2020年11月11日

低位株カイオム推奨理由?A|開発創薬1つ実れば高収益企業に一変!

200円台での底値鍛錬強固なカイオムに成長の種が満載!

目  次

・低位株はお宝株の宝庫

・抗体医薬カイオムの大化けが期待できる推奨理由(第二段)

 ー現在までの赤字経営はやむを得ない、むしろ善戦している!

 ー着々進む経営基盤と創薬事業の収穫期間近

・カイオムの推奨理由

 ー前回ご紹介したカイオムの推奨理由は次の内容でした。

 ー今回は、創薬事業が実ればカイオムが激変することを中心に紹介します。

 【推奨理由1】パイプライン1本のリターンが大きく、1本の開花で会社の業態は一変する

 【推奨理由2】2017年に大きな経営刷新と第三者機関による意識改革行われ、経営の透明性が増した!

 【推奨理由3】社長のアナウンスから創薬事業が開花する日が近い

 【推奨理由4】特定の領域に限定しない創薬候補をターゲットにしていく

・最後に:低位株カイオムの投資戦略は、小額底値拾いの長期戦略で!

低位株はお宝株の宝庫

一般的に株価1000円未満の銘柄を低位株と言いますが、上場株3732社(30年前は1752社)には、何らかの事由で株価低迷に陥っている低位株がたくさんあります。

低位株にはリスクがありますが、ある日突然、株価急騰というのも稀でなく、少ない資金で大きく稼ぎたいという個人投資家や超プロ級投資家等にとっては魅力ある対象でもあります。

年末を控え低位株の中から新年以降大きく値上がりが期待できそうな銘柄を取り上げてみました。

今回は前回同様、抗体医薬創薬開発ベンチャーのカイオムについて、更なる推奨理由をご紹介します。

抗体医薬カイオムの大化けが期待できる推奨理由(第二段)

抗体医薬開発ベンチャー「カイオム・サイエンス」の会社紹介は「 低位株お宝探し?@|銘柄選びは会社を良く知り小額長期投資を基本に! 」をご覧願います。

カイオムは、2011年12月上場以来9年目を迎えようとしていますが、漸く、本業の新薬開発で画期的(ファーストイン)な抗体新薬が世(界)に出ようとしています。

現在(11月10日)株価は、218円の破格の値段となっており、医薬品ベンチャー38社の中で下から3番目の低位置にいます。

人気がないと言えばそれまでですが、投資家にとっては、なんとも幸運なチャンスではないかとさえ思われます。

上場後5000円まであった株が今や210円台、如何に多くの株主達が裏切られてきたことかと察しがつきます。

カイオムは、創業以来、現在も赤字経営が続いています。

現在までの赤字経営はやむを得ない、今はむしろ善戦している!

しかし、よく考えてみると、赤字が続いているのは、当然ではないかと思います。

というのは、新薬を開発し上市するまでには最低10年は必要と言われる医薬品分野です。

 (カイオムの場合は、下図の通り、開発の早い段階(臨床前)からライセンスアウトにより、収入を得られるような導出を基本としていますが、漸くそうしたライセンスアウトができる状況になってきてはうますが。)

一般的に、医薬系ベンチャー企業は、当然創業時からすぐに上市できるような新薬は持っておらず、操業しながら新薬の研究開発を進めていくわけですから、その研究費を提供してくれるスポンサーなり、他に自前で稼ぐ術を持っていなければなりません。

カイオムは、このため、当初から創薬支援事業に力を入れ研究費の補填に充当してきました。

そして、 創薬支援事業も、早くから大学や研究所をはじめ、中外製薬や三菱田辺、小野薬品、富士レビオ等の優良製薬メーカーとの強い繋がりができ順調に事業を拡大しています。

しかしながら、創薬部門の現在のパイプライン数を見ればわかる通り、 この規模の薬品ベンチャー企業では見られない11本もの新薬パイプラインを抱えて並行的に研究開発を進めており、その研究費用は相当なものとなります。

