こりますが、手を出してはいけません。
VIXは通常10から20前後で推移しますので、目安では30以下に下がった時に、リバウンドのタイミングを待つことです。これほどの、下落でしたから、リバウンドも激しいものになります。チャンスを待つことです。また、 過去のスペイン風邪のパンデミックのときも、第一波と第二波が訪れます 、第二波の前に、ワクチンができれば問題ないですが、北半球と南半球があるので、短期で繰り返される場合も考えられます。
すでに、リバウンドの動きが始まったものもあります。巣ごもり消費銘柄、医療関連銘柄などはすでに高値を付けているものもあります。
また、投資信託で、低コスト投信、指数ETFはひとたび相場がリバウンドに入れば、間違いなくその恩恵をうけますので、選定しておくに越したことはありません。ここは勉強しバーゲンハンターに徹することです。
投信の値段がまるでバーゲン会場
これだけ相場が下がると、リバウンドに素直に比例して動く低コストINDEX投信を買うのが一番安全だと思います。まるでバーゲン会場みたいです。バーゲンハンターとして、投信も考えてみてください。
お勧めは、 SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド は低コストで良いと思います。 信託報酬はSBI証券では0.0938%だけです。安いですよね
どんな投資も安く買って高く売ることです。現在の相場の位置を考えて投資しましょう 安全性の高い投資信託ですが、もちろんデメリットもありますこちらもご覧ください。
投資商品のリスクについて考えましょう
証券会社は格安手数料の会社を選びましょう。
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