東京にあるSHIBUYA-AXというライヴハウスが、本日、平成26年5月31日で閉館するそうです。
SHIBUYA-AXは、自分が大学2年生でまだ茨城県に居た時、人生で初めて参加したライヴの会場でした。
アメリカのフロリダ州ジャクソンヴィル出身のバンド、YELLOWCARDが2ndアルバム「Lights And Sounds」を引っさげてJAPAN TOURで来日した時のライヴに参加したのでした。
YELLOWCARDは私に「音楽の楽しさや素晴らしさ」というものを教えてくれたバンドです。
出会いは『Gifts And Curses』という曲で、映画「スパイダーマン2」のサウンドトラックに収録されていた曲。
ロックの勢いあるサウンドにヴァイオリンやピアノが絶妙に絡み合う、美しい音楽。
憂いを帯びながらも潔く、様々な表情を声で伝えてくるヴォーカル。
晴れ渡った空のような明るさではないけど、不思議とポジティヴな気持ちにさせられる気がする曲です。
またその時のJAPAN TOURでのリード曲『Lights And Sounds』は、どちらかと言えばポップ・パンク的な魅力が人気だった1stアルバム「Ocean Avenue」と路線を変えて、ややヘヴィなオルタナティヴ・ロック的曲でした。
彼らYELLOWCARDも、昨年2013年で出世作のアルバム「Ocean Avenue」から活動10年になるバンドですが、様々な困難を乗り越えて来たバンドです。創始メンバーが脱退したり、メンバー交代が何回もあったり。
この「Lights and Sounds」をリリースした頃にはギター&ヴォーカルのRyan Key(ライアン・キー)が喉にポリープができて手術して、バンドの勢いが減速してしまうという事もありました。
またバンドとしてずっと走り続けてきた彼らが、その一方で犠牲にしてきたもの—家族や恋人との私生活、YELLOWCARDじゃないときの自分、などを考えるようになって一時活動休止したこともありました。
その時にはドラマーのLP( Longineu W. Parsons III : ロンギニュー・パーソンズ?V)がYELLOWCARDが恋しくなって、活動を再開しようとメンバーに呼びかけたそうです。
今年の3月に、今度はそのLPがYELLOWCARDから脱退するというアナウンスがありました。
既にオリジナルメンバーはLPとヴァイオリニストのSean Mackin(ショーン・マッキン)だけだったので、とうとう純粋にはSean MackinだけがYELLOWCARDの創始メンバーということになりました。
メジャーデビューしてからはRyan Key、Sean Mackin、LPの3人が固定メンバーで、それでずっと長くやってきたので、個人的にLPの脱退はとても悲しい知らせでした。
でも10年もの間、私にとってはずっと精神的な支えで、長い間、本当にありがとうという気持ちでいっぱいです。
ライヴ後に一度だけ握手&サイン会をしてくれた時があり、Ryan Keyには感謝の気持ちを込めた手紙を手渡せました。
LPにはすごくカッコ良かった事を伝えたくて、でも気持ちが舞い上がってしまって英語で何と言ったらいいか分からず、とりあえず口から出てきたのは「You're hot and you're cool!」だったのですが
ちょっと緊張した表情だったLPが、すごくにっこりして「Thank you」と言ってくれました。一応、伝わったんだと思ってすごく嬉しかったです。
LPはジャズの素養があり、YELLOWCARDがやってきたような音楽のジャンルでは凄腕のドラマーのようです。
YELLOWCARDはヴァイオリンという個性が注目されやすく、それは確かですが、LPのドラムもとても大事だったと思います。
LPの脱退理由は、音楽的に違ったことに挑戦したいという事のようです。
LPが居なくなってしまうのは本当に悲しいし寂しいですが、彼のこれからの活躍を応援したいです。
大切なものは永遠じゃないなぁと思ってしまいました。
一度きりだったけど、素敵な思い出をくれたライヴハウス。
自分にとって大切なバンドも、ずっと同じままではない。いつかは終わりも来てしまう。
なんとなく、“平家物語”の
「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり…」を思い出してしまいました。
どんな物事も流れていて、永遠なものは無い。そんな「無常観」。
でも、だからこそ「今」というものを大事にしていきたいと思いました。
『Gifts And Curses』はこちらに収録
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『Lights And Sounds』はこちらに収録
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『井戸に差し込んだ光』より若干、新しめ、明るめなお話(^^;)??
よろしかったら遊びに来て下さい☆
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