当然、自前薬品を持ちその事業収入の傍ら研究開発を行っている大手薬品と違って、未だ創業期(創薬の基盤形成期)と言える時期においては、「赤字は当然」であろうと考えます。

医薬品ベンチャー企業の宿命ですが、カイオムのように複数のパイプラインを持てなかったベンチャー企業は、それが実らなければ直ちに退場(アキュセラ・インク等)に追いやられます。

カイオムは、赤字ながらも、創薬支援(共同研究や受託も含む)を拡大し、また新株予約権を発行(これは信用がなければ発行できません)しつつ、現在は、創薬候補11本のパイプラインの研究開発が着実に進められ、製薬企業で評価中の抗体を含めて全て非臨床段階にあります。

このように、カイオムのような創薬ベンチャーは創業期の赤字経営はある程度やむを得ないものです。

2004年上場の「新日科」なども漸く最近黒字転換し軌道に乗ってきたところです。

着々進む経営基盤と創薬事業の収穫期間近

資金繰りに問題がなく創薬支援事業も順調に拡大し、かつ創薬事業では11本ものパイプラインが順次収穫期に近づきつつあるカイオムは、低位株の投資対象としてはまたとない好材料銘柄ではないでしょうか? 今まさにカイオムの株価は底値と思われ、今が買い入れスタートのチャンスとして推奨します。

カイオムの推奨理由

カイオムの会社概要や特徴などについては、前回の「 低位株カイオム推奨理由?@11本もの抗体創薬開発が開花に向け進展中! 」をご覧願ます。

前回ご紹介したカイオムの推奨理由は次の内容でした。

1.抗体医薬は、今後ますます様々な疾患分野への拡大展開が続く

2.異色のパイプライン(新薬候補)数と進展進むパイプラインの多さに期待!

3.全てのパイプラインの特許を世界(日本、米国、欧州、中国等)で着実に取得済み

4.創薬及び創薬支援事業を通じていくつかの有力製薬会社大手及び大学や研究機関とのパイプができている。

5.大手製薬会社とのスポンサー的提携話(或いは買収?)が舞い込む可能性がある

6.資金繰りに問題はなく株価の底値鍛錬も十分であるため、長期的に底値拾いのスタンスで急騰を待つのもローリスク・ハイリターン投資に繋がると思われる!

今回は、創薬事業が実ればカイオムが激変することを中心に紹介します。

カイオムは、永年培ってきた土壌が漸く実り、収穫の時期を迎えようとしています。

【推奨理由1】 パイプライン1本のリターンが大きく、1本の開花で会社の業態は一変する

1本のパイプライン導出による収益がどの程度になるものかを知れば、今後パイプラインが実ることによって会社の業績はどのようになるのかが推測できると思います。

下記に、カイオムが、既に導出先が決まり本契約へ向けての評価期間に入っている スイス・ADCT 社との契約に 関するお知らせ文書をピックアップしました。

お知らせ?@は、 LIV-1205の契約内容に関する開示文書です。

ここに記載されている通り、「LIV-1205の場合、上市以降の販売に応じたロイヤリティー収入を含めず、上市に至るまでの一時金とマイルストーンの収入 総額90億円 を受け取る」と記載されています。

また、お知らせ?Aは、 L IV-2008bの契約内容に関する開示文書です。

ここに記載されている通り、「LIV-2008bの場合、上市以降の販売に応じたロイヤリティー収入を含めず、上市に至るまでの一時金とマイルストーンの収入総額 110億円 が見込まれる」と記載されています。

なお、文章内容より、「導出が決まり評価期間に入ると順次、一時金やマイルストーンは入るが、オプション行使への実現性が高まるごとに一時金やマイルストーンの額は大きくなる」ものと思われます。

お知らせ?@: LIV-1205

平成27 年5月26 日

癌治療用抗体 LIV-1205 のオプションライセンス契約締結についてのお知らせ当社の

子会社である株式会社リブテックは、がん治療用抗体LIV-1205に関して、ADC Therapeutics 社とADC領域での全世界における独占的な開発・販売権に関するオプションライセンス契約を本日付で契約を締結しましたので、お知らせいたします。

本オプションライセンス契約は、リブテックがADCT 社に対して、本抗体の 評価を目的 として、特許の実施を許諾するものです。

リブテックは、 本オプションライセンス契約の締結時にADCT 社より契約一時金を受け取るとともに、 ADCT 社がオプション権を行使しライセンス契約を締結した場合には、ライセンス契約一時金を受け取り、さらに、開発の進捗に応じたマイルストーンペイメントを含めて総額で約90 億円を受け取ります。

また、製品上市後には製品の売上高に応じたロイヤルティも受け取ります。なお、経済条件の詳細は守秘義務契約に基づき非開示といたします。

なお、本契約締結後も本抗体の ADC 領域以外での権利はリブテックが保持 し、開発及び導出活動を継続いたします。

< LIV-1205 について>

LIV-1205 は、肝臓がんを中心とする固形がんの細胞表面に発現している抗原(標的分子)「Dlk-1(Deltalike1 homolog)」に結合し、がんの増殖活性を阻害するヒト化モノクローナル抗体です。 リブテックは、今回の契約を含めると3件の導出実績となります。

また、リブテックは、当社の100%子会社です。  

以上

お知らせ?A: LIV-2008b

平成28年3月14日

「がん治療用抗体 LIV-2008b のオプションライセンス契約締結についてのお知らせ」

当社は、本日開催の取締役会において、がん治療用抗体LIV-2008b(以下、本抗体といいます)に関するADC Therapeutics 社(本社、イパリンジェス、スイス、以下、ADCT 社といいます)とAntibody DrugConjugate(以下、ADC といいます)領域での全世界における独占的な開発・販売権に関するオプションライセンス契約の締結を決議いたしましたので、お知らせいたします。

本オプションライセンス契約は、当社がADCT 社に対して本抗体の評価を目的として特許の実施を許諾するものです。

同社とは既にがん治療用抗体 LIV-1205 でのオプションライセンス契約を締結しておりますが、本契約では新たにLIV-2008b においてもオプションライセンス契約を締結し、本抗体の評価を実施することとなります。

なお、本契約の締結時にADCT 社より契約一時金を受け取るとともに、ADCT 社がオプション権を行使しライセンス契約を締結した場合には、ライセンス契約一時金を受け取ります。 開発の進捗に応じたマイルストーンペイメントも含め、総額で約110 億円を受け取ります。また、製品上市後には製品の売上高に応じたロイヤルティも受け取ります。

なお、本契約締結後も本抗体のADC 領域以外での権利は当社が保持し、開発及び導出活動を継続いたします。

<今後の見通し>

本契約締結及び本契約締結に基づく収益の獲得は、当社の創薬事業における当会計年度及びその後の決算期の業績に寄与するものと考えておりますが、これら契約一時金、マイルストーン支払等の各種の収益金額等の経済条件の詳細については、ADCT 社との守秘義務契約に基づき非開示となっております。

なお、契約により受領する契約一時金の計上は、平成28 年12 月期において売上高として計上いたします。

また、上記に記載した本契約完了後のライセンス契約締結により受領する契約一時金、マイルストーンペイメント及びロイヤルティによる業績への影響については、確定次第お知らせいたします。

なお、残念ながら、上記のお知らせ?Aの「LIV-2008b」は、お知らせ?の通り、オプション権 不行使 の通知を受けることになりました。

しかしながら、このことが、カイオムにとって、自社開発の領域をより広げて展開できることに繋がり、今やパイプラインの注目の1本として進められています!

お知らせ?

平成29 年6月26 日

がん治療用抗体LIV-1205及びLIV-2008bのオプションライセンス契約についてのお知らせ

当社は、(中略)  ADC Therapeutics 社(本社、イパリンジェス、スイス、以下、ADCT 社)より、以下のとおり通知を受領したのでお知らせいたします。

1. オプション権の行使について

 (1)がん治療用抗体LIV-1205(オプション権行使)がん治療用抗体LIV-1205(以下、LIV-1205)においては、ADCT 社がオプション権を行使する旨の通知を受領しました。

今後、同社とライセンス契約を締結することとなりますが、本契約締結により、当社はADCT 社にLIV-1205 のAntibody Drug Conjugate(以下、ADC) 開発用途での 全世界における独占的な開発・製造・販売権を供与することになります。

今後、ADCT 社において臨床試験実施に向けた研究開発が推進される予定です。

なお、LIV-1205 のADC 開発用途以外での権利は引続き当社が保持し、開発及び導出活動を継続いたします

 (2) がん治療用抗体LIV-2008b( オプション権不行使 がん治療用抗体 LIV-2008b(以下、LIV-2008b)においては、ADCT 社にてADC 開発用途での評価を行ってまいりましたが、同社からオプション権を行使しない旨の通知を受領しました。

これによりADCT 社とのオプションライセンス契約は終了いたします が、今後当社は、得られている前臨床データに基づき、引き続き開発及び導出活動を継続いたします。

このように、残念ながら、「がん治療用抗体LIV-2008b」については、契約不行使にはなりましたが、契約成立すれば、前段階(上市までに)で総額110億円が見込まれる大型収益に繋がるということです!

以上より、言えることは、

つまり、1つの導出が決まればカイオムの業態を一変させるほどの収益基盤をもたらすことができるようになります。

従って、仮に11本のパイプラインの導出が決まっていけば想像もつかない企業体になっていくかもしれません。その可能性は、非常に高いものと思われます!

【推奨理由2】2017年に大きな経営刷新と第三者機関による意識改革行われ、経営の透明性が強化された!

2017.02.14に「上場以来続いた業績不振に対する経営責任の明確化、ステークホルダー信頼回復に向けた経営体制及び人心の刷新を図るため、原正明代表取締役及び清田圭一取締役兼CFOは辞任する。」ことが断行された。

また、「外部第三者有識者による経営諮問委員会」が設置され、カイオムの創薬会社としての経営体制の在り方及び株主の信頼確保の為の広報の在り方が徹底的に分析され見直しと改革が実行された。

【推奨理由3】先日、社長より創薬事業の開花が近いアナウンスがあった!

創薬の進捗状況は、既に導出中が1件、社内で進捗中が10件あり、7月末時点での進捗状況は下表のとおりとなっています。

小林社長が2020.09.17の海外機関投資家向け社長インタビューで次の内容を明らかにした。(カイオムのおしらせに「動画」が掲載されている)

新薬候補の臨床試験の結果が出るのは、いつ頃か?の問いに対し、 

?@CBA-1205は2023年第3四半期までにフェーズ1を完了予定。既に、第1集団(コホート)の3人に投薬が始まっている。

?A2021年には、CBA-1535のCTA(臨床試験申請)を完了予定

?短期的には、2つの抗体の導出を実現したいと考えている。

今年中に、最低でもどちらか1つを導出させたいと考えている。

?抗TROP-2抗体であるLIV-2008

?抗セマフォリン3A抗体

【推奨理由4】特定の領域に限定しない創薬候補をターゲットにしていく

同社は、アンメットニーズで創薬の可能性のあるターゲットであれば領域を限定せず早期の段階から抗体作製に取り組み、複数の製薬会社を導出候補として医薬品のライセンスビジネスに取り組むとしており、アンメットニーズに対する新規プロジェクトを継続的に立ち上げ、技術ポートフォリオを統合的に活用し探索プロジェクトの回転を速くすることで、できるだけ多くの開発候補品を創出するという、独自のポジションを確立しようとしている。

最後に:低位株カイオムの投資戦略は、小額底値拾いの長期戦略で!

以上より、カイオムは漸く抗体医薬ベンチャーとして創薬開花期が近いことを感じます。

 パイプラインの一つが花開けば、カイオムの業態変貌が期待されます。

カイオムではそのための布石を着々と打ってきており、しかも一輪の花(パイプライン)ではなく11輪の花(パイプライン)が並行して研究開発が進められ、漸く、順次開花していく実りの秋が訪れようとしています。

私は、カイオムがテンバガー銘柄の1つになることを信じて、この安い底値圏で下がれば買う投資スタイルで少しずつ拾っていこうと取り組んでいます。

皆さんも、推奨理由等に共感いただければカイオムへの投資を考えてみられてはどうでしょうか?

なお、低位株の投資における留意点については「 低位株お宝探し?@|銘柄選びは会社を良く知り小額長期投資を基本に! 」をご覧ください。

また、投資に当たっては自己責任でお願いします。

今回の私の推奨が皆さんの資産形成に役立ては大変幸せです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー なお、下記の関連記事もご覧いただければ幸いです。

2020年11月08日

低位株カイオム推奨理由?@11本もの抗体創薬開発が開花に向け進展中!

株価低迷のカイオム、11本もの創薬パイプラインの開花期が近い今が買い場か?

目  次

・低位株はテンバガー株の宝庫?

・今回は、抗体医薬開発の「カイオム」をご紹介します

・カイオムの会社概要と株価推移

  1.カイオムの成り立ちと事業形態

  2.株価推移と現在位置

  3.独自開発ADLibを含む高レベル抗体作製技術群と周辺技術を所有

  4.アンメット(未だ有効な治療法がない膵臓がん・肺がん・アルツハイマー病・糖尿病合併症

     ・筋萎縮性側索硬化症等)抗体医薬の創薬が柱

・カイオム株推奨理由

  【推奨理由第一】抗体医薬は、今後ますます様々な疾患分野への拡大展開が続く

  【推奨理由の第二】異色のパイプライン(新薬候補)数と進展進むパイプラインの多さに期待!

  【推奨理由第三】全てのパイプラインの特許を世界(日本、米国、欧州、中国等)で着実に取得済み

  【推奨理由第四】創薬及び創薬支援事業を通じていくつかの有力製薬会社大手及び大学や研究機関とのパイプができている。

  【推奨理由第五】大手製薬会社とのスポンサー的提携話(或いは買収?)が舞い込む可能性がある

 【推奨理由第六】資金繰りに問題はなく株価の底値鍛錬も十分であるため、長期的に底値拾いのスタンスで急騰を待つのもローリスク・ハイリターン投資に繋がると思われる!

・最後に:低位株カイオムの投資戦略は、小額底値拾いの長期戦略で!

低位株はテンバガー株の宝庫?

  株価が10倍に大化けした銘柄のことをテンバガー株といいますが、低位株はまさにテンバガー銘柄の宝庫と思われます。

特に、新型コロナ禍以降、医薬品業界への投資家の関心がにわかに高まり、数多くのバイオベンチャー企業の株価が急騰しました。

新型コロナ医薬関連
コロナワクチン開発・アンジェス(400円→2500円)
創薬ベンチャー・ナノキャリア(200円→750円)
大阪大学発バイオベンチャー・ステムリム(300円→1300円)
東大医科研発ベンチャー・テラ(100円→2200円)
医薬品メーカー・イワキ(350円→600円)
筑波大発ベンチャー・CYBERDYNE(330円→800円)

  現在、上場医薬系ベンチャー企業は38社あり、その内、7社が200以上500円未満の低位株に位置しています。  

銘柄名と銘柄コード  11/6株価円 PER PBR
カイオム・バイオサイエンス(4583) 
224 - 3.1
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所(4576) 
323 - 6.5
トランスジェニック(2342) 
359 52.0 1.4
シンバイオ製薬(4582) 
361 - 2.4
ナノキャリア(4571) 
370 - 2.8
リプロセル(4978) 
374 - 4.4
スリー・ディー・マトリックス(7777) 
400 - 222.2

  今後も、医薬系ベンチャー企業への投資家の注目は続くと思われますので、急成長が期待できそうな低位株を、有望と考える理由を付してご紹介していきたいと考えます。

なお、投資判断は自己責任でお願いします。  

今回は、抗体医薬開発の「カイオム」をご紹介します

  カイオムは、「抗体医薬開発」に特化したバイオ・ベンチャー企業です。

抗体医薬とは、簡単に言うと、 私たちの身体は、どんな異物が侵入してきても、その特定の異物にある抗原(目印)と結合して体外へ除去する働きをするピッタリの抗体(免疫グロブリンというタンパク質)を作ることができます。

この抗体は、特定の抗原のみと結合する性質をもっているので、他の正常な細胞には害は与えません。

この特定の抗体を作製して医薬品にすることを抗体医薬といい、外部で薬品として作りだされたものが抗体医薬品となります。

カイオムの会社概要と株価推移

  まずは、カイオムについてご紹介します。  

1.カイオムの成り立ちと事業形態

  国立理化学研究所で発明されたの 抗体作製基盤技術「ADLibシステム」の実用化を目的として2005年に設立された創薬ベンチャー企業で、2011年12月に東証マザーズに上場されました。

 「医療のアンメットニーズに創薬の光を」を掲げ、現状では有効な治療法がない、あるいは有効度が低い疾患に有効な抗体医薬品の創出に取り組むことを経営理念にしている。

2005年の設立以来ADLibシステムの技術導出(ライセンス供与)を中心的なビジネスモデルと位置づけ、どちらかというと収入に直結する創薬支援に重きを置いた経営になっていたが、創薬事業の研究開発費という先行投資負担が重く業績低迷が続いた。

このため、2017年2月に経営陣の刷新が行われ、創薬開発に軸足を置くビジネスに大きく舵をきりました。

爾来、革新的抗体作製技術「ADLibシステム」をベースに、治療薬や診断薬などの抗体医薬品を創出する「創薬事業」と、抗体作製技術等を用いて製薬企業や診断薬企業、大学等の創薬研究を支援する「創薬支援事業」の両輪経営を基軸に事業運営を行っている。

しかし、現状は、創薬事業は先行投資型ビジネスになるため、創薬事業の研究開発費を創薬支援事業で補うという構図になっている。

そして、創薬事業は、パイプライン(医療用医薬品候補化合物、新薬候補)の拡充と早期の導出、創薬支援事業は、取引先及び既存取引先との取引拡充に注力しており、現在の新型コロナウイルスの抗体作製受託なども行っている。

2.株価推移と現在位置

  2011年12月上場後しばらくは300円を挟む小動きを続けていましたが、2012年9月に、俄かに脚光を浴び13年1月には一挙に5000円まで急騰する人気を博しました。

しかし、当然ながら、医薬品はそう簡単に創薬が商品化できるものでなく新薬候補の選定に関わる研究開発から臨床試験を経て商品化まで最低でも10年はかかるとされており、この間の創薬研究費を稼ぎ出すべき創薬支援事業においても、すぐには顧客開拓ができるものではなく、早期黒字化もなかなか実現できず、結果として株価は大きく下降していくことになりました。

この間、創薬支援事業では、中外製薬、Chugai Pharmabody Research Pte. Ltdの外にも新日本科学、田辺三菱製薬及びTanabe Research U.S.A、小野薬品、協和キリン、富士レビオ等といった超優良企業との繋がりも着実に拡大したが、創薬研究開発の先行負担を賄うには至らず赤字経営は現在も続いている。

結果して、株価は、5000円から500円近辺に下降し、さらに300円へ、最近では3月11日の通期決算見通しを受け急落し3月13日には151円をつけた。

その後、コロナ関連の思惑で再度注目を受けて500円近辺まで買われる場面もあったが、今は再度、200円台に逆戻りとなっている。

【上場以来の株価推移】

3.独自開発ADLibを含む高レベル抗体作製技術群と周辺技術を所有

  カイオムは、抗体医薬品を作り出す為に必要な抗体作製技術として、理化研で発明された独自の抗体作製技術「ADLibシステム」のほか、「ハイブリドーマ法」やマウスやニワトリを用いた「B Cell Cloning」などの複数の抗体作製技術のほか、抗体作製に関連した技術「多重特異性抗体作製技術(Tribody)」や「抗体の親和性向上技術」などの抗体エンジニアリング技術、たんぱく質調整技術を保有しています。

特に、「ADLibシステム」は、カイオムしか持っていない技術で、 「抗原があれば10日前後の短期間でヒトIgG抗体が作製できる画期的な技術」です。

カイオムは、これらの技術を駆使し、「体内に侵入する細菌やウイルスなどの抗原を排除するために作られる抗体の正体を特定して医薬品として利用できるようにする」抗体医薬開発会社です。  

4.アンメット(未だ有効な治療法がない膵臓がん・肺がん・アルツハイマー病・糖尿病  合併症・筋萎縮性側索硬化症等)抗体医薬の創薬が柱

カイオムは、未だ有効な治療法が確立されていない膵臓がん・肺がん・アルツハイマー病・糖尿病合併症・筋萎縮性側索硬化症等に対する抗体医薬品の創薬を事業の中心に据えています。

従来の抗がん剤は、正常な細胞まで作用して副作用を起こすものが多く、がん治療には使用しづらい面がありましたが、 抗体医薬品は、抗原のみをピンポイントで狙い撃ちできる画期的な治療薬であるため様々な疾病の抗体の発見と抗体薬の開発研究が進められようとしています。

カイオム株推奨理由

  抗体医薬分野で独自技術を持ち永年の大学や研究機関とも太いパイプを有し、また多数の優良薬品メーカーとも強固な関係を築いているカイオムが、現在、11本ものパイプラインを持ち永年の研究開発の果実がそろそろ収穫できそうな進捗状態になってきています。

このような状況を鑑み、パイプラインが遠くない時期に開花するものと考えカイオムを低位株の成長株として推奨します。

以下、推奨理由を上げます。次回にも、なお推奨理由等に触れていきたいと考えています。  

【推奨理由第一】抗体医薬は、今後ますます様々な疾患分野への拡大展開が続く

  この他に、抗体医薬は、リウマチ、ぜんそくなどのアレルギーなどにも使われています。

抗体医薬は、バイオ医薬品の牽引役としてオブジーボ、ADC(抗体複合体)、バイスペシフィック抗体などの多価抗体へとさらに有用性を高めた抗体医薬開発が進められ拡大が続いていくと見込まれています。

私は、抗体医薬分野で独自技術を持ち大学等各研究機関とも太いパイプを有するカイオムから、近々世界に注目を浴びるカイオム発抗体医薬が生まれると感じています。

従って、低位株の成長株として抗体医薬の創薬事業及び創薬支援事業を展開する「カイオム」を推奨します。  

【推奨理由の第二】異色のパイプライン(新薬候補)数と進展進むパイプラインの多さに期待!

  医薬品ベンチャー企業の中には、事業収入がまだ見込めない研究開発段階ではあまり多くのパイプライン(新薬候補)を持てずにいたため、それがうまくいかなくなった途端に事業継続の屋台骨を失い失脚するところ(アキュセラ等何社かが上場廃止となりました)もありました。

しかし、カイオムには現在、11本ものパイプラインが並行して研究開発が進められていて、1本は臨床試験入り、1本は臨床試験申請済み、3本は前臨床の終盤期に、6本は前臨床に向けて創薬研究終盤期入り、と異色の同時進行パイプライン数を持ち、しかも、いずれもが導出間近の段階に着実に歩を進めているという事実です!    ※パイプライン(新薬候補)」とは、研究開発の段階から、臨床試験(治験)を経て、医薬品として販売されるまでの「医薬品候補物質」のことを言います。  

【推奨理由第三】全てのパイプラインの特許を世界(日本、米国、欧州、中国等)で着実に取得済み

  カイオムは、既に 2017年9月に スイスの ADC Ther apeutics社に「ADCT-701」(ヒト化抗DLK-1モノクロ—ナル抗体の薬物複合体)を導出していますが、世界での特許を取得しているため、ADCT社への導出条件は、「ADC抗体開発用途を限定」して全世界における独占的な供給権付開発・製造・販売権を許諾しする契約内容で締結できています。

従って、ADCT社で「ADCT-701」を使って開発用途でない使用をする場合には、再度契約が必要で、その際は再度一時金やマイルストーン、ロイヤリティーが得られることになります。

ベンチャー企業にとって最大の収入源はこれらであり、そのためには、特許権の確立が非常に重要なものとなります。

従って、カイオムでは、時々特許取得の開示がありますが、これはベンチャー企業にとっては大変重要な将来の特許権使用料(一時金、マイルストーン、ロイヤリティー等)の収入根拠となります。

 【補足】スイス  ADCT社への 導出品「 ADCT-701(ヒト化抗DLK-1モノクロ—ナル抗体の薬物複合体)」は、 がん細胞の表面に発現するたんぱく質「 DLK-1」を攻撃するADC抗体で、2017年9月にスイスの「ADC Ther apeutics社」へ導出し、 2019年11月に「新薬臨床試験開始申請」に必要な毒性試験が終了、 ADC T社では前臨床の最終段階が順調にいき、2020年移行の治験申請を見込んでいる。

【推奨理由第四】創薬及び創薬支援事業を通じていくつかの有力製薬会社大手及び大学や研究機関とのパイプができている。

  カイオムは、創業以来の研究開発を通じて大学や研究機関とのネットワークができており、又、創薬支援活動を通じて、中外製薬、Chugai Pharmabody Research Pte. Ltdの外にも新日本科学、田辺三菱製薬及びTanabe Research U.S.A、小野薬品、協和キリン、富士レビオ等とも太いパイプが構築されています。

特に、創薬のターゲットである新しい抗原を外部の大学や研究機関から獲得しているが、これを可能にしているのは、同社の研究員(半数以上が博士号保有者)や専門職員による強力なネットワークが構築されているからです。

このため、各関係先との共同研究等でアンメットニーズに対する抗体医薬の可能性があれば疾患領域を限定せず早期の段階から抗体作製に取り組むことが可能であります。

また、新薬開発(創薬)には、「シーズを提供するアカデミア」と「製品化を目指すメガ・ファーマ」をつなぐバイオベンチャーの役割が大変重要となっているが、カイオムは、抗体開発候補品創出能力の高さを武器にこの役割になくてはならないポジションを確保しつつあります。

【推奨理由第五】大手製薬会社とのスポンサー的提携話(或いは買収?)が舞い込む可能性がある

  製薬業界では、1990年前後に開発された大型医薬品の特許切れなどから、後発薬による売上減少をカバーする必要に迫られたが、社内での新薬開発では間に合わず、外部からの技術導入や、従来有効な治療法のなかった疾患(アンメット・メディカル・ニーズ)領域へ重点を移すなどの必要が生じ、ベンチャーが得意とする抗がん剤などのバイオ医薬品の分野の取り込みから、バイオベンチャーとの提携や買収が積極的に行われてきました。

今後も、この動きは加速されていくものと思われ、優秀な技術力や特許を保有するカイオムはその対象になる可能性は高いと思われる。

【推奨理由第六】資金繰りに問題はなく株価の底値鍛錬も十分であるため、長期的に底値拾いのスタンスで急騰を待つのもローリスク・ハイリターン投資に繋がると思われる!

最後に:低位株カイオムの投資戦略は、小額底値拾いの長期戦略で!

  以上より、カイオムは漸く抗体医薬ベンチャーとして創薬開花期が近いことを感じます。

パイプラインの一つが花開けば、カイオムの業態変貌が期待されます。

カイオムではそのための布石を着々と打ってきており、しかも一輪の花(パイプライン)ではなく11輪の花(パイプライン)が並行して研究開発が進められ、漸く、順次開花していく実りの秋が訪れようとしています。

私は、カイオムがテンバガー銘柄の1つになることを信じて、この安い底値圏で下がれば買う投資スタイルで少しずつ拾っていこうと取り組んでいます。

皆さんも、推奨理由等に共感いただければカイオムへの投資を考えてみられてはどうでしょうか?

なお、低位株の投資における留意点については「 低位株お宝探し?@|銘柄選びは会社を良く知り小額長期投資を基本に! 」をご覧ください。

また、投資に当たっては自己責任でお願いします。

今回の私の推奨が皆さんの資産形成に役立ては大変幸せです。  

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